雨と風と、神様の降りる場所。
朝6時、カーテンを開けて
本日のお天道様のご機嫌を伺う。
今日はなんだか、気分がもわっと、ぶわッとしているらしかった。
窓から見えるいつもの山並みがことごとく隠れ、
代わりに霧なのか雲なのか、はたまた雨なのか、
白く不思議なもやがふわぁっと広がっている。
今日はお天気が悪いのか、と
すこしだけ憂鬱な気分になりそうだった。
でもやっぱり自然は粋な計らいをしてくれる。
もやがかかった山の下方から、
キラキラと光が差し込んでいてまるで、まるで
神様が降りてくる場所のようなのだ。
昇った太陽が梯子をかけたのだろう。
こんな綺麗な朝の雨はみたことがなく、
自然に近いということの幸せが染みた。
街に降りれば、それはただの雨風で、
お天気が悪いの一言で終わってしまうだろう。
でもここは違う。
お天気が悪いんじゃなくて、お天気が違うだけ。
今日はすこし違う気分で、と装いを変えただけ。
雨が美しく感じる朝は初めてかもしれない。
だからこれからは
「お天気、今日は悪いみたいですね。」
なんて言わずに、
「お天気、今日は雨みたいですね。」
って良い悪いじゃなくてそれ自体を
慈しむような言葉を使おう、そう思った。
今日は雨みたいです。
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