【真夜中ハートチューン】2巻という最高なタイトル出しの宝庫について~先に行っておくと私はVtuber見ない人間なのでご了承ください
前書き
『まったく最近の探偵ときたら』14巻まで読んだ!めっちゃ面白かった!!(時候の挨拶)
また、同作者・五十嵐正邦先生は週刊少年マガジンで『真夜中ハートチューン』を連載中。そんなマヨチュー(公式略称)で私が今のところ最も完成度が高いと思っている2巻からピックアップして、その面白さを語りたいと思います。2巻までのネタバレを含むので今すぐ単行本を買いましょう。マガポケでも読めるよ
キーワードは「タイトル出し」です
6話
ヒロインが着替え中に主人公が部屋に入ってしまい…っていうラッキースケベ展開って親の顔より見てるじゃないですか(要審議)。よく考えたら施錠するのが筋なので、4p目のブッキーの「キサマらアホかっっ!!!」の盛大なキレ方大好きなんですよね。冷静に考えると正論を超えた正論ですし。
4人の美麗着替えシーンは是非ご自分の眼で確認して頂くとして(個人的にはイコのタイツがヤバいっす)、そのあと「それはそうと見てしまったことは謝る」ブッキーも好きなんですよね。変なだけでデリカシーはあるんだ。女心に疎い以外は高スペックなんだ。
で、この「恥ずかしいなら鍵をかけろ!!」というブッキーの台詞をフックにして6話のタイトル出しのオチになるわけです。
ブッキーが放送部4人にブチギレた後、怒った寧々の提案でブッキーのバ先に凸する放送部4人。そこで彼女たちがいるとは知らず彼女たちへの思いを上司に語ってしまう。それを聞かれて羞恥に打ち震えるブッキーは、同時にバイト禁止の校則を破っていることがバレて焦る。
そして、悶々とする彼がいる放送部の部室に入ってくるイコ。
最終ページのえっちさはその目で確かめてもらうとして、入ってきたイコがガチャッと鍵をかけるドキドキ、ブッキーの恥ずかしいところ見ちゃったから自分も見せないとという卑しさ、フードを取ってパーカーのジッパーを外す芝居。加えて「だって君が言ったんだよ(だから責任とってよねと続けたい)」のいじらしさ。これが全部「恥ずかしいなら鍵をかけろ」に帰ってくるテクニカルさ。これが2巻ド頭です。つよい
(なのでタイトルを先に言わないのはそういうことです。これからも同じように行きます)
7話
イコが部室に来た理由はVtuber・すめらぎイコンである自分の配信のマンネリ解消の相談。配信アーカイブを舐め回すように見て既にその原因が「表情の乏しさ」であることを突き止めていたブッキーは、新しいデザインや表情のトラッキングなどにイコと二人三脚で取り組む。
ところで余談なんですけど、この漫画の本筋である「アリスは誰なのか?」とは関係なく、ブッキーとイコが関係性としては好きかな~と思っています。というのも、六花も寧々も自分の夢に既にガッツリinしていてしのぶは共犯関係がお望みなので、ブッキー→イコのプロデューサーっぷりが強調されるんですよね。そういえばブッキーと呼んだのもイコだった。
閑話休題。とにかくイコを笑わせようとするブッキーはイコをおもちゃの手でくすぐり出す。ここ、一応手で女の子の身体に触ろうとはしないあたり絶妙な紳士さと、そもそもその案でいいのか?感が同居していて好き。愛城恋太郎も院田唐音をアイアンマンのガントレットでくすぐったからな仕方ない本当に仕方ない。
笑うのを隠すイコにこっちを向かせようと絡むブッキーはこの後ラブコメで親の顔より見た構図になりますが、それはご自分の眼でご確認ください。いい表情してます。
この話のオチとしては「放送で表情が固まっちゃうのは変わってないからカメラの前では笑えない」なんですけど、これは8話のタイトルとも関連するので一先ず次に行きます。これは五十嵐先生味を強く感じたコマ
8話
新しいアバターで放送に挑むも、自分の表情がそのまま流れているという緊張から上手く表情を作れないイコ。ブッキーは一旦放送を止めた振りをして彼女を炊きつける言葉を吐き、イコの感情を引き出そうとする。
しのぶが入ってくるあたりまでのイコとブッキーのやりとりは、徹底してイコの表情のバリエーションを描いている。喜怒哀楽プラスアルファをコンプリートしているので見ていて楽しい。ところでブッキーの声入っちゃってるのは本当にええんか?
ブッキーに吹っ掛けられて出た啖呵が視聴者に届いてしまっていたが、逆に視聴者はギャップに魅了される。
そして本誌掲載時もちょっと話題になってた「忘れろビーム」。この表情でこれから彼女は頑張っていけそうだなと思ったし、これから二人がどう成り上がっていくかも気になった(忘れろビームの元ネタは本当に知らなかったんですけど、なぜか『鵺の陰陽師』で予習していたので大丈夫だった。ありがとう周防先輩…)
今回のオチ。ブッキーとだけの配信で感謝を伝えるイコだが、ブッキーのくさい台詞に赤面して顔を隠してしまう。
「(見つめられると顔が火照って)キミの前では笑えない…!」
なので、7話と8話は前後編みたいなものだと思っている。「カメラの前で上手く笑えなかったけど、ブッキーの助けもあってカメラの前で上手に笑えるようになった。でも彼にカッコいいこと言われると、恥ずかしくてどんな顔すればいいか分からないから、君の前で上手く笑えないんだ」、を2話かけてやったという話。この漫画ここでエンジンのコイルがあったまったな(確信)という記憶がある。
今日はこれまで
2巻にはあと湿度高女・しのぶとのデートや体育祭編も収録されていますが、今回とにかく言いたかったのはイコとブッキーの話なのでこの記事はおしまい!閉廷!解散!あとは関係ない話なので暇な人はどうぞ
本当はこの記事はマヨチュー総選挙前に出そうとしたんですけど、普通に忙しくて今になってしまいました。因みに今もnoteをやっている場合ではない。
放送部4人についてですが、私はイコが今のところ一番好きです。寧々の声優、六花の歌手という夢はそこまでブッキーが介入することではないというか、事務やメンタルケアが問題になることが多い印象。体は張るけど結局は自分を奮い立たせられるかという面がある。しのぶはちょっと拗れた関係性を所望しているので別の機会に。イコはVtuberではあるが、その運営からセールス戦略までブッキーがガッツリ入ってプロデュースしている。1人のVtuberの配信を片っ端から見て、自分でも色んな配信を見て研究して…という、二人ですめらぎイコンを作っていってるんだ!という感覚がする(ここらへんは4巻範囲でも触れられるハズ)。このライブ感というか一体感が、私にブッキー・イコを好きにさせるのだと思うます。SPY×FAMILY3期決定ます。
まっ探を読んで「五十嵐先生はこのちょっと回りくどい節回しのギャグが本領なのでは?」と思いながらマヨチューを読み返したときによりハマれたので、マヨチュー読んだらまっ探も読むといいと思います。そのうちブッキー達の高校にも乳首試食おじさんとかやってくるかもしれない。