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色々あって死にかけた話ー麻雀、英語

はじめに
初NOTEなので拙いと思います。当時のことを一部ぼかしを入れて書きました。特定の競技を批判するつもりは全くないです。


メンタルを病んだ状態になるまで
今年に入ってから、親族の不幸や体調面、精神面の不調が重なり、私自身かなり暗い気持ちが続いていた。加えて仕事でたびたび失敗をしてしまったこと、昇給試験に落ちたこともあり、自分に自信がなくなっていた。この失敗から何か学びを得たり、立ち直ってもう一度挑戦したりすればよかったのだが、根が怠け者の私はそれができなかった。

しかしそんな怠け者でも人と比べてしまう。同期や後輩が昇給したことやよりいいポストに異動したことを聞き、焦りを感じてしまうのだ。焦るなら頑張ればいいのだが、それもできない。結局私がとった行動は自分ができない言い訳を考えることだった。私はもともと才能がないし地頭が良くないからこんなに失敗するのだ。どうせ私はもともとダメな人間だ。やるだけ無駄だ。


ネガティブスパイラル
行動に移さずネガティブな考えばかり繰り返したことがよくなかった。私はそのうち仕事中でも通勤中でも、趣味の麻雀においてもネガティブなことばかり考えるようになった。仕事でうまくいかないと何が原因であれ私が悪いんだ、私がダメな人間だからうまく行かなったんだと考える。通勤中電車の中や駅のホームでぶつかられると、私は価値のない人間だからぶつかられるんだ、私のことは誰も尊重しないんだと考える。

そして出かけることが億劫になってからも続けていたネット麻雀や好きな麻雀選手の応援をしている時も暗いことばかり考えていた。自分が負けると、どうせ私は麻雀出来るほど頭がいい人間じゃない、才能がない、卓を囲む四人の中で一番ダメな人間だと思うようになった。好きな麻雀のプロチームが負けると、私なんかが応援したから負けたんだと考えてしまう。ずっとぐるぐると暗い考えが生活の中で渦巻いているのだ。



スパイラルを断ちたくて自ら殴る
こんな辛い考えを続けるくらいなら、別のことをしたり、誰かと対話してネガティブな考えを修正すればよかったのだが、私は他人と話すのも億劫なので一人でできて簡単な自傷行為をするようになった。仕事や通勤中に暗い気持ちになると、処方された安定剤をたらふく飲んで精神を麻痺させたり、ダメな自分を殴って自ら罰したりすることで、そんな気持ちを断ち切ろうとした。ネットの対戦に負けたり、辛い場面を見たりすると、ベルトで軽く首を絞めたり、自分の足を踏みつけたりすることで、自分を罰しようとした。仕事ができない、生きる価値のない自分を自分で罰すれば、ダメな私が生きることが正当化されると思った。あと安定剤を飲み自分を殴り続ければ、精神か体が異常をきたして、こんな私でも誰かが助けてくれるのではないかと考えた。


救いとなった単語アプリ
こんな精神状態の中で毎日続けられたのが単語アプリのデイリーミッションだった。ちょっとした単語のミニテストだから間違えても泣かないし、むしろ学生の時のような悔しさが沸いてもう一回チャレンジしようとさえおもえた。夢中になれるものがまだ残ってる。嬉しかった。電車に乗ってて心細い時はアプリを起動して必死に単語問題を解いた。憂鬱な時間をちょっとでも楽にするために。


楽しかったことが辛いことに
ただ単語アプリ以外の、かつて私が好きだったもの、熱中していたものに対する興味はどんどんなくなり、悲しくなった。好きなチームに勝ってほしいから応援コメントを送ったりいっぱいグッズを買ったりしても、報われない。辛い。チームが負けた時はボロボロに泣いた。選手を労うコメントも多くあったが、批判もあった。敗退後しばらくは安定剤を口に含みながら否定的なコメントも散在するSNSをずっとスクロールし続けた。
前は神戸や京都を散策するのが好きだったけど電車や人混みが怖くなり、家と近くのファーストフード店で休日は過ごすようになった。言っても決まったものだけ頼んで後はぼんやりと単語アプリとSNSをしていた。


全てのことがめんどくさくなった
好きなこともなくなり、仕事では失敗しては落ち込んでばかり。四月初めごろからこんな心の弱い自分が嫌になった。なんで私は他の人のように立ち直れない。自分を罰するようにひっぱたいても、気分を安定されるために薬を飲んでも効かなかった。こんな自分が嫌いになり、トイレで、自分の首をベルトで締めることが多くなった。「自分なんか死ね」そう念じながら首を絞めたら死ねるんじゃないかと思いついたのだ。


転機となったのは、休みを前にした勤務日だった。この日が終われば休める。そう思って足を叩きながら電車に乗り改札口に向かった。女の人にぶつかられた。些細な事だったけど仕事に行こうとした自分の努力を壊されたような気分になってしまった。安定剤をかっ込んで職場に行き、仕事をした。いつも通りだったと思う。あまり覚えていない。ただ昼休みに母親から英会話スクールの予約を取りなよと連絡が来ていた。単語アプリにのめり込むなら仕事や資格に活かせるようにしなさいということだ。めんどくさかったが予約をした。仕事が終わった。先輩にお疲れ様ですと挨拶したがよそよそしく、そっけなく感じた。

休みに何をしたいか思い浮かばない、けどとにかくゆっくり休もうと思った。乗り換えるために駅の中を移動していた時また女の人にぶつかられた。自分の中の何か大事なものが、楽器の弦のようにぷつっと切れたような気がした。あ、私は仕事に行っても歓迎されないし、休むこともきっと喜ばれてない。だから仕事に行くときも帰る時もぶつかられるし、それを誰も助けてくれないんだ。家に帰るのさえ急に怖くなった。コンビニでごみのように弁当を投げつけられそれを食べなきゃいけない。寝なきゃいけない。休まなきゃいけない。休日に何をするのか決めなくちゃいけない。とりあえず縋るように大好きな単語アプリを開いた。でも目の前の英語を目にすると来週待っている英会話のことを思い出し吐き気がした。あんなに大好きだった単語アプリも義務になってしまった。やりたいことが消えて生きること、やること全部義務に覚えた。自宅最寄り駅の一つ手前の駅。そのプラットフォームで私は地面にうずくまっていた。誰かに助けてほしかった。でも誰も助けてくれない。駅員は見向きもしなかった。自分で自分の足を踏んだり、太ももを殴ったりしてみた。遠巻きに見ているだけだった。ああ結局誰も私を助けない、私を必要としないんだ。

ここから色々あり、私は母親の車に乗っていた。母はずっと黙っていた。またやり直せると言ってくれた。かばんや携帯は母の手元にあり、私は手ぶらだった。服は踏んだ跡がついていて、太ももや脛は自分が殴ったから少し痛かった。近畿から四国への帰り道、何もすることがなかったので、私は英単語を膝上に書き始めた。単語アプリで覚えた言葉を思い出せる限り何回も、何回も。まだすがれるものがあることがちょっとだけ嬉しかった。


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