詩 海底の君へ

あなたの心が、体が
冷たい海の底に沈む
重たい まっくろな 
石みたいになってしまったときは
あたたかいおふろにつかって ゆらゆら
こころがほどけるのをまとう
それからまっしろなせっけんを
手の中で するする 転がして
花びらを洗うみたいなやさしさで
自分を洗おう
そうして、あたたかい肌と、せっけんの香り
それら全部
ありがたいと
思い出して、陸にあがろう

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