駒込、品川小旅行
朝。
目覚めたと同時に電気をつけ、本棚の掃除(自室の掃除は前日に済ます)、庭の草枝刈りを終わらす。トイレ掃除、洗髪、身支度を済ませて出発。予定通りの時間に品川駅に到着。早歩きで「T・ジョイPRINCE品川」でチケットを発券、パンフレットを購入。即座にUターンし、山手線に乗り、駒込駅に可及的速やかに到着。
横断歩道をわたると、すでに六義園の静かで上品な雰囲気が歩道まで溢れていた。これは前回やってきた時にも感じたが、何か霊的な、神秘的な力でもあるような感覚である。
午前10時に到着し、300円の入園料を払い、散策開始。
【和歌の庭(パンフレットより)】
六義園は五代将軍・徳川綱吉の信任が厚かった川越藩主・柳澤吉保が元禄15(1702)年に築園した和歌の趣味を基調とする「回遊式築山泉水」の大名庭園です。当園は池をめぐる園路をあるきながら移り変わる景色を楽しめる繊細で温和な日本庭園です。園内には和歌の浦の景勝や和歌に詠まれて名勝、中国古典の景観が八十八境として映し出されています。
江戸時代の大名庭園の中でも代表的なもので、明治時代に入って、三菱の創業者である岩崎彌太郎の別邸となりました。その後、昭和13(1938)年に岩崎家より東京市(都)に寄付され、昭和28(1953)年に国の特別名勝に指定された貴重な文化財です。
サービスセンターで300円を払ってチケットを手に、貸室としても利用できる宜春亭、心泉亭を抜け、滝見茶屋に辿りつく。川のながれに鴨たちが泳ぎ、ついつい写真をとってしまう。
時雨岡を通り、吹上茶屋で休憩する。妹山・背山のある中の島を望み、芝生の傍に赤い布が掛けられた縁台がいくつかある。
お抹茶セットを注文し、席につき、しばらくしてそれは届く。
お膳にお抹茶と上生菓子。大泉水の池、中の島はあまりに風流であった。上生菓子を三つに切り分け、抹茶椀を丁寧にもち、交互に食す。
最高に上品な気分となり、来てよかったと腹落ちする。
そして、隣りの縁台にオッサンとオバサンがやってきた。
オッサンは、季節を無視するピッタリとした半ズボンにドクターマーチンという、奇々怪々な格好をしていた。その上、オバサンにくだらないことでぐちぐちと小言を吐いている。
「あなたの足が邪魔だよ」と言って、縁台の上、お抹茶セットの写真をとっている。
風流な気持ちを崩され、そそくさと退散することとする。
せっかくなので手ぬぐいを購入し、吟花亭跡、水香江を抜け「つつじ茶屋」でまた休憩。つつじ茶屋は明治年間、つつじの古木材を用いて建てられたものだそうです。戦災をまぬがれ、現代にその希少な姿を伝えている。紅葉の紅葉が見事で、つい写真をとった。
その後、普段は開いていない染井門の前を通り、中の島にかかる田鶴橋(通行不可)、春はしだれ桜の咲く入口付近までやってきた。
それにしても、鳥の声と草木の空気は清廉で穏やか。
都心であることを忘れさせる雰囲気は格別であった。
時刻は午前11時。
『BOOKS青いカバ』に向かう。
じっくりと吟味する。
これは真剣勝負である。
そして、
50年前の文芸(随筆)の三冊セット、
新刊書、
創元SF文庫を購入。
しめて16,800円。そこそこの爆買いである。マニアになる気はないが、古書と親しみたい今日この頃。古書店の独特の匂い、店主の拘りと工夫を感じながら、素晴らしい時間は過ぎる。
これからも『六義園』と『BOOKS青いカバ』に通うことになるだろう。次はしだれ桜が綺麗な三月の上旬にでも伺おうか。もしくは、年明け早々行っても良いかもしれない。
古書店と庭園。
38歳にして初めての喜びを知り、一路、山手線で品川にUターンである。
そして、
『はたらく細胞』IMAX版上映開始。
【あらすじ】
人間の体内の細胞、その数なんと37兆個。酸素を運ぶ赤血球、細菌と戦う白血球、そのほか無数の細胞たちが、あなたの健康と命を守るために日夜全力ではたらいているのだ。
高校生・漆崎日胡(芦田愛菜)は、父親の茂(阿部サダヲ)と二人暮らし。まじめな性格で健康的な生活習慣の日胡の体内の細胞たちは、いつも楽しくはたらいている。
一方、不規則不摂生に日々を過ごす茂の体内では、ブラックな労働環境に疲れ果てた細胞たちがいつも文句を言っている。親子でも体の中はえらい違いだった。仲良し親子のにぎやかな日常。
しかし、その体内への侵入を狙う病原体たちが動き始め・・・。漆崎親子の未来をかけた、細胞たちの「体内史上最大の戦い」が幕を開ける!?
と、いうことで、
上映終了。
原作・アニメとも未読・未視聴だが、楽しく体について学べる、感動のエンタメ大作だった。アナログとデジタルの融合がなされた世界観は素晴らしく、配役も完璧。笑って、泣いて学べる、全世代カバー型の傑作でした。
非常に、おススメです。血小板ちゃんたちが可愛すぎるし。
終われば用はない。
地元へ自宅へ、可及的速やかにに帰宅である。
帰宅後、洗濯機を回しつつnoteを書いている。途中、誤ってある程度書いたところで文を消してしまったが、なんとか、終えようとしている。
それにしても腹減った。
今日の夕餉のメインは、生ダコの刺身。
後は読書とネットサーフィンで充実の休日を終える。
六義園は、読者諸賢にも是非赴いてもらいたい。
間違いなく、一級品の時間を提供してくれるだろう。
自身が日本人であることと、体内の「はたらく細胞」の為に節制せねばと意識した、有意義な一日であった。
これで明日からも頑張れる。心おきなく、落ち着いた夜に身を委ねよう。