親子の言葉(父母和孩子的语言)③

前回はまだ日本語の習得が不十分な親子の間では、
親は最も自信を持って考えや気持ちを伝えることのできる出身国の言語を使うメリットを考えてみました。

对于日语学习还不足够的亲子之间,
父母亲使用自己最有自信、最能表达自己的想法和感情的母国语的好处,
我在上次的文章里做了一次分析。

実際に知人の中にこんなケースがあります。
◇家族構成 
中国人夫妻、子ども3人(1人目は中国で生まれ、1歳ごろから来日。下の2人は日本産まれ。)
◇家庭状況
夫は中国の大学を卒業し就職したものの、辞職して日本留学。博士課程後期を修了し、博士号を取得。
    妻は幼い子どもと中国に残り、夫の日本での生活が少し落ち着いてから子どもと来日。

实际上我的一个熟人家庭有一个这样的案例。
◇家庭成
中国人夫妻、三个孩子(最大的在中国出生、1岁左右来日本。下面两个孩子在日本出生。)
◇家庭状况
丈夫在中国大学毕业后就业,后辞职来日本留学。修完博士课程获得博士学位。
妻子和还小的孩子留在中国,等丈夫基本上安顿好在日本的生活以后赴日。

夫婦は家庭では中国語を使用。
しかし、子どもの日本語学習のため子どもと話す時は日本語を使用しました。
因みに、ママさんは生活をしながら片言の日本語を少しずつ覚えました。
一番上の子どもは小さい時にさほど感じなかったのですが、
年齢があがるにつれて次第にママの日本語が下手だと指摘し出しました。
そして、段々とママの言うことも聞かなくなって反抗的な態度を取ってママさんはとても困りました。
パパさんが一緒にいる時は助けてもらうことはできますが、
学業やアルバイトなどでいない時間も多いため子どもさんとの会話やしつけなどにたくさん悩んだそうです。
かと言ってたまにどうしても言いたいことが言いたくて中国語を使おうとしても、
子どもさんに、「分からないから中国語を使わないで」と言われショックを受けたこともしばしばあったそうです。
自分の子どもとすらしっかり気持ちを伝えることができないのは、
どれほど辛くてもどかしいか簡単に想像できます。
そして、子どもさんが必要な時に必要な会話やしつけなどを受けることができないのも、
その後の成長にとって大きな欠如になるに違いないでしょう。
実際に、その子どもさんは同級生や友だちの前でお母さんのことを紹介しないこともありました。
特に思春期に入ってからお母さんに十分な敬意も払わず、
荒れた時期はありました。

夫妻之间在家里使用中文。
但是为了孩子学习日语,在和孩子说话时使用日语。
妈妈来日本以后只是在日常生活里记住了些许的日常会话。
最大的孩子还小的时候不觉得有什么问题,
可是随着年龄的增长小孩子居然开始指责妈妈的日语不好。
而且有的时候甚至不听妈妈的话态度叛逆让妈妈很是为难。
爸爸在家的时候可以帮助沟通,
可是毕竟有学业还要打工经常不在家,
所以妈妈关于和孩子之间的对话以及教育等有很多烦恼。
有的时候妈妈着急了就想说中文,
可是小孩子居然对她说:我听不懂所以不许说中文!
这让妈妈经常很受打击。
连对自己的孩子都不能痛快的说出心里话,
很容易想象到母亲的心里该有多难过。
而且,在需要的时候小孩子无法接受需要的对话或者教育对其的成长来说也一定是巨大的欠缺。
实际上这个孩子曾经在同学朋友面前不介绍自己的妈妈。
尤其是进入青春期以后对妈妈不够尊重,时常乱发脾气。

思春期の反抗的な態度にはすべて言語によるものではないでしょうが、
言語の壁があると尚更コミュニケーションを取りにくいのは、
言うまでもないでしょう。

虽然说青春期的叛逆态度并不只是由语言造成的,
但是语言上有障碍更加妨碍交流却是一定的。

成人している今、あの時の自分、
母親が日本語のあまり話せない中国人ということにコンプレックスを抱いたと打ち明けてくれました。
自分は周りの友だちと同じように日本語を話しますが、
日本人ではない、かと言っても中国語も分からない、中国人とも言えない複雑な気持ちは長い間ずっと抱えていたそうです。

现在已经长大成人的这个孩子,
在回顾曾经的自己时告诉我自己当时对日语不好的母亲心存自卑。
自己和周围的朋友一样都说日语,
可是自己不是日本人,同时自己也不会中文所以觉得自己也不是中国人。
由此在很长的一个时期内心复杂。

因みに、上のお子さんとは既に日本語になったせいで、
このママさんは少し年齢の離れた下の兄弟2人にも日本語を使っています。
ただし、ママさんの来日年数と共に日本語をある程度話せるようになったため、
大体のやり取りができていると本人は言います。
しかし、中国語でしたらもっといっぱい話がしたいのに、ととても寂しそうに話してくれました。
そして、子どもたちからも、
「お母さんは基本無口だから」とよく聞きます。
恐らく、本当の「無口」ではなくて、
言いたいことが言えなくて会話するのも自信がないからではないかと私は感じます。

为和最大的孩子说的是日语,
这个妈妈对和大孩子相差年龄较大的两个孩子也就继续用了日语。
只是好在这个妈妈随着来日本年数的增加日语也有了很大程度的进步。
她表示自己基本上都能对话。
但是,她也满脸寂寞地告诉我如果可以说中文她其实想和孩子说更多的话。
而且,孩子们常说妈妈通常都不怎么说话的。
认为,
那不是真的说话,而是不能表达自己想说的所以连对话都没有自信了。

このご家庭の言語面の問題を解決するのに様々な視点で見る必要性はあります。
その中、親子の言葉を考えれば、
恐らくもう少し方法を考えられたのではなかいかと思います。
例えば、
ママさんは日本語の勉強と同時に、
子どもさんと向き合う時には中国語でしっかり会話をしたり、
喜怒哀楽を表現したりして愛情や言いたいことを伝えることができれば親子関係は変わるはずです。
子どもさんにとっても親の出身国の言葉に触れる機会になり、
語学の学習につながるだけではなく、
その文化を知り、興味を持つきっかけにもなります。
そうすると、自身のアイデンティティに対しても揺らぎは減るのではないかと思われます。

许解决这个家庭中的语言问题需要从不同的观点来看待。
虑到其中的亲子之间的语言,
认为还是可以考虑到别的方法的。
比如妈妈在学习日语的同时,
和孩子在一起时可以用中文好好交流,可以表达自己的喜怒哀乐,可以表达自己对孩子们的感情。
这样的话亲子之间的关系也自然会有变化。
这样一来对孩子来说也是接触父母亲的语言的机会,
这不仅仅关系着语言的学习,
更可以成为了解那个文化并感兴趣的好机会。
这样也能减少对自身的身份特性的动摇。

この知人家庭のことから私は大事なヒントを得ました。
まだ試行錯誤中ではありますが、
私自身は子どもに対して、
まず一番自信を持つ中国語を使ってたっぷり伝えたり表現したりしていこうという方針を決めています。
ただし、子どもには必ず中国語を使うのを強要するつもりはありません。
子どもは子どもで日本で生まれ育って、
彼ら自身が一番自信のある日本語を使うのは、
彼らが生きていくのに必要な基盤になるため当然だと思います。
成長と共に、母親である私の言語、出身国(中国)の文化や風習などに興味を持ち、誇りに思ってくれたら十分だと考えています。
もしもいつか自分たちも中国語が勉強したいと思ったら、
例え大人になってからでも遅くないでしょう。

我自身也从这位熟人的家庭获得了重要的启发。
虽然还在尝试过程中,
但是我决心对孩子们用我最有自信的中文来充分地表达我的想法和感情。
只是,我不想要求孩子们必须说中文。
们在日本出生长大,
对于他们来说用自己最有自信的日语是理所当然的。
毕竟日语是他们生存下去非常必要的基础。
随着成长,如果他们会对母亲的语言、国家(中国)的文化以及风俗习惯等感兴趣,并对此内心骄傲的话就足够了。
如果什么时候他们想学习汉语,
就算是成人以后也不晚。

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