zoomミーティング
みなさん、おはようございます。
kindle作家のTAKAYUKIでございます☆彡
過日。
「ちょっと、ちょっと、今から緊急でzoomミーティングを始めるから、みんな声のトーンをさげてネ。特に私語はやめてネ」
かなり生え際が後退しているメガネ本部長が言った。僕の隣の島に大きなテレビジョンが運ばれてきた。手際よくセッティングを済ませると、音声が入ってzoomミーティングが開始された。音声が社内に響く。
「どうゆうことなの? 一体全体どうゆうことなの? なんで納期に間に合わないの?」
けっこうなお怒りの言葉が聞こえてきた。画面が見えない中で、僕はこの男性は50代だと推測。元々の声がだみ声なのか、素直に怖いと僕は感じた。
「め、面目ねぇ………ズズッ」
蚊の鳴くような声で平謝りをするメガネ本部長。最後に「ズズッ」と洟をすすったことで、反省感をアッピールしたメガネ本部長。卑怯ですネ。
「謝ったって遅いんですョ。これから私は取引先にですョ、あなた以上に首を垂れなくてはならないのですョ。だからネ、私が納得できる改善策をお聞きしたいのです。もしもし? 聞こえてますか?」
ってか、会議室でやれよ。なんて僕は感じました。只今昼の14時。まあ一番眠い時間帯なのである意味いいけど、だけど内容がスゲー深刻じゃん。これはどう考えても会議室行きのzoomミーティングでしょ。
このあと30分間に渡って行われたzoomミーティング。最終的にはメガネ本部長の再起にかけるってことで、幕が下りました。
九死に一生を得たメガネ本部長は、「み、みなさん、ご協力ありがとうございました。みなさんも注意してネ。これ、みんなにも言えることだからネ」
なんとメガネ本部長が最後の最後で逆ギレ。自分に過失があるのに、本部長という肩書を思い出したのか、それとも単に部下の前で叱られるのが嫌だったのか、50代、めっちゃ生え際が後退しているメガネ本部長が今、僕たちに対して高圧的な空気感を発動している。
「みなさんも良い勉強になったでしょう。みなさんも気をつけましょう」
良い勉強? あなたは終始平謝りだったじゃないか。「め、面目ねぇ………」を連呼し、「ズズッ」と洟をすすっては飲み込んでただけじゃん。それを見せられた僕らは今後、何にどう気をつければ良いのか、具体的に言ってもらわないとね。そうでしょ? 洟すすり本部長さんョ。
なんて僕は感じたけど、スルーした。だって僕は出向中の身だし、何よりここにいる社員一同が、誰一人手を止めて洟メガネ本部長を見ていなかったのだ。ってことは、このような事象が定期的に発生している部署だと再認識し、また部署内の雰囲気も良くないということが学べた。
この会社は一筋縄ではいかぬと、僕は感じましたネ。
またコロリ襲来後、zoomミーティングを採用する機会が増えた。zoomミーティングの際に表情を意識することも必要ですが、なにより話す人の言葉ひとつ、感情ひとつでだいぶ印象が変わってしまうことも学べました。
あざす!
このあと、洟メガネ本部長は一人でテレビジョンを移動させました。その後ろ姿に哀愁が漂っていて、とても切なくなりました。
立場を超えてもっと真摯になれよ、洟メガネ本部長!
ある意味、万歳🙌
【了】
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