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初音さんの「生きたくなるセット」を真似すれば少しは元気になれるかもしれない

※シリーズ『 #後世に語り継ぎたい100人 』第5回。

 実に2年ぶりの『後世に語り継ぎたい100人』です。
 先週の記事、ほぼ感情だけで書いてしまったので構成も文章表現も語彙力もボロボロなのですが、10以上ものスキをいただきありがとうございました。

 この記事に登場する女子アルバイトスタッフや、“文章”に恋をした女性など、彼女たちを見ているとつくづく「社会は女性にとって生きづらい」と思ってしまう。今の仕事(飲食店)から前職(小売業)、前々職(コンビニ)まで遡ると、辞めていく女子(特に20代以下)を数え切れないほど見て来た。中には人間関係や精神的な理由も少なくなかった。やはり心が強くないと社会では生きていけない。アラフォー男の私でも辛いのに、若い女子なら尚更だと思う。

 一方で、自身でメンタルをコントロールしながら何とか生きている女性も数多く存在する。そんな女性たちの生き方を紹介するだけでも少しは意味があるのかもしれない。そんな思いを込めて今回はインフルエンサー/ライターの初音はつねさんをフィーチャーする。

 最初は部屋のインテリアや雰囲気に癒されるから彼女のインスタを見ていたが、『断片日記』などで詩的な文章力を発揮しているのも魅力の一つだ。

 中でも「生きたくなるセット」を紹介する動画が実に興味深い。

 そもそも「生きたくなるセット」とは、小原晩著『これが生活なのかしらん』に出てくる言葉である。

小原晩さんっていう方は1996年生まれ、私の2つ上の女性です。この本の中の一つで『生きたくなるセット』っていうタイトルの章があって。(中略)御堂筋線に乗って、千里中央駅で降りる。お気に入りのカツサンドを食べることだったりとか、好きな街に降りてそこで過ごす事だったりとか、そうやって「生きたくなるセット」っていうものを試して完成させることで、1日を過ごしたら気付いたら夜になっていて、また私は生きたくなっているっていうお話なんだけど。

上記の動画より。以下同

 この「生きたくなるセット」を初音さんも実践しており、動画では彼女にとってのそれを8点挙げていた。一つ一つ紹介する。


1.空間/インテリアについて考える

 まずは部屋のインテリア。一つ一つのアイテムに拘るというよりは全体のバランスや組み合わせで選んでいる。空間全体を引きで見た時に、この形、この色、あるいはこのデザイナーの物がマッチするのでは、バランス良くなるのではと思慮を巡らすことが好きなのだという。

空間を整えると大きな宝箱みたいなのが出来上がる感覚になって、子どもの頃に持っていたこういうちっちゃな宝箱とかあるじゃない。そこに入り込んでいるような感覚になるのがお部屋だなって私は思っております。

2.日記を書く

 実は20年以上日記を書いているという初音さん。彼女にとっては以下の効果を感じているそう。

日記を書くと自分の頭の中が整理されたり、客観的に自分が書いた文字を読むと「こんなしょうもないことで悩んどったんや」ってなる時もあるし、「これは全然解決できないから誰かに相談してみよう」とか「これは私では変えられない、自分が変えることのできる範疇じゃないものだ」って思う時もあるから、そういう切り分けがね、紙に書き出してみると分かったりするの。

 日記帳は数冊使用しているが、そのうちの一冊が『朝とコーヒーと日記帳』である。これは夜ではなく朝に書くもので、「昨日のふり返り」と「今日やること」の2点のみ、小さい枠内に短めの文章でまとめるというもの。

ちょっと制限を付けることによって生まれる言葉とかクリエイティブがあるのかなって思うタイプなので(中略)ここにある程度バーって書き殴ることが多くって。

もっと色々考えたいなっていう時とか、ちゃんと先のことをまとめたいなとか、これから私どうなっていったら良いんだろうとか、あの時考えていた過去のこれって何と繋がっているんだろうとかを、思考を巡らせたい時は『夢を現実にするノート』っていうのを書いています(※これは普通のキャンパスノート)。

 その『夢を現実にするノート』には以下の内容を書いている。

(1)今やっていて幸せ/楽しいこと
(2)自分が得意だと思うこと
(3)自分の好きなところ
(4)今後やってみたいこと(1年ごとに)
(5)いつか絶対住みたい家
(6)自分の本当の欲求
(7)周りからどんな人と言われるか

 さらにもう一冊『大切にしたい言葉ノート』も書いており、計3冊の日記を付けている。

3.ツユさん(飼っている小鳥)を食べようとする

本当には食べないんだけど(笑)、食べたくなっちゃうの可愛くて(中略)本当に癒しですね私の。

4.好きなカフェ、本屋、バーなどに行く

ここは自然体の自分で居られるなとか、ここに居たら落ち着くなっていうところに行きます(中略)お気に入りのお店をみんなも見つけて行ってみて欲しい。

5.散歩、運動する

良く言うのが、地面から近い位置に頭があるとどうしても暗い気持ちになっちゃいがちらしくって。だから夜寝る前とかベッドで寝られない寝られないってしていたらネガティブな感情になったりすると思うんだけど、出来るだけ頭を起こして地面から遠ざけてあげると良いんだって。

 他にも、家に引きこもる人よりも移動をたくさんする人のほうが幸福度が高いという研究結果が出ていること、散歩をすることで綺麗な花などの新たな発見をするのが好きなのだと語っている。

6.青葉市子、中村佳穂の音楽を聴く

中でもこの2人の音楽は、お薬みたいな、本当にお祈りみたいな音楽だなって思っていて、メロディーもそうだけど歌詞もね。眠りにつく前に穏やかな気持ちになれる音楽だなって思うから、しんどいなぁって時はお2人の音楽を良く聴いています。

♪アンディーヴと眠って(Asleep Among Endives)/青葉市子(2023)

♪きっとね!/中村佳穂(2018)(※『竜とそばかすの姫』すず役)

7.いちじくを食べる

いちじくを食べると、なんか満たされるんだよねすごく。子どもの頃に近所でいちじくを作っている人が居て、良く食べていたんだけど、なんかそういう懐かしい気持ちにもなれるからかも。

 いちじくは初音さん的には思い出補正もあるだろうが、実際に女性のホルモンバランスを整える効果もあるので、特に女性は摂取したほうが良いのかもしれない。

いちじくのつぶつぶに多く含まれている栄養素「エストロゲン」は女性ホルモンと同じ働きをするもので、女性ホルモンのバランスを調整し、月経前症候群(PMS)や生理痛の軽減、不妊、更年期障害を和らげる効果があります。 また、コラーゲンの再生能力を高めますので美肌にも効果があります。

ホットペッパービューティー『いちじくの効果効能』より引用

8.RITSUKO KARITAの香水を付ける

ミントの香りなんだけど、すっきりする香りで、いろんな邪念がスッと無くなって、ミントなんだけど少し甘さもあるから、すごい優しい気持ちになれる香水です。

9.おわりに

 今年の夏に26歳の誕生日を迎えた初音さんだが、実はその数日前に彼氏と別れたりもしている。また、フリーになる前は仕事でメンタルを削られるタイプだったそうで、今は当時よりは少なくなったが、かといって全くバッドに入らないわけでもない。そんな心の強くない彼女も8つの「生きたくなるセット」を実行することで何とか生きている。1つでも2つでも真似してみれば、少しは元気になれるのかもしれない。

 最後に、動画の概要欄を引用してこの記事を締める。

これをやれば、気付いたらもう少し生きたくなってる。
そんなセットをみんなも作ってみてね。
きっと未来のあなたを救ってくれる。

そういえばね、最近朝に蜘蛛がいるの。毎日。
朝の蜘蛛っていいって言うよね?
だから、幸せになろう。我が家で一緒に。と言いながら愛でています🕷️

それとね、ここ数日はうまくいきそうな予感がジャンジャンしていて
別に根拠とかあるわけじゃないのに
それだけで頑張れちゃったりする。
「予感」とか、「ワクワク」とか、自分を信じてあげられる「根拠のない自信」 とかっていうのも実はすごく大事だなって思うよ。


【後世に語り継ぎたい100人】
7人目 初音 


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