コメダ珈琲・ミルクノワール&ミルクロネージュの感想
コメダの限定商品、ミルクノワールとミルクロネージュ。
2022年、2023年に続き、まさかの今年も復刻。
お前、そんなに人気商品だったのか!?
去年の私はどんな感想を抱いたのか、見てみよう。
去年の感想、簡潔だなぁ。899文字しかないよ!
いつから3000字超えがデフォになったんだ?並べる御託が増えすぎだろう。
それはさておき、去年の私からはかなりの熱量を感じる。どうやら現在残っている記憶以上に美味しかった代物のようだ。やっぱり記録って大事だね。
ミルクノワール
去年の紹介文と違うのはたった1か所。
「上から練乳をたっぷりとかけて」の「たっぷりと」が消失した。練乳がちょっぴりでも文句は言えないぞ。
良かった、今回は練乳たっぷりの個体に出会えた。
まずは練乳のかかったソフトクリームをひと口。
さっぱりとした控えめな甘さ。通常のシロノワールには、メープルシロップが付随している。そんなメープルシロップの濃厚さとは異なる、練乳特有の甘みが広がっていく。
さらに、練乳のおかげでソフトクリームにミルク感が増している。
いつもより格段にソフトクリームが美味しい!
ソフトクリーム専門店では、ミルク感にこだわる店が多いと聞く。そういった高レベルのソフトクリームに少しだけ近づいている気がする。
私は専門店エアプなので、完全に想像である。しかし、脳内に想像上の専門店すら呼び起こすほどの、実に特別感がある味わいなのだ。
さて、ここからコメダオタク的考察ターン。
期間限定シロノワールには、デニッシュパンにスプレッドや小倉あんなどの何かが挟まっているパターンと、何も挟まっていないパターンの2つが存在する。
今回は後者。何も挟まっていませんね。
なぜでしょうか?
予算の都合?否。
意図的に挟んでいないのだ!
ミルクノワールを食べ進めると、溶けたソフトクリームと練乳が混ざり合い、白い池が形成される。ここにデニッシュパンを浸してみてほしい。何も挟まっていないと、デニッシュパンの組織にこの液体がしっかりと浸透していくのだ。そして、浸したデニッシュパンのなんと美味しいこと!
そう、ミルクノワール最大の魅力は、デニッシュパンを浸した時の味わい。コメダもそこを理解している。だから去年も今年も、下手な改変をせずにそのままを復刻しているのである。
もしも来年のミルクノワールに何かが挟まっていたら、この考察コーナーはこっそり消去しておきますね……。
ミルクロネージュ
コメダはクロネージュの売り文句に「ほろ苦いココア」しか使わない。
でも私は、クロネージュのココアバウムクーヘンからココアの苦味を感じたことはない。単なる甘い何かだってずっと主張している。
この溝が埋まらない限り、私が真にクロネージュを評価できる日は来ない。
まあ、全くココアの味がしないとは言わない。
「強いて言えばココアなのかなぁ」くらいは感じられる。
見て!バウムクーヘンが練乳を吸ってるよ!
バウムクーヘンも液体を吸収できる。浸したデニッシュパンが美味しいなら、浸したバウムクーヘンだって美味しいはずじゃないか。
そう考え、ソフトクリームと練乳が混ざり合った白い池に、バウムクーヘンをしっかり浸してみる。分厚い肉を焼くが如く、バウムクーヘンのあらゆる面を皿に押し付けるのだ。
しかし、ミルクノワールのデニッシュパンほどの感動は覚えないんだよねぇ……。このガッカリ具合も去年と同じだ。
ミルクノワールとミルクロネージュ。
デニッシュパンとバウムクーヘン。
一体どこで差がついているのだろう?
食べながらあれこれ思考したが、原因は食感にあると思う。
デニッシュパンが溶けたソフトクリームを吸うと、しっとりしてモチモチになる。しかし、バウムクーヘンは口の中で崩れてボロボロになってしまうのだ。
一見、液体を吸いまくってジュブジュブになっているバウムクーヘンだが。
かじると、乾燥面が現れる。表面で吸収しているだけで、中まで美味しい液体が浸透しているわけではないのだ。
しっとりした表面と、パサパサの内部。口の中でこの2つが分解し、食感にアンバランスを引き起こしているのである。
コメダって、デニッシュパンには凄くこだわりを持っている。公式がデニッシュパンを紹介する際には「64層!64層!」と、デニッシュパンの重なり具合を声高に叫んでいる。
対してクロネージュに関しては、ほろ苦ココアの一点張りである。
じゃあ聞くけどさ、それは本当にほろ苦ココアを追求したから言ってるの?違うよね。それくらいしか言えることないからだよね。
もしもココアにこだわってるなら、絶対こんな味になってないよ。
クロネージュ擁護派に向けて置き反駁しておくが、私は今までにクロネージュを少なくとも20個食べている。クロネージュの味わいを理解するための回数としては十分と言える。
そして「そもそもお前がココアの味を感じられていないのでは?」という点にも否定材料がある。
ガーナチョコレートのコラボでは、チョコレートの載ったココアバウムクーヘンが絶品だった。ココアバウムクーヘンからちゃんとココアの味がしたら、こんなにも美味しいんだ!って感動したよ。
だから、ココアの味が分からなくて喚いているわけではないのだ。
このコラボが来るまでは「クロネージュのココアバウムクーヘンからほろ苦いココアを感じない」という感想しか抱いていなかった。
しかし、コラボを経て「クロネージュのココアバウムクーヘンからほろ苦いココアを感じてみたい!」という、一歩進んだ思いを抱くようになった。
少しでいいから、あの感動をいつものバウムクーヘンに反映してくれよ。
こんなにボロクソに言おうと、私は今後とも定期的にクロネージュを食べる。
いつか、クロネージュが本当のほろ苦ココアで化けると信じているからだ。
愛ゆえに批判し、愛ゆえに食し、愛ゆえに期待していることはご理解頂きたい。
復刻に対する思い
限定シロノワールのサイクルにおける、復刻商品の位置付け。
人によって感想が変わってくるところかと思う。
「去年も食べたんだけど?新しいの出せ!」
「今年も食べられるなんて、嬉しい!」
皆さんはどっち派だろうか。以下、個人的所感を述べていく。
ここ最近、限定シロノワールはコラボが多くなった。
そして、コメダ独自で作ったやつより企業コラボの方が打率が高い。開発の手間とコストを考えればそりゃそうなるわな。正直、ハズレのオリジナルを数打つより、コラボでドーンと当たりを叩き出してほしい。
しかし、オリジナルで大当たりした商品も存在する。今回のミルクノワールが最たる例だ。
ここから導き出される、限定シロノワールの安定した登用方法。それは、企業コラボを基本としつつ、合間の穴埋めには過去に好評だったオリジナルを持ってくることではないだろうか。そして、まさに今がその動きなのである。
もしもコメダが本当にこの運用をしているなら、復刻商品が登場している今、きっと裏では新たなるコラボ商品の開発が進められているはず。
というわけで、私は「商品開発の時間をオリジナルではなくコラボに回していることが想像されるので、復刻は嬉しい」派です。
次なるコラボに備えて、今は復刻商品に舌鼓を打つとしよう。