あなたの姿勢は本当に「反り腰」ですか?
今回は反り腰についての解説記事です。
反り腰は自覚している方も多く、なんとかしたいと思っている方も多いのではないでしょうか?
反り腰に関するケアの方法は、今ではネット上に非常にたくさんの情報が存在しています。
その中のほとんどのものは、確かに一定の効果があるものです。ですが、なかなか効果がない。もしくは、頑張ってストレッチやエクササイズをしているのに逆に腰が余計に痛くなっている気がする。なんて人もいるかと思います。
それははなぜか?
もしかすると、あなたは反り腰だと自覚しているだけで、実は反り腰ではないのかもしれません。
今回は一見すると反り腰に見える、反り腰だと感じる人が間違えやすい姿勢の特徴の解説から姿勢ごとに気をつけると良いポイントを中心に解説していきます。
今回の記事はまとめると以下のようになります。
・反り腰と間違えやすい姿勢とは?
・それぞれの姿勢で似ているところ、違っているところ
・なぜ反り腰と感じてしまうのか?
・各姿勢ごとの気をつけるポイントの解説
それではいきましょう!
反り腰に間違えやすい姿勢とは?
結論から言うと、反り腰に間違えやすい姿勢とは「スウェーバックの姿勢」です。
スウェーバックの姿勢とは、骨盤が後傾し、かつ前方に移動している状態を指します。
骨盤がこの状態になることで、上半身は姿勢のバランスを取るために胸椎と腰椎の境目が強く反るようになり、腰椎自体はさほど反らなくなります。
詳しくは↓
対して、反り腰とは腰椎の前弯が過剰な状態を指します。腰椎の前弯の動きは、骨盤の前傾を伴います。骨盤の前傾が少ない状態では腰椎の前弯はそこまで大きくなることはありません。
つまりこの二つの姿勢で共通している点として、脊柱の伸展方向の動きを伴うことは一致していますが、主に動く場所が異なっています。
詳しくは↓
そして最大の違いが、骨盤の傾きです。
反り腰の人は骨盤が前傾しやすいことに対し、スウェーバックの人は骨盤が後傾しやすい状態になっています。
そのため、極端なことを言えば骨盤に対するアプローチ方法が真逆になるということです。
なぜ反り腰と感じてしまうのか?
先ほど説明したように、スウェーバックと反り腰は異なる部分もかなり多くあります。
ですが、スウェーバックは反り腰と勘違いしやすい姿勢のようです。
その理由は、両方とも背中の筋肉に力が入っていることが挙げられます。
腰が反っていると言う感覚は各関節が動いた時に関節から脳にその情報が送られるだけではなく、筋肉や皮膚などからも情報が送られています。
特に筋肉がその情報を送る時は筋肉が伸ばされている、または縮んでいることで関節が動いていると言う情報を送っています。
つまり、筋肉が縮む感覚が入れば、関節がそこまで動いていなくても関節が動いていると感じる場合があります。
スウェーバック・反り腰の両者の特徴として、背中に力が入ることです。
スウェーバックは胸椎と腰椎の境、反り腰は腰椎と力の入る場所は若干異なっていますが、背中の感覚は指先と異なりそこまで繊細ではありません。
また人によって、背中の遠っからが腰と感じているかは異なっているため、スウェーバックの姿勢でも腰に力が入っていると感じ、反り腰と勘違いしてしまうことがあるのだと思います。
各姿勢ごとで気をつけるポイント
スウェーバックの姿勢と、反り腰の姿勢で気をつけなければいけないポイントは
スウェーバック→背中の過剰使用+骨盤の後傾
反り腰→背中の過剰使用+骨盤の前傾
となります。
背中の過剰使用に対するアプローチはどちらも共通していますが、場所が若干異なります。
スウェーバックの場合→下位胸椎周辺
反り腰の場合→腰椎全般
これをそれぞれ筋肉で置き換えて考えてみると、下位胸椎周辺に付着する筋肉で大きいものは、「広背筋」や「僧帽筋」と呼ばれる筋肉です。
腰椎全般に付着する筋肉は多いですが、その中でも「多裂筋」と呼ばれる筋肉が腰椎では最も大きくなる特徴があります。
背中の過剰使用に対するケアには、上記の筋肉を緩めることが有効です。
方法は、広背筋、僧帽筋も共に腕の動きに関係する筋肉のため背中の動きと肩や腕の動きを合わせて行っていくことが有効です。
(例)
腰椎の動きは骨盤と連動します。骨盤の動きは、脚の付け根である股関節とも連動しています。
腰椎と股関節の動きは、骨盤を介して連動しています。
そのため、腰椎に付着する多裂筋のケアには、股関節の動きと合わせて行うことが重要です。
(例)
骨盤の傾きに対してのアプローチは、骨盤の前傾を修正する場合は、脚の前の筋肉や腰にある筋肉に対するケアが有効です。
反対に骨盤の後傾に対するアプローチには、脚の後にある筋肉やお腹の筋肉に対するケアが有効です。
骨盤の傾きに関しては、こちらを参考に↓
最後に
今回は反り腰と勘違いしやすい姿勢としてスウェーバック姿勢を中心に、各姿勢の共通点や異なっている点のついて解説しました。
二つの姿勢を比べてみると、見た目は似ていますが、アプローチの方法が異なることがわかっていただけたかと思います。
せっかく良くなるために、エクササイズやストレッチなどを行うのであれば、自分の姿勢をより知っていくことが近道だと思います。
参考になればと思います。