「努力」にご用心 ⑧
勉強やスポーツ、仕事でも、目標を立てると、結果を出すために努力をします。頑張ります。
頑張ること自体の中に、達成感や楽しみを見出せるといいですが、目標達成だけにしか意識がいっていないと、頑張ること自体は苦痛になります。達成までに時間がかかる時は、特に我慢して練習や準備などを続けることになるからです。
「この苦しみを乗り越えた先に栄光がある」といった感じです。
この我慢の多くは、心の奥では「怒り」になっています。だから、たいてい、肩に力が入って頑張っているいる人の多くは、周りの人に厳しいことが多いです。あるいは、不機嫌な顔をしています。
きっと、自分がこんなに我慢して努力しているという思い、認めてほしいとか、自分と同じようにやってみろよという思いが強いからだと思います。
同じ勉強やスポーツでも、アメリカなどはどちらかというと頑張るというより「楽しむ」が前面に出ています。「楽しんで学ばせるカリキュラム」もあるそうです。
日本はどちらかというと「頑張って覚えましょう」「努力して●●をできるようにしよう」というような「努力、頑張ることが良い」が前面に出やすいです。そのため、できない時に、「努力不足」を指摘されやすいです。そして、悪くすると、できない本人が「怠けている」とみなされ、ある意味、人格的な評価すら下げられてしまう危なさがあります。
特に、自分が我慢して頑張っていると相手の個性や特性、ひょっとしたら発達障がいを抱えていることや家庭の影響など、人それぞれに都合や事情があることを「無視」して接してしまいやすいです。
自分の中にある怒りの影響で、「怠けている(情けない人だ)」とみなしてしまっていないか、点検が必要です。
皆様の心にのこる一言・学びがあれば幸いです