35歳のNZ留学【ホーリートリニティ大聖堂】
この聖堂はシティ郊外のパーネル(Parnell)という街にある。
メインの通り沿いにあり、その外観は日本では見ないシルエットの建造物である。
聖堂の正面は広々としていて、ベンチでは人が休み子供たちは石碑の周りで遊んだりしている。
初めてここを訪れた日はちょうど日曜日でミサが行われていた。私はクリスチャンではないので外側から中の様子をそっと覗いていた。すると入り口にいたスタッフらしき人が「どうぞ中へ」と言うので、そろりと中へ入り椅子に座り参加させてもらった。ミサは終盤だったらしく、聖歌を歌い神父様の言葉の後にみんなで挨拶を交わしミサは終わった。周りに座っていた人たちは私にも微笑みと何か言葉をかけてくれた。例によりまだ英語を聞き取れないので私は微笑みだけ返した。きっと愛に満ちた優しい言葉であったことは間違いなかった。ミサの後、聖堂の中を見ても良いと言うことで、大勢が去った後のしんと静かな聖堂の中を見てまわった。パイプオルガンが奏でる音の波がその場の空気をより神聖に感じさせた。入り口にある一番大きなステンドグラスには、ヨーロッパ文化とマオリ文化が融合されたようなデザインが描かれている。両サイドの窓には動植物やポリネシア文化について描かれていて、ステンドグラスの下のパネルに歴史や文化の説明書きがある。奥に続く廊下の先には祭壇や先程とは違う雰囲気のステンドグラスがあり、柔らかい光が差し込んでいた。
また訪れたいと思い、後に何度か訪れたものの、開館の時間帯と合わず結局この日が最初で最後となってしまった。それは残念だけれど1度きりのこの機会に出会えたことに感謝を告げたい。
ー Peace be with you ー