嘆きの亡霊は引退したい11・12 感想
・2巻ぶん使った高度物理文明都市コード潜入篇、読み終わりました。クライ以外のパーティメンバーはほとんど出ず、新キャラばっかりわんさか出てくる……のにめちゃくちゃ面白いの凄すぎでは? いや、割と毎回そうか。ラノベって割と一人から複数人のヒロインがいて、この巻は誰々ちゃん回、みたいなのが多いけど、『嘆霊』はクライが一人でだらだらしてるだけで面白いのがずるい。
・以下ネタバレ
・ある意味今までで一番神算鬼謀やってる回かも。次期コード王を目指す兄弟たちがそれぞれの陣営に分かれて戦う戦争状態で、しかも全てが敵対ではなくトニーのような中立や、誰に与するか定かでない陣営もいる、という中で、そもそも勢力として認められてすらいなかったアリシャ陣営の近衛となるクライ。そこから血を流すことなく各勢力を懐柔していき、最後には長男アンガスにすら王位を諦めさせる。竹中半兵衛もびっくりの軍師っぷりである。
(すげー昔の『信長の野望』シリーズで、「ひたすら超低確率の『降伏勧告』コマンドをリロードしまくって、戦争せずに全国統一する」っていう動画を思い出した。)
・そして最後はあからさまに怪しかった裏ボスが現れ、ド派手な最終決戦へ。クライが見た夢の通りになるんだろうな……とは皆分かって読んではいるものの、いざ実現すると「やっぱり」ではなく「やったぜ」って快感があるよね。カイザーもサヤもまっとうにカッコ良くて強くてよかった。
・どうでもいいけど、ひとつ前のユグドラ篇あたりからWEB版を読むのをやめている。いつ頃からか小刻みに更新が来るのを待つのが辛くなってな……。
・そもそもなろう自体をだいぶ前から読まなくなってしまっている。しかしWEBと書籍で展開が大きく違うのも本作の魅力のひとつなので、書籍を読んでからWEB版に追いつくスタイルで読んでいきたいな、とは思っている。