曇天書店訪問
タイトルに大した意味がないことはどうでもよいとして、本日は一日中、灰色の空であった。どこまでも絵具を重ねたように雲が連なり、予報では昼頃に雨が降るらしい。
そんな事前情報通り、朝方雨が降った。毎週日曜日は庭の草枝を刈るため、明日に順延する選択肢が現実味を帯びた。嫌な感じである。
しかし、雨は上がり、草木が湿り気を纏うなかなんとか作業を終える。
秋だというのに、まだまだ汗が溢れる。
私の汗腺は、まだ休みがもらえないようだ。
そして私は結局、『丸善・津田沼店』へ行くことになる。
東京へ行く用がない以上、千葉都民で、総武線ユーザーである私が大型書店を求めた場合、丸善一択となる。
津田沼店は千葉県下・ナンバーワンの書店。
JR津田沼駅から徒歩1分のアクセスが良く、売場は2Fと3Fであるため、周り易い。
売場面積1,000坪・蔵書は80万冊を越え、雑誌・実用・文庫・文芸書・コミックなどの一般書籍から、医学看護・教育・理工・人文書などの専門書まで、「東京へ探しにいかずとも必ず見つかる」といったスケールの書店だ。
東京(主に新宿)に行かぬのなら、ここしかないのだ。
そして本日は雨が降る可能性がある。
念のために傘を持参する。
嫌々。
傘は書店において、トップレベルの邪魔者。もし、使用して雨に濡れている場合、使い捨てのビニール袋にいれたとしても、商品を濡らす危険性がある。手首にかけた場合、商品に当たったり、雨水が漏れて濡らしてしまう。目当ての棚の足元に慎重に置いては、持って、置いては持ちを繰り返す。
幸い本日は未使用なので、商品に接触しないよう気遣うのみ。
としても邪魔は、邪魔である。
そこで夢想する。
傘を預かってもらえたら、どうかと。しかし管理が面倒であろうと考え、傘を携行しての買い物は、避けられぬ運命と知る。
本日はお目当ての書籍もなく、フィーリングと「気になる書籍メモ」をもとにハンティングである。
お目当ての書籍はないと書いたが、
お目当ての出版社はある。
それは、
『国書刊行会』である。
東京都板橋区に本社を置く出版社で、1971年に設立される。
創業時は印刷業を営んでいたが、出版社から依頼された復刻版を印刷していた折に、出版業参入のヒントを得て移行。まず学術資料書籍の復刻出版を目的として設立された。
社名は、江戸期の有名な本を復刻出版していた明治期の出版社「国書刊行会」の名前を借用しており、同社の復刻版も出版していたことがあるが、別会社である。
『明月記』『玉葉』の刊行で事業を開始。当初は神道・仏教の原典復刻版や、国文学・国史関係の学術資料の出版が主力であり、現在もこれらの分野の書籍を刊行している。
1975年からの「世界幻想文学大系」から、欧米、中南米、アジア諸国などの海外文学やミステリ、SFの翻訳出版も行っている。他に西洋・日本美術史関連の画集や大きな企画が多い。
「世界幻想文学大系」の出版以来、幻想文学やオカルト関連の翻訳本出版で、一般には知られている。特にファンタジーでない実際の魔術に関する基本的書籍は、ほとんどここから刊行されており、アレイスター・クロウリーの法の書の翻訳版を刊行したことも有名である。
なお「世界幻想文学大系」は、紀田純一郎と荒俣宏が企画し、あちこちの出版社に持ち込んだが、あまりに壮大な企画の為にことごとく断られ、諦めかけている折に、たまたま国書刊行会を訪ねる。
すると、社長の一存でたちどころに出版が決定したという。
同シリーズの刊行により1976年度の日本翻訳出版文化賞を受賞した。
(Wikipediaより)
分厚い書籍が多いことから、「鈍器本」
高価な書籍も多いことから、「国書税」
などの言葉がファンの間で飛び交う(想像です)、ラーメンチェーンで言えば、『蒙古タンメン中本』のような、個性的な出版社です。私は8冊所持しており、合計額は29,590円です。3000円未満もありますが、5000円を超える商品も珍しくありません。
それでも人々を惹きつける、攻めた書籍たちは綺羅星の如く光り輝き、読書家たちを夢中に、静かに熱狂させる。
明日、紹介するが、本日「国書刊行会」が追加されました。嬉しくてたまりませんね。
と、いうわけで今週も1万円弱使ってしまった。
どうしよ。
どないしよ。
近々、と言っても10月中だが、
駒込にある古書店(新刊もアリ)『BOOKS青いカバ』に行く予定。
少なくとも1万円以上は課金する予定である。これで古書の沼にハマっていったら、
どないしよ。
アカン。
えらいこっちゃ。
エセ関西弁はこれくらいにして、そろそろ空腹である。ついでに夜がやってきて、読書とネットサーフィンには丁度いい。ハヤシライスを鱈腹たべて、秋の夜長を満喫しよう。明日も休みであるし。