骨盤がまっすぐな人の身体の特徴
今回は姿勢解説は、骨盤がまっすぐな人の身体や動き方の特徴について解説していきます。
今まで様々な記事で、骨盤がまっすぐ立っていることが重要とお話ししてきました。
骨盤がまっすぐ立っている状態は、良い姿勢の条件ではあります。しかし骨盤がまっすぐであれば、必ずしも良い姿勢であるとはいえないのです。
これは「良い姿勢をしてしまうと実は良くない」といった内容とも共通することがあります。
身体のことを考える一つの参考になればと思います。
今回の内容をまとめるとこんな感じ
・骨盤がまっすぐとはどういう状態であるのか解説
・骨盤がまっすぐな人の身体の特徴を解説
・骨盤がまっすぐな人におすすめのケア方法を紹介
骨盤がまっすぐな人は大きく2つのタイプがあります
結論からお話しすると、骨盤がまっすぐな人は身体の負担を適度に分散できている、いわゆる「楽」な状態で立っていることができているから、骨盤がまっすぐになっている場合と、身体を固めて骨盤を意識的にまっすぐに固定している場合に分かれます。
ざっくりというと、前者が身体が柔らかく使える人。後者は身体を固めて使う人です。
後者の場合、骨盤をまっすぐに固定するために、身体の前と後ろの筋肉の両方から力を入れて固めている傾向があります。
経験上、特にお腹や背中、お尻の筋肉などを固める傾向が強いです。
2つのタイプは姿勢を見るだけでは、わかりにくいのですが、動いてもらうとすぐわかります。
見分け方は、スクワットや爪先立ちなど、重心移動を伴うような運動を行ってもらいます。
身体が柔らかく支えている人であれば、重心の移動に伴い骨盤の傾きを変化させることができます。
例えば、スクワットで身体を下にかがめる場合は、骨盤は前に傾きます。爪先立ちの時は、骨盤は後ろに傾きやすくなります。
身体を固めて使う人の場合は、この重心の動きに対して、骨盤の傾きを変化させにくいので、動きが全体にぎこちなかったり、骨盤の傾きが重心の移動に対してうまく行えないことが多いです。
先ほどのスクワットで言うと、骨盤がまっすぐで固まっている場合、かがむ際に骨盤を前に傾けられず、後ろに傾いてしまうことがあります。
確認するときの注意点としては、なるべく手の支えがない状態で行ってください。手で支えてしまうと、重心の移動と骨盤の動きが一致しなくなってしまいます。
骨盤がまっすぐな人の問題
先ほどの説明で骨盤がまっすぐな人には、身体を柔らかく使える人と身体を固めて使う人の2つのタイプがいるとお伝えしました。
前者の場合は特に問題になるようなことはありませんが、後者の場合、意識・無意識は問わず、骨盤をまっすぐに「動かなく」させてしまうので、動きの際にぎこちなくなりやすくなります。
後者の場合でも、一時的な固定であれば、特に問題はないと思いますが、これが長期化すると、骨盤周辺を過剰に固定している分、別の場所に負担が集中する可能性があります。
例えばスクワットのような脚を全体的に動かすような動作の場合、骨盤を固定してしまうと脚の付け根である股関節も動きにくくなるため、相対的に膝や足首の動きを大きくしなければなりません。
その結果膝に負担が集中することで、膝に痛みが出る可能性があります。
また過剰に固定するということは、骨盤周囲の筋肉を過剰に使用しているということにもなるため、運動問わず、腰やお尻、股関節などの痛みや怠さを引き起こす可能性もあります。
私の経験上、このような方は以前に姿勢が悪いことを指摘されて良い姿勢をしなければいけないと思っていることが多い気がします。
そういった方はまず、その認識を変えていく必要があります。
骨盤がまっすぐな人におすすめのケア
骨盤がまっすぐな人は、理由はどうであれ、骨盤をまっすぐにすることはできているので、そこから骨盤を前や後ろに動かすことができるようになることが重要であると思います。
そのため、全身、特に背骨の動きをしっかり引き出すことができる運動がおすすめです。
今回は座った状態での背骨の運動を紹介します。
背骨の運動と言うと難しく聞こえますが、することは至ってシンプルです。
おさらいですが、背骨は「屈伸、側屈、回旋」という3つの動きがあります。
逆にいうと3つの動きしかないので、その動きを丁寧に行っていくことが重要です。
①脊柱の屈伸運動
②脊柱の側屈運動
③脊柱の回旋運動
これらの運動を丁寧に行うことで、脊柱の動きと骨盤の動きの連動を高めていきます。
運動するときのコツは座っている状態でも重心移動を感じながら行うことです。
重心移動がないと、骨盤の動きも出しにくくなるため重心の動きを感じることはとても重要だと思います。
最後に
今回は骨盤がまっすぐな人の特徴について解説しました。
姿勢になると、良い形にむりやりして、そこで固めてしまう人が割と多いです。
姿勢に対するコンプレックスがある方はそれが顕著になります。
実は厳密に常に良い姿勢という形は存在せず、運動の種類やそのときの環境次第で変化させることができるのが、良い姿勢の条件であると思います。
良い姿勢をしよう!骨盤をまっすぐすればいいんだ!というように考えていた方は今回の記事が参考になればと思います。