内田ゴシック見物 旧公衆衛生院
正面から見ると美しさが際立つ建築と言えば僕はやっぱり内田祥三の建築作品だと思います。
各地に残る内田祥三の作品は「内田ゴシック」とも呼ばれどこか立ち塞がる壁のような重厚感が特徴。
その中で1番を決める事は難しいですが僕の中で見物課題にも入っていた旧公衆衛生院をついに見る事が叶ったのでご紹介させてください。
場所は東京都港区白金台。
地下鉄の白金台駅からすぐ、JR・地下鉄・東急の目黒駅からも徒歩でアクセスが可能な場所に旧公衆衛生院はあります。
現在は港区郷土歴史館やゆかしの杜として運営がなされており、地域の方々、見物客で賑わいを見せていますよ!
この時代(昭和13年竣工)の建築物にしては装飾が控えめな気がして、ここが東京大学安田講堂のように博識高い場所だと認識できました。
外観と比べてややこぢんまりとしたホール。白が特徴的で装飾や彫刻が際立ちます。
ぐるりとカーブ、そしてどっしりとして暗めの色合いの階段が次の階へ誘ってくれました。
クラシックな風景に当時の様子を思い浮かべずにはいられません。
大学の講堂みたい!!!!
教壇まで景色が段々と下がっていく講堂が大好きなんですよね。
写真をうまく切り取れば西洋の宮殿の柱に近しいものを感じました。はー、かっこいい。
外観の多くを構成するのはすだれ煉瓦で関東大震災(大正12年)後に煉瓦の建築の耐震性が問題視され、その代わりとしてタイルを用いた建築物が登場しました。
こちらは昭和13年竣工なので帝都復興から大分時は経っていますが当時よくみられたタイルです。
これだけ大きな建物が当時と同じ規模で現存しているのが驚きでした。東京ではかなり貴重な戦前建築なのではないでしょうか?
また行きたいな……。