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#0010【お金と時間】FIREにおける4%ルールとは?

FIRE、すなわち経済的自由と早期リタイアをするための4%ルールというのがあります。聞いたことがある方もいると思います。ルールというとそういう制度・決まりごとがあるような誤解を与える表現ですが、意味としては、FIREをするのに必要な貯蓄を毎年その4%を取り崩していっても亡くなるまで貯蓄が底をつくことなく持ちこたえることができる安全引き出し率のことです。今回はこの4%ルールを説明します。

【そもそも4%ルールとは何か?】
これは、アメリカのテキサス州にあるトリニティ大学における経済理論を研究した論文が原点になっていると言われています。このことからトリニティ・スタディとも呼ばれているものです。一定の貯蓄を持っている退職者が貯蓄額から毎年、一定割合の金額を引き出しつつ、残りの資産を投資しつづけて運用していた場合の資産運用の状況の統計を取った結果、導き出されたものです。簡単に言うと、退職したあと、毎年、何%の資産の取崩しであれば、将来30年間にわたり資産運用額(貯蓄額)がゼロにならないかを計算したときに4%の取崩しまでは安全であると結論づけました。これを応用して、運用益(運用利回り)が毎年4%得られれば、資産を取り崩すことなくFIREできると考えるわけです。また4%の運用利回りということはその逆数は1÷4%=25です。1年間の生活支出の25年分に相当する資産を貯蓄していれば、FIREする場合の目安となると考えたわけです。

【具体例】
変数は①年間の生活支出、②年間の運用利回り、③運用資産額(FIRE開始時点の貯蓄額)の3つとなります。
〈生活支出からFIRE開始時に必要な貯蓄額を求める〉
例えば、ひと月の生活支出が30万円の人がFIREを目指そうとするといくら貯蓄が必要かを計算すると、30万円×12=360万円/年なので、4%で割り返し、9,000万円の貯蓄が必要ということになります。

〈運用利回りから月々いくらまで生活支出に充てられるかを求める〉
4%よりも保守的に3%の運用利回りでFIREを目指す方がいたとして、1億円を貯蓄していたのならば、1億円×3%=300万円となり12ヵ月で割るとひと月25万円ほどの生活支出の生活をしていれば、FIRE可能と目安を判断することができます。運用利回りが4%よりもよく5%で運用できるならば、同じ1億円の貯蓄で1億円×5%=500万円なので、ひと月の生活支出は約41万円までは許容可能となります。

【最後に】
あくまで4%ルールは目安です。運用環境にもよります。米国での研究結果のため、日本では同じことが当てはまらない部分もあります。またトリニティ大学の研究では株式投資と債券投資のポートフォリオでシミュレーションをしています。現実的に日本では、社会保険料の支払いや税金支払いをした後の可処分所得で4%なら運用する資産によっては可能な範囲と考えます。生活支出はそれぞれの方によっても様々だと思いますが、月額40万円~50万円が自由につかえれば、それなりにゆとりのある生活が送れるように思います。1.2億円から1.5億円の資産を築くことができれば、FIREが可能になります。借入を活用できる不動産投資の場合は、自己資本を2割程度用意することができれば、仮に1.5億円の資産を築くのに必要な自己資金は3,000万円となります。サラリーマンの方でもコツコツと貯めていけば難しい数字ではないのではないかと考えます。今回はFIREに必要な4%ルールを説明しました。最後までお読みいただきありがとうございました。よかったらお気軽にフォロー、スキをお願いします。

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