いっしん虎徹 山本兼一
鉄を鍛えて刀を作るということに人生の全てを賭けた実在した長曽祢虎徹の物語。
30歳までは兜と鎧を作る鍛冶屋だったが、戦国の世が終わり兜と鎧は売れなくなる。
しかし、刀は売れ続けるので江戸に出て刀鍛冶になることを決意する。
身体の弱い妻とあることから弟子になった正吉と刀鍛冶になるために修行から入り、独立して刀鍛冶を続け名前と刀が少しずつ売れるにつれて傲慢になったりもする。
しかし、色んな出来事が虎徹の人格を成長させていき、なぜヒトは刀を持つのかということや生死について哲学的に考える。
とにかく刀鍛冶として刀を鍛えることが自分の人生なのだと精進するのだが、周りの人間も虎徹を政治の道具に使ったりして人間臭いのが面白い。
良い話なのかどうかもわからないが、こんなに一心不乱に何かに打ち込むことができる人生って素晴らしいと思う反面、4人も子供を亡くしても鉄を鍛えることに全てを捧げるのは酷いと思う。
なんか良い本かどうかもわからなくなった。
こんな人がいたんだという話だと思う。