初秋を感じながら散歩
私は季節の空気や匂いを感じたり、虫の音に耳を澄ませたりするのが大好きです。
「私、今を生きてる!」って実感するんですよね。
ちょっと大げさでしょうか。
まだまだ日中は暑いですが、真夏のような蒸し暑さも収まってきたように感じます。
なので、久しぶりに自宅からバスで10分ほどで行ける植物公園に足を運んでみました。
今回ははじめて感じたことがふたつあったので、そのお話をしてみます。
そのひとつは、いつもと違うルートで園内を歩いていると、水鉢に咲いている水蓮を見つけたことです。
今まで水連に興味を持ったことがなかったのですが、水中から一生懸命に顔を出して咲く姿に魅了されました。
その佇まいは、私の好きな本の主人公を彷彿とさせ、一瞬で私を水蓮の虜にしたのです。
これは日中に咲く水蓮ですが、夜間に開花をする水蓮もあるとのこと。
年に数回、夜間開園をするので、その際はぜひ訪れてみたいと思います。
もうひとつは園内入口で出会ったマリーゴールドのお花畑。
水蓮同様、マリーゴールドにもあまり興味がなかったのです。
その理由は、スーパーの片隅でいつも所在なさげに置かれているから。
他にも「マリーゴールド=ちょっと野暮ったい」というイメージが抜けませんでした。
でも、マリーゴールドの群生ってこんなにキレイなんですね!
やっぱり大事に育てられている植物たちは、とても喜んでいるように見えます。
植物公園のような広大な土地で見るマリーゴールドたちは、とても可憐なお花でした。
もう野暮ったいなんて言わないですよ!
そんな自分なりの新しい発見を嬉しく思いつつ、園内をひと通りぐるっと回りました。
もう9月なのに、まだセミが鳴いていることに驚きを感じます。
でも、ふとしたときに吹く風がとても心地よく、季節の境目を感じる9月って悪くないよなぁと、毎年思うのです。
日が沈むのも早くなり、窓を開けると鈴虫の静かな音色が夏の終わりを告げています。
こうやって定期的に季節の一瞬一瞬を感じることは、私にとってはとても大事なことなのです。
これができなくなると「心に余裕がないんだな」といつも思っています。
ちょっと先のことを考えて不安になってしまったり、はたまた昔のことを思い出して後悔してしまったりする自分に「そうじゃない、今を生きるんだよ」と諭してあげているのかもしれません。
つい自分を見失ってしまうことが多い私は、これからも意識をして季節を感じにいきたいと思っています。
そのたびに、新しい発見に出会うことがあるかもしれません。
それは「今」を生きている証拠ですよね。
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