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【シロノワール】東京ばな奈×コメダ珈琲・コラボ商品3種の感想【ジェリコ】【オーレ】
匂う。匂うぜ。神コラボの匂いだぁ!
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ここ2年ほど、シロノワール以外にも新商品が出すぎじゃないですか!?
いや、嬉しいけどね。嬉しいけど、私の財布は泣いています。
●東京ばな奈 シロノワール
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東京ばな奈のどこか懐かしく優しい味わいを、あつあつひえひえのシロノワールで再現しました。
デニッシュの間にはバナナカスタードがかくれんぼ。上からとろ~りバナナソースをかけ、ソフトクリームに、ほろ苦キャラメルソースとココア風味のフィアンティーヌをトッピングしました。
あつあつデニッシュとひえひえソフトクリームと東京ばな奈が出会い、東京ばな奈の優しい甘みと香りが存分に楽しめる、この季節だけの特別なシロノワールが完成しました。
上にかかった黄色いソースだけを口に含んだ瞬間、まさに「あの味」が広がる。
東京ばな奈の、あのねっとりした食感!
あの濃ゆ〜いバナナの味!
東京ばな奈のカスタードを取り出してちょっと液状にしたような、そのまんまの味わいだ。
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デニッシュパンに挟まれたバナナカスタードも、まさにそのまんま。
東京ばな奈のクリームそのまま突っ込んだだろ!
コメダの公式Xにて開発担当者のコメントが載っていたが、再現を頑張ったとの旨だった。レシピを流用していないなら、確かにこれは再現度MAX。
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ですが。再現性にこだわるがあまり、ソースもクリームも同じ味なんです。そりゃそういうもんだろと思われるかもしれないが、限定シロノワールはソースで勝負して「何も挟まない」という選択もできるのだ。それでもあえてカスタードを「挟む」ことを選んだのならば、そこには何らかの相乗効果が発生していなきゃ意味がない。
ところがこのシロノワールには、その相乗効果が一切感じられない。ソースとクリームの取り合わせの妙がない。味に変化がなく、面白みに欠ける。結果、上も中もずーっと同じバナナすぎてお腹いっぱいの気持ちになってしまう。これならソースだけの方が良かったんでないか?
まだまだ言わせてくれ。
限定シロノワールの魅力のひとつは、デニッシュパンに特別なソースを浸した時の味わいにある。しかし、この魅力も台無し。デニッシュパンが既にバナナ要素をたっぷりと包含しているため、デニッシュパンにソースを含ませたいと思わないのだ。これ以上バナナを増やさないでという体内の悲鳴すら聞こえるようであった。
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高い再現度に感動と喜びを覚えたのも束の間、あとはバナナがひたすら重く感じるだけ。4切れのデニッシュパンを2切れ食べたところでフォークを置いてしまった。
初めてですよ。私に「もう食べるのやめたい」と思わせたシロノワールは。
でも、値段を見て下さい。お高いんでしょう?
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ええ、お高いんです。ソースの一滴一滴に、何円かのコストが込められている。決して無駄にはできない。苦しみながら、何とかソースまで完食。
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「カップの色がバナナに近いから」というしょうもない理由でカフェオーレを頼んでいたのだが、カフェオーレの苦味に幾度となく救われた。
これから頼むって人、甘いドリンクを合わせない方がいいよ。
●東京ばな奈 ジェリコ
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食感が楽しいデザートドリンクのジェリコも、東京ばな奈の味わいに。
店内仕込みのコーヒージェリーに、東京ばな奈をイメージしたバナナリキッドとホイップクリームを組み合わせました。
仕上げにバナナソースとキャラメルソースでコク深さをプラス。
まろやかなバナナリキッドの甘みとコーヒージェリーのほろ苦さは相性抜群です。
よ~く混ぜて、お楽しみください。
あのシロノワールを頼んだ翌日だったので、注文するのが怖かった。
恐る恐る口にしてみると、何と意外にも飲みやすい!ソースとリキッドが明らかに異なる味わいを見せている。バナナリキッドの味が、東京ばな奈のあの味とは違うのだ。生のバナナじゃないんだけど、人工的なクドい甘さもない。
ホイップとソースを混ぜても、飲みやすさは健在。東京ばな奈らしさは、ほんのりとだが確かに存在している。珈琲ジェリーの苦味が陰で働き、ねっとりした甘さが緩和されていた。
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珈琲ジェリーは断じてかくれんぼしていない。普通に見えてるだろ!
だが、コーヒーの苦味は上手いこと「かくれんぼ」していた。
いいじゃない、いいじゃない。
リキッドとソースの差の付け方、珈琲ジェリーとの相性、混ぜる前後での変化具合、どれをとっても素晴らしいよ。
シロノワールは本当にどうしてああなった。
コメダに何度か行くつもりの人は、まずはジェリコで様子を見て、後日シロノワールにチャレンジするのがいいかもしれない。熱い温泉に浸かる前の掛け湯のようにね。
●東京ばな奈 オーレ
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東京ばな奈のホットドリンクは、肌寒い季節にぴったりの、ほっとやすらぐ一杯に仕上がりました。
コメダ伝統のコーヒーと、まろやかなバナナリキッドを組み合わせ、トッピングにホイップクリーム、バナナソース、キャラメルソース。
東京ばな奈の甘みと香りが、温めることで一層際立ち、甘い幸せが、口いっぱいに広がるドリンクです。
店員さんがオーレをテーブルに移す時、くつろぎの空間に緊張が走る。
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ヤバい、既に危険水域だ!
ホットドリンクの熱により、ホイップクリームは止めどなく溶け続ける。カップの縁を乗り越えたが最後、取り返しのつかない溢れっぷりを呈するのだ。手早い撮影と素早いホイップ啜りにより、事なきを得た。
ホットドリンクのホイップクリームと、グラスに入ったソフトクリームからは目を離すな。コメダオタクとの約束だぞ。
ジェリコと同様、ソースとドリンクの味に違いがあるので、飽きることなく飲める。強いて言うならジェリコよりも東京ばな奈らしさが薄いかな。最早ただのバナナオーレ。でも美味しくて食欲が削がれないなら何の問題もないよね。
お前もそう思うよなぁ、シロノワール?
この手のオーレはやたらと甘いくせにコーヒーの苦味が悪目立ちしているパターンが多い。しかしこちらは、コーヒーの苦味がいい塩梅に甘いドリンクに溶け込んでいた。
●おまけ 珈琲ジェリーと比べよう
コメダオタクと名乗るからには、ちゃんとコメダの既存メニューと比較しなきゃね。
コメダでバナナといえば、あのメニュー。
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そう、珈琲ジェリーですね。本来はソフトクリームが載っているが、ジェリコと比べやすいようにソフトクリームをホイップに変更してみようかな。
このホイップ変更テクは一部の恒常メニューで使えるぞ。
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中にバナナ味の液体は入っていないため、珈琲ジェリーの苦味をしっかりと感じる。しばらく東京ばな奈の甘さに浸かっていたため、目の醒めるような思い。そうか、珈琲ジェリーの苦味ってこんなに美味しかったんだ。
気分転換に甘さを補給したくなったら、ホイップクリームやバナナを口にしよう。たちまち苦味はリセットされる。バナナはスプーンで切り分ければいいので、摂取したい甘さの量も自由に調節できる。
やっぱりバナナの甘さとコーヒーの苦さって相性がいいんだねぇ。珈琲ジェリーの苦味を感じる分、ホイップクリームも一層美味しく思える。
ジェリコは飲み物、珈琲ジェリーは食べ物。ジェリコはぶっといストローを使えばいいが、珈琲ジェリーは深い器からジェリーをスプーンで掻き出すのが意外と大変。
食べ方の煩雑さはあるものの、珈琲ジェリーならではの美味しさも再確認できた。
●おまけ シロノワールを救いたい
そもそもの話、コメダだってバナナが重くなりすぎないように対策はとっている。それがほろ苦いキャラメルソース。まあ、バナナに圧されて1ミリたりとも感じませんでしたがね!
では、どうすればシロノワールは救われたのだろう。
正直、東京ばな奈のカスタードをクリームで再現したところで、そのまんますぎて芸がないよね。形状の異なるソースからあの味がするからこそ、私は感動を覚えた。となると、上のソースは据え置きで、デニッシュパンに挟むもので甘さを調整するしかないわな。バナナと相性がいいと言えばチョコが思いつくけど、チョコって存在感があるからバナナに勝っちゃいそう。キャラメルソースをかけずに、苦めのカラメルを挟むとか?ジェリコやオーレを思えば、コーヒークリームでも良さそう。
面白みに欠けるとか言ったけど、いざ自分で考えてみると難しいなぁ。ごめんな、シロノワール。お前を救えなかったよ……。
東京ばな奈を引き立てつつ、ねっとりした甘さを抑えられる相手。思いついた方はぜひコメントにお寄せ下さい。
●まとめ
今回の東京ばな奈コラボ、冒頭では神コラボだと騒いだが、蓋を開けてみれば何だか微妙な感じ。メインのシロノワールで満足できないと、どうしても褒めきれないのよ。
東京ばな奈の公式サイトを見ていて、ようやく「見ぃつけたっ」の意味が分かった。変わりゆく東京の片隅で、ふと覚えた懐かしさ。蘇る昔の思い出。変わらないものを見つけた喜び。東京ばな奈はそんな懐旧を内包した存在らしい。
コメダも歴史ある店だし、レトロ感を共通点として押し出しても良かったんじゃないか?こんな思いが込められた言葉なのに、シンプル物理的かくれんぼの意味だけで「見ぃつけたっ」を消費するのはもったいないよ。
一番のおすすめは、まさかの東京ばな奈 ジェリコだった。
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次点で東京ばな奈 オーレ。
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シロノワールは罠。
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