【読書メモ】君は誰と生きるか
こちらの本(以下、本書)を読んだ。僕が思ったことを残しておく。
※この記事は本書のネタバレを含みます。
前段:なぜ読んだか
hontoの「生き方・ライフスタイル」のカテゴリランキングで上位にあったから読んだ。
「生き方・ライフスタイル」から選んだ理由は前回読んだ本と同じため割愛する。端的には「生き方のヒント」が欲しくなったから、である。
ランキング上位の中でも本書を選んだきっかけは、商品説明文だ。本書の商品説明はこうだ。
この部分だけ引用するといささか胡散臭いが、僕は「人脈神話」という言葉を見てピンときた。僕は日頃から思っていた。人脈を積極的に広げることが世間一般では無条件に良しとされている。どんどん交友関係を広げていくキラキラとした陽キャが成功者として語られがちな気がする。しかし人脈を広げまくることって本当に評価に値するのか?
極端な例ではあるが、多くの人と繋がろうとグイグイと社交的である一方で、繋がった後の人との接し方が雑だと感じられる人が自分の知人にも僅かながらいる。それは果たして良いことなのか。
交友関係を広げるのが苦手な自分を単に正当化したいだけでもある。だけどそれだけではないモヤモヤとした違和感が心のどこかにあった。だから人脈神話という単語を見てピンときた。もしかしたらこの違和感はあながち間違っていないのかもしれない。そう思って本書を読むことにした。
なお、本書の前に読んだ「成熟スイッチ」の著者が人脈を重要視している方のように見えた。だから本書を読むのは特に楽しみになっていた。どれくらい相反する内容が書かれているだろうか。ワクワクしながら僕は表紙をめくった。
ちなみに本書の著者は有名な「人は話し方が9割」の著者だったらしい。僕は後から知った。
感想
読み始めての第一印象
後に杞憂となるが、第一印象はあまりいいものではなかった。
ンンン??? なんか文体に違和感を感じるな???
本書で語られる内容が「とにかく偉大で人生を大きく変えてしまうような大発見!」というノリで最初から語ってくるので、読者としてはついていけず、なんだか押し付けがましいなあ、と感じてしまった。
たいした話でないことをさも世紀の大発見かのように大げさに語っているだけのように見える。
相対的に、前回読んだ林さんの文章がいかに読みやすかったかが分かった。
が、読み進めていたら違和感は取れてきた。文体に慣れただけかもしれない。
第一章
規模がでかいとか地位が高い=すごいっていうのを気にしすぎると、自分の価値を上げようと躍起になって追い込んでしまうっていう話。たしかにそうだなと思った。
他人と比べすぎてらしくない背伸びをしたとしても、他人からの評価は評価する側の人間が決めること。評価されようと無理に合わせに行ったとしても自分がブレるだけ。自分がブレると周りは3倍振り回される。これ大事な話だな。覚えておこう。
実力だとか評価されているとかではなくて、自分の力を最大限出していること=頑張ってるってことが大事という話、ハッとするな。僕は実力がないからとか言って自分の今持ってる力を出すことを怠りがちかも。
自力が地にあったうえで初めて他力が乗る、これ大事だな。自力というベースジェルがないと他力ジェルは乗らんのだ。
第二章
人は楽しい場所に寄ってくるもの、自分は寄るんじゃなくて楽しい場所になれ、遠くの人より身近な人を幸せにしてれば自ずと周りが寄ってくる。その通りでしかねえな...ぐぬぬ
SNSでネガティブなことを言わないようにしてる人も多いけど、ネガティブな感情が伝染しやすいのに加え、自分から楽しくなさそうな雰囲気を出してしまい不利になってしまうってことなんだろうな。
ネガティブなことを言ってると周りからそういう人だという印象で見られるって言っている人もいるけど、前述の考え方と照らし合わせると本当なのかも。みんなちゃんとその人の内面を見ろよって今まで思ってたけど、人というのは思ったよりも他人のこと見てないわけだし。
僕はネガティブなことも含めて自分だと思ってSNSでも平気で書いてしまいがちなのだけど、ネガティブしないようにしたほうがいいと身についている人えらすぎる~。ちゃんとそれを学んでいるのえらすぎ~。
とにもかくにも、人の輪を広げるのではなく、身近な人に気を配る。感謝すべき人に感謝をちゃんと示すのが良い。よく言われていることだけど真理だなあ。そうしていれば自ずと人が集まる。
第三章
取引が済んだあとのアフターフォローが大事っていうのは仕事に限らずの話だと思った。自分が用事あるときだけ相手に親切にするのは「調子がいいやつだ」ってやっぱり信用なくすもんなんだなあ。
時間やリソースは限られてるんだから、嫌いな人のことを考えている時間があるくらいなら大切な人のことを考えているほうがいいっていうのは、本当にそうなんだよなあ。
自分が幸せじゃないと他人のことを考える余裕もないから、なおのこと好きな人と過ごすことは大事っていうの、これもだいぶ言われまくっていることだけどそのとおりよね。けいおんのDon't say lazyが脳内で流れた。
「何をするか」よりも「誰とするか」という話、用件がないと人を誘えないがちな自分には少し考えさせられるね。
第四章
人間のステージの話。結局自分と同じステージの人間が集まってくるし、違うステージの人とは仲良くなれない、という話。これもよく聞く話だが大事なことだ。
自分のステージが変わればくみす人間も変わるのは当たり前のこと。ただそれでも親交を続けて味方で居続けてくれる人は大事にすべき人間ということらしい。なるほどなあ。
自分のステージ(内面)を高めていこうな…
引き寄せの法則、どうしても宗教的なものを感じてしまう。言ってることは分かっても「引き寄せの法則」という名前を見ると一瞬ウッとなってしまうな。
第五章
笑顔でいること、興味を持って話を聞くこと、思いやりを持って温かい言葉をかけること。他人を幸せにするにはどうすればいいのかって全然わからないでいたから、具体的に説明されているのは助かった。
人は誰もが話を聞いて欲しがってる、分かってもらいたいと思ってるっていう話。これもよく言われていることだけど、僕は最近聞くのが疎かになってたかも。
でも、聞くスタンスの人と一緒だと会話が続かなくなっちゃうし、話属性と聞属性のバランスが難しいね。
与えられる側の人間よりも与える側になれ、という話は、以前から自分でもそうなりたいという気持ちがあって、方向性としては間違ってなさそうだと再認識した。
読者付録
魅力とは、距離があること、神秘性があること、それでも楽しく活動していることが分かること、ギャップだと。なるほど。
昔、人間関係の本を読んだときに、自己開示の返報性とやらを見た。相手の心を開くならこちらから自己開示を積極的にすべし、自分が開いたぶん相手も開いてくれるものだ、と。で、それなりに実践してみたんだけど、なんだかそうでもないなと違和感を感じてたのよね。
なんでもあけすけに明かすよりも、多少は見えないところもあったほうが魅力的に見えるのはそうだな、と納得がいった。
心を開くことと魅力を高めることを混同するのは違うかもしれないが。いずれにせよ、なにかしらのアウトプットをしないぶんには、なんの取り柄もないおじさんの誰も知りたくない自己開示垂れ流しになってしまうな。下手くそでもいいからなにかアウトプットしていきたいところ。
自己開示もドッジボールになってしまったら返報性なんて話じゃなくて、自分の話ばかりし続けるおじさんなのよな。
読後感想まとめ
人の輪を広げていくんじゃなくて、今いる大事な仲間をしっかり大切にしていきたいね!
周りから慕われるような魅力的な人間になっていきたいね!
なにかしらアウトプットをする機会は積極的に設けていきたいね!
人の話をちゃんと聞ける人間でいようね!
おわりに
最初読み始めた時はうーーんという気分になってしまったが、読み進めたら有益な話も多く、読んでいてとても楽しかった。最後まで読み続けてよかった!
効率重視で感想メモを箇条書きで書いているけど、さすがに感想が浅すぎるかもしれないな?
ちゃんと感想を深掘りして文章化していくのも良さそうだが、とても時間がかかってしまいそうだ。効率とどちらを重視するか迷うところ。
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