【考察】水晶公の正体と最終目標を考える
ということでいよいよスタートした漆黒のヴィランズ。
今はアリゼーと合流し、アルフィノとともにユールモアに潜入。ふくよかぽっちゃり「あらあらまあまあ」が口癖のチャイ夫人と、気難しそうだが奥さんにはめっぽう頭の上がらない旦那さんの専属絵描きになって街を探検したのち、ホルミンスターを終わらせたところまできた。
アリゼーを迎えに行った先では、冒頭からかっ飛ばしまくった演出で第一世界の悲惨な現状をぶつけられ、アルフィノと合流した先では退廃の極みに達する人々の、堕落しゆがんだ生活を見てまわった。
その上で絶望的状況となった第一世界の、緩やかだが着実な滅びを見せられている。
また断片的にではあるが、闇の戦士たちの戦いが無駄に終わった後の世界であることも明かされつつある。救いがなさすぎる。
すげぇな漆黒のヴィランズ。冒頭からエンジンは全開、アクセルはベタ踏み、ブレーキひとつ掛けようという意思が見えない。それでこそSQUARE ENIX。ヨコオタロウだの名取佐和子とゲーム作ってただけあるわ。まあDODシリーズとかニーアシリーズっていうんですが。
これからやるべきこと
一度に大量の情報が入ってきていて混乱しているが、要するにやるべきことは以下の通り。
みんなと合流する
大罪食いを倒して回る
圧縮するとこの程度になってしまう…が、そんなに間違ってはいないはずだ。
目下大切なのは罪喰い対策になると思われるが、そのためにはどうしたらいいのだろう?光をどこかに廃棄しなければならないが、その廃棄された光の姿こそが罪喰いそのものなのでは?とも思える。
いずれにしても「闇の戦士」となり世界に闇をもたらす存在となった冒険者にとって、大量の光のエーテルは毒にならないかどうかが心底心配だ。
一応水晶公いわく抵抗できるのが「超える力の持ち主」とのことだが、一体全体どうなることやら。
水晶公の最終目標について
さてここからが今回の本題。
ホルミンスターを踏破すると、水晶公がどうしてここまで必死になって第一世界を救おうとするのかについてアリゼーが質問をする。
それに対する彼の返答がこれ。
つまり彼の言いたいことを整理するとこうだ。
彼のもっとも重要な目的は第一世界を救うことではない。第八霊災を防ぐことで、命を救うことができる人がいて、その人の命を救う(そうすることで「未来を繋げる」ことができる)ことこそが真の目的だ、と話している。
では第八霊災を防ぐことで「未来を繋げる」ことのできる人はいったい誰だろう?
そのまま考えてみれば第一世界や原初世界の人々であるが、私たちは漆黒をスタートした段階で、もっと具体的に名前を聞いている。
つまりプレイヤーキャラ、冒険者そのひとだ。
第一世界へやってくる途中、ウリエンジェは未来を見た。
それは第八霊災の発生と第一世界の崩壊があり、その霊災によって冒険者が死んでしまう未来であったという。
素直に考えれば、水晶公が救いたい人こそが「冒険者」ではないかと想像できる。
また水晶公は「その人」とピンポイントに一人(This)として表現している。つまり多数の人間ではないだろう。たくさんの人間である第一世界や原初世界の人々というにはちょっと当てはまらないなと思う。
水晶公が暁の賢人たちを含め、彼らを「同郷である」と言っていることもこの考えを支えてくれるものになる…と思っている。
では、もしも水晶公が助けたいのが冒険者であったとしよう。
なぜ彼は冒険者を助けたいのだろう?その答えは、たぶん彼の正体を考えればおのずと理解できるはずだ。
水晶公の正体を考える
水晶公はいったい何者なのか?を考えるために、ホルミンスターまでクリアした段階での彼や、彼の周囲に関する情報や感じていることをまとめておく。
クリスタリウムの指導者である。
「水晶公の同郷」は詮索不要の意味を持つなど、彼については深く詮索しないことが暗黙の了解。
住民曰く「水晶公は何十年も見た目が変わっていない」
身体の一部が水晶と同化している。
100年ほど前にクリスタルタワーをどこからともなく召喚した。つまりクリスタルタワーの制御ができる可能性が高い。
クリスタルタワーのふもとに人々が集まり、彼らを水晶公が受け入れたのがクリスタリウムの始まり。
水晶公いわく「いつの時代のクリスタルタワーかはわからない」が「クリスタルタワーを召喚したことがすべての始まりだった」。
アラグ文明の遺物についても造詣が深そう(ミーン工芸館にはアラグの自立機構が存在したり、水晶公も活用していると発言していることから)。
彼の執務室は「星見の間」でBGMは「ドーガとウネの心」。
要素としてはこんなもんだ。
こうやって並べてみると、完全に「こいつしか正体がありえないだろ」というキャラクターが表れてしまうのだが、もうちょっと我慢。
クリスタルタワー関係者を洗う
続いて原初世界のクリスタルタワーについて、関係の深い人たちを思い出してみる。
そもそも水晶公は「100年前どこからともなくクリスタルタワーを召喚した」とされていて、彼自身も「どの時代のクリスタルタワーかはわからない」と言っている。
つまりクリスタリウムにあるタワーは、原初世界のどこかの時代に存在したクリスタルタワーであり、原初世界のクリスタルタワーそのものなのだ(ややこしいな)。
だから、もし水晶公がクリスタルタワーに関係の深い人間であるとするならば、原初世界の関係者を整理すればその正体は勝手に見えてくるはずだ。
また彼の言う「水晶公の同郷」というのは方便ではなく、実際彼自身が原初世界の出身だからそのまま表現しているのではないか?とも思える(つまり彼は、クリスタリウムの住人達に対して秘密主義ではあるものの、噓をついているわけではない)。
ということで、ここからは半ば強引に以下の仮説に沿って考えてみる。
水晶公は原初世界の出身である
原初世界のクリスタルタワーの重要な関係者である
冒険者と面識がある or 彼をよく知っている人物である(冒険者を助けたいと言っているという仮定に基づく。)
まずクリスタルタワーの重要な関係者、つまり新生のクロニクルクエスト クリスタルタワーに登場した人たちをざっと上げてみる。(わざわざ絶対にやれよ!と言われているので、ここに関係者はいるだろという最低な邪推)
まずシドたちガーロンド・アイアンワークスの面々、首を突っ込んできたネロ、聖コイナク財団のラムルブースとグ・ラハ・ティア。皇族のクローンであったドーガとウネ。そして冒険者。
冒険者はまず除外。
それからガーロンド・アイアンワークスのメンバーやネロは原初世界から移動していないのでこれも除外できる。
ラムルブースも聖コイナク財団員で、今のところ原初世界から移ったという情報がないし普通にNPCとして存在しているので無し。
となると今のところありうるのはグ・ラハとドーガとウネの3人まで絞れたといっていい。
だがドーガとウネの二人はクロニクルクエストの最後でグ・ラハに皇血を託すと、闇の世界に残ってザンデとの血の契約を破棄することになる。
つまり実質生死不明というか、死んでいる。
となると、もう消去法でグ・ラハ・ティアしかありえない。だが彼が水晶公であるならば、いろいろつじつまは合っちゃうのだ。
グ・ラハ・ティアは原初世界の出身だから、冒険者たちの同郷だ。「アラグの賢人」と呼ばれるほどアラグ文明に深い造詣を持っているから、出土した品々をある程度いじるのもできるだろう。
またもともと「紅血の魔眼」を持ち、現状原初世界で唯一クリスタルタワーを制御できる人間でもある。
それに冒険者とは顔見知りだから、水晶公が救いたい相手が冒険者であっても特に不思議ではない。
さて彼はクロニクルクエストの最後に、こんなことを話す。
この発言も踏まえて、個人的に考えた時系列としてはこうだ。
クロニクルクエスト「クリスタルタワー」でグ・ラハ・ティアが眠りにつく
↓
何らかのきっかけがあってグ・ラハ・ティアが第一世界に流れ着く。
(ここの詳細は全く不明なので、この先分かる…はず)
↓
第一世界で光の氾濫発生。
ほぼ同時期にグ・ラハ・ティア、第一世界で目覚める。
↓
崩壊しかかった第一世界で生き延びる手段、ひいては人々の幸せのために使うとして、クリスタルタワーを召喚。その結果「第四霊災」直後のクリスタルタワーを呼び寄せたため、原初世界のクリスタルタワーが消える?
↓
クリスタリウム発展、その間冒険者の誕生と第一世界に呼び出すタイミングを見計らう。
↓
100年経過、暁のメンバーや冒険者を召喚、漆黒のヴィランズへ。
……みたいな感じかな~~~~~とあたりをつけている。
【まとめ】正解が最初から見えてんだよな
この言葉の通り、水晶公となったグ・ラハは漆黒という私たちが作った歴史の先に存在する物語に、希望をもたらすために現れたのだ。
ということで盛大な遠回りをしてみたものの、まあ間違いなくグ・ラハ・ティアが水晶公の正体だろう。
彼の執務室で流れるBGMは、グ・ラハと関係の深いドーガとウネのテーマだ。グ・ラハ以外に現状クリスタルタワーを制御できる存在はいないし、私たちがクリスタルタワーの中に置いてきてしまったのはグ・ラハしかいない。
また星見の間で仕事をする彼が作った街はクリスタリウム……つまり、クリスタル+プラネタリウムのかばん語であり、グ・ラハがお話してくれるプラネタリウムが存在する…というメタ的な意味でも彼だろうなと察しが付く。
また漆黒の最序盤で「グ・ラハ・ティア?」と質問すると「知らない名前だな」と返す時点で確信したというか…。
ここまでくると、そもそも隠す気がないな、と思う。
要するに、グ・ラハが水晶公であるというのはプレイヤーにとってもストーリーを書いたライターにとっても公然の秘密であって、大した秘密ではないのだ。
最も重要な秘密は「なぜグ・ラハが第一世界に来たのか」、「この状況に彼がどんな手段を講じるのか」という部分にあるといえるし、ここが物語の肝なのだ。
だからグ・ラハが水晶公であることは別に隠すべくもない。どうでもいいことなのだ……。
ここまで大真面目に筋立て手考えてはみたけれど、こういう結論に達したので今とってもむなしい。余計なことなんて考えないに限るな。
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