優しい味
友達と、知人は、違う。
違うと、わたくしは、思っている。
歌のようには、友達・・・100人はできなかったなあ。
ふふふふふ。
けれど、片手で足りるわたくしの数少ない友人達は
わたくし自慢の人達だ。
寒くてストーブをつけたり
昼はちょっと汗ばむほどだったり。
この所、気温の上下が激しくて
結構体にこたえる日々が続いている。
わたくしの母もこのところ、ちょっと調子を崩していて
この間は、インフルにもかかった。
なんとか元気になってくれたのは良かったのだけれども、
食欲がイマイチ戻らない。
食べることは、基本。
元気でいることの、基本。
だから、手を変え品を変え、わたくしなりに・・・なんだけれども、
「悪いけど・・・御馳走さま」って、箸をおかれちゃって。
うう~~どうしようかって、頭を悩ましていたそんな時に
友だちから包みが届いた。
「なんか、良さそうなものですよ」
いつも愛想のいい郵便やさんから包みを受け取って
「はて。なんだろうね??」
開いてみたら、
あら!
「カステラだよ、おかあさん!!」
「あら~~!!!!」
なになに・・・添加物一切不使用だってさ。
ああ、気を使ってくれているんだなあ。
「食べる?」
「食べる!」
あ、それじゃ、早速って、小鳥さんのお皿を出す。
「美味しい味ねえ~~~」
ほんっと、美味しい。
卵の、優しい味がする。
母が食べてくれて、
笑顔で喜んで食べてくれて、嬉しい。
頭を悩ましてはいたけれど、わたくしが出来なかった事。
友だちが、やってくれた。
ありがたくてありがたくて、涙が出そう。
カステラはもちろん、美味しい。
言うまでもなく、美味しい。
だけど、一番美味しかったのは
「気持ち」
ねえ、そうだよね。
2人ニコニコしながら戴いて、遠くの空に向かって
小さく「ありがとう」。
友達と、知人は、違う。
けれど、片手で足りるわたくしの数少ない友人達は
わたくし自慢の人達だ。
えっへん。