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コメダ珈琲・季節のケーキ語り〜2024秋〜

これはド偏見なんですが、インスタってスタバの温床ですよね。
ならば、noteはコメダの温床にしませんか?

インスタとnoteの違いといえば、やはり文章への重きの置き方。秋のケーキについて、思う存分語り尽くそうではないか。


■不二家ミルキー×コメダ珈琲店 ミルキーミルクレープ 

ミルキーはミルクの自然な味わいが楽しめる、 無香料・無着色のソフトキャンディです。 1951年の発売以来、幅広い世代に愛され続けている 、不二家の看板商品です。 そんなミルキーとコメダ珈琲店のコラボレーションケーキを、 季節限定でお届けいたします。 ミルキーミルクレープは、クリームと生地のおいしさ、 そして層を重ねることで生まれる食感にこだわりました。 なめらかな食感のミルキークリームは、ソフトキャンディのミルキーの、懐かしく優しい甘さを再現しました。 香ばしく焼き上げたクレープ生地と 合わせ、丁寧に14層に重ねています。 ミルキークリームとクレープ生地を 一緒に頬張ると、重なる層の舌触りと、 次第にクレープ生地がほどけてクリームと 合わさるなめらかな食感がお楽しみいただけます。 どこか懐かしく、ほっと優しい味わいは、 コメダ自慢のコーヒーとも相性抜群です。

コメダ珈琲店公式Xより

ミルキーはママの味?私にとっては正反対。
虫歯になるからという理由でママからは禁じられていた存在。だが強大なる不二家にかかれば、子ども時代に必ずどこかでミルキーと出会うものだ。私とてその例外ではない。何度も食べたことがあり、その味も知っている。

見た目が美しいね。層の重なりを損なわないよう、ゆっくりとフォークでクリームを削り取り、舐めてみる。
あのベタベタに甘いキャンディの味がする想定だったのだが、さすがに微量じゃ分からないな。
今度は14層の生地を一気に切断し、頬張ってみる。ズドドドドッとフォークが入る爽快感があって、切断面も綺麗で気持ちいい。

あま〜!……くない。
心の中でまさかの井戸田キャンセル。

普通に美味しいミルクレープ。ただのミルクレープです。
おや?ミルキーは?
あの甘さを求めて食べ進めるが、行けども行けども素朴な美味しさが広がるだけ。

え、私がおかしいのか?ミルキーといえばあの甘くてヌチャヌチャするソフトキャンディのことですよね?あの味を彷彿とさせるものは1mm足りとも存在しないよ?

はっ!そうだ、匂いは?味はせずとも匂いがアレのパターンあるぞ!そう閃いて嗅いでみるも、クレープ生地の香ばしさのみ。

うーん、えっと……じゃあ、ミルキーというのはあくまで形容に用いた語句であり、固有名詞を指すものではなかった、というのはどうです?
我々が勝手にあのソフトキャンディをイメージしただけで、実際は単に「ミルク感」というニュアンスでミルキーと仰っていたわけであります。

さあ、ここでメニュー紹介を振り返ってみよう。

なめらかな食感のミルキークリームは、ソフトキャンディのミルキーの、懐かしく優しい甘さを再現しました。

ちくしょう、懇切丁寧に説明しやがって!マジであのアメを再現してるつもりなのかよ!
いくら私がコメダ好きでも、擁護できる余地がないんですけど!

それでも私はコメダのオタク。何とか推しを守ろうと躍起になった。
まあ、結論から言ってダメでした。それはまた別のお話で。

ともかく私はミルキー要素の無さに困惑しながら食べ進めていたわけだが、ここであることに気づいた。
一緒に注文していた、コメダブレンドの減りが早い
私はコメダオタクを自称しているくせに、コメダブレンドはそんなに飲まない。あの酸味がどうも苦手でね。でもメニュー紹介文が「コメダ自慢のコーヒーとも相性抜群」と圧をかけてくるので注文せざるを得なかったのだ。
いつもは早々にミルクを入れて酸味を誤魔化しにかかるのだが、今はミルクなしの状態で飲み続けることができている。

決してミルクレープが甘すぎるから苦味を摂取したくなるわけではない。
上品な甘さの中で、コーヒーに自然と手が伸びるような感覚なのだ。
ケーキの甘さとコーヒーの苦味。相殺してバランスをとるのではなく、両方ともそのままを楽しめているような、初めて味わう感覚だった。

飾らない見た目といい、シンプルな美味しさといい、コーヒーとの相性といい、完璧なミルクレープ。でも「ミルキーミルクレープ」ではないのよ。
ミルキーはどこ?どんなにこのミルクレープが素晴らしくても、絶えずこの疑問がついてまわる。ミルキーという言葉が全てのノイズになっているのだ。
コメダ、今からでも紹介文を変えないか?不二家だからって無理にミルキーなんて入れなくていい。コメダのコーヒーに合うケーキを不二家とコラボして作ったよ!それで納得できるから。頼む。


■純栗ぃむ 

コメダ珈琲店の定番が今年も登場。
栗の香りが口いっぱいに広がる、この季節だけの特別。

コメダ珈琲店公式HPより

個人的には定番じゃなくていいと思ってる。コイツが枠を占めるせいで新しいケーキがひとつ見れないわけだし。だが、10年も支持を得ている以上、逆らう道理は存在しない。慎んで定番を堪能させて頂きます。

ねっとりとした、重いクリーム。定番化に反対とはいえ、私だってこのクリームは大好きだ。

ただ、土台が分厚すぎやしないか?そこを削れば美味しいクリームをもう1、2周分のっけられるのでは?
この一点が引っかかって、私は定番化に抵抗感を覚えているのだ。
だって、スポンジって土台でしょ?ケーキの構造上使わざるを得ないだけで、味に関しては不要な存在ですよね。などと心の中で文句を垂れながら、スポンジ部分を食べる。
……おや?ただのスポンジじゃないぞ。
スポンジのパサパサとは異なる食感。スフレみたいなしっとり感があるのだ。あれ?純栗ぃむのスポンジってこんな美味しかったっけ?

去年の季節のケーキ語りを振り返ってみる。去年もスポンジの分厚さに不満を抱いているが、味の感想には至っていない。サイレントアップグレードが行われたか、私が新たな発見をしたのか。

いずれにせよ、このスフレっぽいスポンジが栗のふんわりした甘さによく合っているではありませんか。これは定番になるのも納得ですね!
えっ?定番化に反対してる奴がいる?誰ですか!?
全く、信じられない輩もいたもんだ!


■魅惑のショコラケーキ  


カカオ72%のチョコレートを使用した、 3層仕立てのショコラケーキです。 土台のどっしりとしたショコラタルトの上に、 カカオの深いコクが楽しめる 薄いチョコレートの層を、 そして仕上げにまろやかなショコラクリームを重ねました。 それぞれの層の異なる味わいが、 カカオの深みと奥行きを演出します。 カカオのほろ苦さを楽しめる、 チョコレート好きにはぜひ味わっていただきたい、 ちょっぴりビターで本格的なショコラケーキです。 *本商品に使用しているチョコレート類のうち80%使用

コメダ珈琲店公式Xより

数学の問題みたいなメニュー説明だな。
ショコラケーキに用いたチョコレート類のうち、約80%はカカオ72%チョコレートを使っています。この場合、ショコラケーキ全体のカカオは約何%でしょうか?
約57.6%とかですか?知らんけど。いや、残り20%のチョコレート類にもカカオは入ってるはず。これだけの情報じゃ求められないから解なしですか?知らんけど。

チョコレートの香りは漂ってこない。鼻を近づけてみると、クッキーのような香ばしさが。ショコラタルトの匂いだろう。私はスポンジが好きじゃないので、タルト生地は大歓迎。程よいしっとり感のあるショコラタルトだった。かさ増しが一切なくてずっしりしたケーキ、いいよね。

上のショコラクリームから頂こう。
……うーん、何だかモソモソしてる?「パサパサ」や「もったり」とは違う、空気を多く含んでいる不思議な食感。クリームよりちょっと滑らかさに欠けていて、舌で押し潰すと気泡がジュワッと出る。
甘さは控えめどころか、ほぼ甘くない。でも苦くもない。チョコレートに甘味と苦味の中央値があるとすれば、このクリームの味なのだろう。

紹介に「薄いチョコレートの層」との記載があるが、この層がクリームとタルトを完全に分断している。決して勧めるわけではないが、クリームだけを剥がして食べることも可能だ。

コメダで信用できない言葉の一つが「ほろ苦い」です。ほろ苦いと謳っておきながら、食べてるうちに甘さが蓄積し、結局クドく感じてしまうのが典型的なパターンだ。
しかし、今回のほろ苦い検定は合格!
ずっと食べているとチョコレートの甘さをだんだん感じてくるが、甘すぎるほど蓄積はしない。宣言通りの大人の味だった。

デザートなのに、ここまで甘さを削るというのは勇気がいることなのでは?
コメダ、ちゃんと振り切ってえらいぞ!


■安納芋のモンブラン 

ねっとりした安納芋の甘みを存分に感じられる逸品。
※使用しているチーズは加熱処理済みです
※原料由来の夾雑物が含まれる場合がございます

コメダ珈琲店公式HPより

お月見メニューと季節のケーキを兼ねた、このモンブラン。

お月見祭の方でも感想を述べたが、とにかく表面の黄色い安納芋クリームが滑らかで美味しい。私は既にこのモンブランを3回食べている。これでいかに美味しいかが伝わるといいのだが。

何回食べても、唐突に現れるカラメルソースには驚かされる。
安納芋のクリームが上品な甘さで美味しいので、カラメルソースには邪魔しないで頂きたい。最初はそういう感想だったのだが、リピートするうちに、多少はカラメルソースを許せるようになった。だが、味変に効果的とまでは言い難いな。

一度の食事でお月見メニューを3種類味わえる、効率的なパーティー構築がこちらです。大食いさんの場合、安納芋のモンブランを安納芋のシロノワールに代えると良いでしょう。

安納芋のモンブランは、これらお月見メニューが終売しても、季節のケーキ枠として長く販売されるはず。まだお月見メニューを堪能してない人は、そっちから味わうのが吉だ。


■まとめ

今季のケーキを総評すると、甘さのコントロールができている、オトナなラインナップであった。
コメダのケーキは値段が高い分、デカい。そしてコーヒーのお供に食べ飽きない美味しさがある。

コメダでたっぷりのコーヒーを少しずつ味わい、時々大きなケーキを口いっぱいに頬張り、自分だけのゆったりした時間を過ごす。
そういう贅沢な日があっても良いとは思いませんか?
秋の過ごし方に、ぜひご一考あれ。


<追記>秋冬ケーキにまさかの追加!↓


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