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甘くなくても

祖母から、みかんがたくさん届いた。
西南のひかり、という種類らしい。
立派な名前だ。
前に、インカのめざめ、というじゃがいもをもらったことがあるけれど、最近の野菜や果物は、長い名前が流行っているのか。

西南のひかりは、丸というよりやや扁平で、きれいなオレンジ色。手で簡単にぽろぽろと外皮がむけて、薄皮ごと食べられる。
酸味と甘味が、ちょうどよい。
種が多いのは、ご愛敬。

最近は、みかんの種類が本当に増えたなあ、としみじみ思う。
子どものころは、普通のみかんと、伊予柑と八朔くらいしかなかったような気がするけれど。
最近すっかりお馴染みのデコポンも、昔はなかった気がする。

デコポンと不知火(しらぬい)が同じ果物であることは、前にテレビか何かで知った。
一定以上の糖度がないと、デコポンを名乗れないらしい。厳しい世界だ。
やっぱり甘い果物でないと、売れないのかなあ。柑橘系は、酸っぱさが魅力でもあるけれど。

酸っぱいものを食べたとき、耳の後ろがぎゅっとなるのが、ちょっと面白い。
酸っぱさは、冬の寒さに似合うような気がする。

この冬も、いろんなみかんで、乗りきろう。


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