コメダ珈琲・お月見祭7品を制覇してきた
七つの海を制する物語は世に数多く存在するが、この度コメダは七つの月を世にもたらした。
コメダ珈琲店のお月見祭、今年は7品ものメニューが発売された。
こんなに大きな広告を作って盛り上げている。
愛を込めて向き合い、愛を込めて語った結果、ボリュームが凄くなってしまった。目次から気になるメニューだけつまんで頂いてもいいし、最後までお付き合い頂けるならそれはとても嬉しい。
●お月見フルムーンバーガー
去年も堪能したお月見フルムーンバーガー。今年も味わえるのは嬉しい。
これから食べる人のためにも、注意点を共有しておこう。
私が食べ方に注意するように呼びかけたいのは、エッグオムレツとハンバーグを一緒に食べる瞬間が最も幸せな味だからだ。具材が偏ってしまうと、どちらかが早くなくなってしまい、一番美味しいところを味わう時間が減ってしまう。
エッグオムレツの黄身はトロトロで、白身も固めではありながらもプルプルの食感。そんな柔らかいエッグオムレツと、しっかり肉厚なハンバーグをいっぺんに頬張る瞬間、間違いなく脳内物質がブワァって分泌される。この幸福の味をみんなに知ってもらいたいものだ。
ちなみにエッグオムレツとハンバーグの間にチーズが挟まっているはずなのだが、チーズの味はよく分からなかった。写真でも判別できない。熱で溶けて、エッグオムレツの黄身やらオレンジ色のソースやらに混ざってしまったようだ。
そのオレンジ色のソースだが、これはトマトやたまねぎを使用したもの。赤くないのにトマトソースなの?と思っていたが、オレンジ色のソースからはちゃんとトマトの味がした。ケチャップより酸味が少なく、たまねぎの甘みが出ている味わい。
去年はサウザンソースが使われていたが、今年の方が野菜の美味しさを活用できており、よりバーガーの味にマッチしていたと思う。
そして、このソースが多少は食べやすさに貢献している。ソースがドロッとしていて、バンズから流れ落ちにくいからだ。ちゃんとバーガーに向いているソースを開発してくれて良かった。私が何故そんなことを言うかは次のてりやきで分かるよ。
ちなみに、コメダ恒例の逆写真詐欺だが、どこでそれを感じるのだろうか?実物を食べてみると、中のエッグオムレツやハンバーグは意外と小さく感じるのだ。
ええ、新鮮でシャキシャキのレタスが悪いです。あと下側のバンズも。写真じゃこんなに分厚いもんだって分かんないよ。
しかし、そんな分厚いバンズは、バーガーを持っているうちに潰れていく。ペチャンコになったとて食感はモチモチ。味もふんわりした甘さがあって美味しい。
要所要所で美味しいしか言っていないが、本当に美味しいんだから、仕方ない。
ガブッと幸せにかぶりつける、素敵なバーガーであった。
●お月見フルムーンてりやきバーガー
この眼に映る情報は、お前をお月見フルムーンてりやきバーガーだと言っている。だが私の魂がそれを否定してんだよなぁ。
そう。このバーガーの構成、昨春に出た弥生バーガーと全く同じ。
てりやきソースは私好みの甘〜い味。マヨは入っているが、こちらは先述のお月見フルムーンバーガーとは異なり、辛子マヨを選べない。
このてりやきソースの甘さを味わってほしいからだろうか?
てりやきソースは結構サラサラしており、レタスを伝ってとろ〜っと流れていく。油断するとレタスの端っこからポタポタと垂れるので、常にお皿の上で注意しながら食べましょう。私はふと気がついたら机の上に6滴くらい垂れててプチパニックに陥った。
この食べにくさがあるので、私がリピートするならお月見フルムーンバーガーの方かなぁ。リニューアルのソースも美味しかったからね。
ちなみに弥生バーガーが好きだった人は絶対にこっちを食べるべきですよ。てりやきソースに多少の改良が加えられているのかもしれないが、私が味わう限りでは弥生バーガーそのものだった。
●安納芋のスイートポテト シロノワール
シロノワールについては語ることが多すぎるため、別でまとめている。
安納芋の甘さがギュッと詰まったソースは、お芋の蜜をしっかり再現している。
そして黒ごまの香ばしさは、ソフトクリームにも全体の後味にも行き渡る万能っぷり。
シロノワールとクロネージュ、どちらかだけの特別な強みはなかったように思える。どっちでも同等の美味しさが感じられることだろう。
片方だけでも、ぜひ一度はご賞味あれ!
●安納芋のスイートポテト クロネージュ
シロノワールとクロネージュの違い。それは土台がデニッシュパンかココアバウムクーヘンか。そのため、クロネージュのメニュー紹介では差をつけるために必ずココアの良さをアピールしてくるわけだが。
私はクロネージュのココアバウムクーヘンからココアを感じたことがない。
過去にクロネージュを20個以上は食べているが、その度に「クロネージュのココアバウムクーヘンからココアの味なんてするわけねーだろ!」という気持ちでは決して臨んでおりません。
20回とも、今日こそはココアが感じられるかもしれないと、ココアを一生懸命探しながら食べている。
シロノワールの時よりおぐらあんとスイートポテトソースが多くないか?モーニングのおぐらあんくらいトッピングされているし、スイートポテトソースも垂れている部分が多い。
やはり個体差が出てくるのだ。皆様の元にソースたっぷりの商品が届きますように。
さて、今回のココアは〜?
舌に全神経を集中させて、ココアバウムクーヘンを口に運ぶ。
なんと、最初のひと口だけココアの味がした!
記録に残る限り、クロネージュを初めて食べたのは2020年4月。
4年越しの歴史的快挙です。
あまりソフトクリームやソースの付いていないところだった気がする。
もしや、普段はソースやシロップ、ソフトクリームの甘さにココアが負けているのか?それじゃあ存在しないも同然だぞ。
もうひとつ物申したい。一瞬感じたココア、ほろ苦くはなかった。
私は「全集中しないと分からない微細なココア」ではなく「甘さと対等に渡り合えるような、本当にほろ苦いココア」を味わいたいんだ。もしそれが味わえるなら、クロネージュという商品は絶対に化けるはずなんだ。
私は今後ともココアバウムクーヘンの改良を訴えていくぞ。
●安納芋のスイートポテト ジェリコ
4月にメニューが改定されてから、季節限定のジェリコもデザートセットの値引きが効くようになった。ケーキやシロノワールとセットにすると、100円お得になるのだ。焼石に水か、チリツモか、その判断は皆さんに委ねます。
スイートポテトリキッドなるドリンク部分は、思ったより甘さ控えめ。お芋の皮のちょっとした苦さを感じるような?
コーヒージェリーの苦味がそう思わせるのかもしれない。
ドリンク側は甘くないが、ホイップクリームは甘い。そのため、混ぜるとバランスの取れた味にはなる。なるけど、甘さが均等に行き渡っただけで、美味しさがアップした感覚は得られず。
しかし、たまに味わい深い芋が登場するのだ。
えっ!?美味しい!と思って味わってみると、今度はそうでもない。
あれっ?……何だ、気のせいか。
このループが続き、やがてドリンクが尽きてしまった。スープの味見をすれどもすれども味が決まらなくて、何回も味見してたら終にスープがなくなった的な。
とはいえ、甘さもクドくないので食事のお供にいける飲みやすさではある。
単品での満足感は歴代の神ジェリコたちに劣るが、ジェリコ以外にメインとなる食べ物があるなら良いサポート役になってくれるだろう。
●安納芋のスイートポテト オーレ
ホイップクリーム付きのホットドリンクは写真撮影が難しい。すぐにクリームが溶け、カップから飲み物が一瞬で溢れてしまうのだ。
表面は甘い飲み物だが、あくまでもカフェオーレ。コーヒーに甘い液体が合わさっているため、結構コーヒーの苦味も感じるのだ。
クリームとしっかり混ぜればコーヒーと馴染み、程よい苦味になる。
ガブガブ飲むのではなく、ちびちび口にするのがいい。作業のお供に適しているかもしれない。
●安納芋のモンブラン
出ました、モンブラン!!
もうモンブランってだけで約束された勝利が待ってる。私は季節のケーキの中でモンブランを覆うクリームが一番好きなんです。
早速メインの黄色い安納芋クリームから頂こう。
なんと、なめらかが過ぎる!
これ裏漉ししてますよね!?裏漉ししてるよ!
味わったことのない、恐ろしくなめらかな食感。
調理工程が気になるレベルでなめらかな食感のクリーム。間違いなくどこかの段階で何かを漉してますよ。
そして、上品な甘さも忘れちゃいけない。食感も相俟って、ねっとりした安納芋の甘さがうまく表現されている。
うわっ、なんか出てきた!
これが隠し味のカラメルソースですか。物理的に隠してるんかい。
今までの隠し味要素は、表面のクリームと中身のクリームの間に薄く挟み込まれていた。それじゃダメだったのかな。
途中の味変を目的として入れたのなら、味変よりノイズに近いから余計かなぁと私は思う。天才的な安納芋クリームだけを堪能させてくれ。
ご覧ください。土台のココアスポンジです。
このスポンジだけを味わってみると、ココアの味がする。別にそれほど集中していなくても、ココアの味がするのだ。
クロネージュのココアバウムクーヘンからはこんなにココアの味がしなかったのに、どうして……。
どうかこのスポンジのスキルをバウムクーヘンに活用して下さい。
●まとめ
思えば、去年は既にお月見商品を5品出していたわけだが。
今年はバーガー2号とケーキが追加され、豪華なラインナップだった。
来年はこれ以上増やさなくていいからね!
こっちも大変だからさ!
皆さんにどれか一品だけおすすめするなら、コメダオタク・季節のケーキ大好き勢としては安納芋のモンブランを激推ししたい。
しかし、無難な大衆ウケを狙うなら、お月見フルムーンバーガーと安納芋のスイートポテト シロノワール。いっぱい食べられる人は、この2つを一緒に頼んでいることも多いようだ。食事とデザートでちょうどいいね。
私はバーガーだけでお腹がいっぱいになるので、推奨は致しません。自己責任でよろしくお願いします。
今後は、コメダのバーガーを他社のバーガーと戦わせていくつもりだ。
機会があればまたお目にかかりましょう。