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目指せ屋久島!ヘタレ主婦が挑む登山への道~天空のお花畑を見に~

更年期障害がついに目までやってきた。
眼精疲労ってやつです。目の疲れを忘れるため、雨に濡れる緑を見に行ってきました。

いや、本当は夫さんがおすすめの天空の花畑へ行こうとした日が雨だったんですけどね。せっかく用意したレインウエアを試すのはここぞとばかりにはりきる夫氏の横で

歯が抜けそうで抜けずに食事ができないグダグダ長男と
できれば頂上の景色だけ見たいと無茶をいう次男と

目が疲れたヘタレ妻四名。

雨の登山へ行ってまいりました。
曇り予報だったんですけどバッチリ雨でしたね。

登山口で
オレはもういい、ここで待ってる
という長男を

せっかくここまで来たんだからと迫る夫さんは水を得た魚のようにイキイキしておりました。
山男にとっては雨だろうがなんだろうが山が嬉しくてならないのだろう。
お弁当なんかもひとりではりきってつくっていたし(妻と子はぐだっていた)

ああこれは先日プールへ行きたくてめっちゃはりきって弁当をつくったワタシの横でぐだっていた夫さんと正反対の図である。

どうにも求めるものが合わない夫婦なのである。

しぶる長男をなだめすかしてカッパを着せ出発。
天気は曇り、時々雨、たまに晴れ間という具合に次々変わり、晴れれば暑いのでカッパを脱ぎ、ふりだせばあわてて着直すという具合でなかなかにせわしなかった。

子供らとワタシのレインウエアは夫さんが厳選してくれたおかげでしっかりと水を弾き、全然ぬれなかったのだけど(子どもらはわざと水がしたたっているところで撥水性を試したりしていた)

夫さんのそれは悲しいかな学生時代の年代物でかなりぬれてしまったらしい(でも一番楽しそうな山男)

我々の目指した花畑は、以前夫さんがテレビで観たというところで、山の上に木の橋板がぐるりと回廊のようにめぐらされているそう。

そういうとこ好きでしょう?という彼の言葉に

そうそう
そういうのを求めているんだよ
と強く同意したワタシですが

問題はそこへ行くまでの道のりであると登りだしてから気づくおろかな妻なのである。また見事夫の策にはまった感あり。

いや本当にまず登山口までが遠かったし。
千と千尋の

この車は四駆だぞ!

を彷彿とさせるような山道を車で30分も走ったのではなかろうか。
やっとこさたどり着いた登山口の駐車場は急斜面にあり、そこから延々と続く登山が始まる。

長かった。道はいいのだけどとにかく長かった。
途中で木の枝で杖を作った。
トンボを観察した。
カッパを試した。
下山してくる学生らしき子たちに

あとどのくらいですか?

と聞いたら

顔を曇らせ、

えーと20分くらいかなあ、と言われたがたぶん40分くらいかかったと思う。

急に景色が開けた。
遥か雲を見下ろすそこはまさに天国と呼ぶにふさわしいお花畑。
木の板がぐるりとめぐらされている。頂上にはテーブルも用意されており、そこでむさぼるように食べたタラコおにぎりとグミのおいしかったこと。

奇跡的に山頂で晴れたこともあり、一気に元気を取り戻すワタシと子どもたち。

がしかし、あと30分ほど
このあたりを散策しようよ!

という夫さんの申し出には、誰も首を縦にふらないのだった(はっはっは)

帰り道のことを考えるとね。
案の定下りで次男くんがへばり、
反対にあれほどグダグダだった長男がなぜだか元気に。

歌をうたって熊を牽制しつつ無事下山しました。
帰りの車で夫さんと子らは爆睡。車では寝れないワタシが運転して帰路につく。

その日長男くんが拾ってきた木の枝は、後日彼が彫刻刀で削りヤスリで磨いて一本のきれいな棒になりました。

その棒を剣にしてキングダムポーズをとる彼を眺めながら、あの花畑を懐かしく思う。

みなさまも天国のようなお花畑を見たい方は、ぜひ登山をおすすめします。
その前の地獄の道のりを覚悟してくださいね。







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