エッセイのようなもの:「春香の癒やしビーム」
妻の春香は、
癒やしビームを出す。
通りがかりの人に
にっこり笑って
挨拶すると、
微笑みが帰ってくる。
癒やしビームに
癒やされる。
農家のひとが
「野菜もっていきな。」
と声をかける。
癒やしがいただき物と
なるところが
すごい。
ビームが効くのは
全員ではない。
なかには嫌がる人もいて
「何よこの人。」と
嫌われる。
そういう人は
次回はスルーするが
一応、挨拶だけはする。
それが、妻のすごいところであろう。
私が、お前は癒やしビームを
出すことができる。
というと、
妻は答えた。
「そのビームは
私が、小学校勤務時代
子どもたちと遊んでいると
子ども達がさんざん
癒やしビームを出していたのよ。
私は子どもたちに癒やされ、子どもたちに『返礼ビーム』を出すことができるようになったの。
それからは、お互いに癒やしビームのキャッチボールよ。私は子どもたちに癒やされたの。
子どもたちの笑顔はまるで天使のようね。」
妻の癒やしビームは
どうやら、小学生仕込みの
ようである。
勿論、私も、春香の
癒やしビームに
癒やされている。
終わり