エレガントな日常/足のネイルを見て人の暖かさを感じる
今日も肌寒い日です。
暖房をつけないで寒さと戦うという無駄な抵抗をするのはやめました。
今朝はベッドの中で寝たままリモコンを引っ張ってきてポチっ。
(リモコンはマットとベッドベッドに隙間を作ってそこに挟んで隠してある)
今日は足のジェルネイルの日なので手短にシャワーを済ませて準備。
(あ、、、)
髪が完全に乾いていない状態でタイムリミットです。
これは身体を冷やしてしまうかも!
出かける直前に「葛根湯(顆粒)」を飲みました。
葛根湯は私と相性がよくって、いつも風邪の引き始めに飲むと体を温めてくれるためたいていそこで治ってしまうという優れもの。
常備薬として持っていました。
ですが今年からは飲み方を少し変えてみようと思い立ち、
「冷え防止(風邪予防)」
として取り入れてみる試みをしました。
体が"冷えそう"というタイミングにてそれ以上冷やさないよう飲むというものです。
今回は髪が生乾きのままに外に出ることになったので飲みました。
(いや、本来ならちゃんと乾かすのが筋よね、、、ハイ。)
ひぇー。寒いっ。
外は寒かったです。
テクテクとネイルサロンへと向かいました。
ネイルサロン施術中はもう身体がポカポカして汗ばむほどでした。
オーナーさんとワハハワハハと笑いながらたっぷりの2時間です。
終盤に差し掛かり私に悲劇が襲いました。
(オシッコしたーーーぃ!)
あぁ、そうです、そうなのです。
葛根湯を飲むと利尿作用があるのか??お手洗いに行きたくなっちゃう。(人による)
施術もちょうど終わったところでしたが、もう1秒も待てない。
このまま会計をしないで一旦お手洗いへ行かせてもらうことにしました。
「き、、、緊急事態!おしっこしたいです!トイレ行きたいですぅ〜(ワナワナ)」
「あら、大変!」
オーナーさんは足を乗っけていた台をガタガタと動かして立ち上がれるようにしてくれ、私にスリッパを用意しようと席を離れました。
私はもう限界地点だったので靴下を履かずに自分のブーツへ素足を突っ込み立ち上がります。
スリッパを持って来たオーナーさんは私の様子をいち早く把握し、トイレへと誘導してくれました。
このネイルサロンはオフィスビルの中にあり、ビル関係者は専用のカードをかざしてビルの中へ出入りするシステムです。
一般のお手洗いよりもオフィス関係者のお手洗いのほうが近いためオーナーさんはご自身のカードにてそこへ連れていくようでした。
オーナーさんは私よりも年上ですがとにかく状況判断や気の利きかた、フットワークがハンパじゃありません。
ものすごいスピードでトイレへ走って行きます。
私はその背中を追いかけるのですが、なにせ腹がパンパン。
腰を曲げながらヘロヘロとしか歩を進めることができず
「は、、、走れませ、、、ん、、」
熟女2人がオフィスビルを妙な姿で鬼ごっこ。
1人はカモシカのように颯爽と走り、もう1人はブーツのジッパーをガバガバに開け放ったまま、ジーンズの裾を膝まで捲り上げた状態にて(ネイル施術中のまま)ヘッピリ腰でヨロヨロついていく、、、
あとから防犯カメラでそれを観て今年の事件簿として笑いながら忘年会をやりたいぐらいです。
オーナーさんは首から下げたカードをピッ!とゲートにかざし、開いたゲートに私を入らせて
「トイレはすぐそこ!帰りはこのカードで出て来て!」
ヘロヘロの私の手にカードを握らせると、ゲートの外から私を見送ってくれました。
私は無事にトイレへ到着。
はぁ〜.....
ふぃ〜....
地獄のあとの天国を味わってしみじみとその幸福感に酔いしれました。
あまりにも幸せで腰が抜けたような脱力感とともにネイルサロンへと戻ります。
「ありがとうございました〜。大変失礼しました〜」
「大丈夫だった?大丈夫だった?」
と心配顔のオーナーさん。
「?」
一瞬その意味が分からなかったものの、すぐに
「あ!大丈夫でした。セーフ!」
「よかった〜アウトのとき用にホラ、替えのズボンを用意してたのよ」
ワハハ〜と笑いながら「アウト」を想定して着々と先回りしてくださった瞬発力にもうありがたくて、でもやっぱりおかしくて涙を流して笑ってしまいました。
「お客様は皆んな我慢しちゃうのよね。施術中でも塗っている最中でも、話しが盛り上がっているときでも遠慮しないでおっしゃってね」
なるほど、私のように同じ体験をするお客様がいるんだ〜と理解しました。
私も良い教訓になりました。
"葛根湯を飲んで出かけたらトイレはもよおす前に行く"
"トイレに行きたい時は我慢できそうだとしても絶対に我慢しない"
つい、もうすぐ終わるからと思って我慢しちゃうのよね。。。
「アウト」にならないよう気をつけなくちゃね。
近くのホテル内に新しく出来たカフェでランチをしました。
広々とした空間の中二階にあるこのカフェはとにかくロケーションが良くって落ち着きます。
下を見れば大きなラウンジやビュッフェレストランを見渡せるし、上を見れば高くて広い天上とキラキラしたシャンデリアのような照明。
足元はすべてカーペット敷きのため足音も話し声も吸収してくれます。
このカフェで先日コーヒーを飲んでみたところ、コーヒーも美味しかったのですがそれよりも場所としての「気」みたいなものが心地よく感じました。
それで今度は食事をしてみようと考えていたのです。
ヴィーガンボウルはとても満足しました。
野菜の種類がこれでもかーっていうぐらいにてんこ盛り、ソースも美味しくて中に入っていた雑穀米のようなもの??がモチモチして美味しかったなぁ〜。
アメリカ系のチェーン店カフェのようでしたが、ヴィーガンボウルのような類はやっぱりアメリカナイズされていたほうが自分の好みには合うと思いました。
(ってアメリカへ行ったこともないくせに)
帰宅したらどっと疲れが出てきて爆睡です。
深く深く眠りました。
短時間に地獄と天国を味わったのですからそりゃぁ心身に大きなストレスを受けたようです(良いことも含めて)
夜にむくむくっと起き上がって足の爪を眺めます。
鮮やかに塗られた真っ赤な爪。
ポイントにキラキラとした小さなストーンが左薬指と右中指にのっています。
それを見ながらオーナーさんのお気遣いや心に寄り添う深い愛情、
カフェのスタッフさんと笑顔で交わしたちょっとした会話など、
それらがよみがえってきて暖かい気持ちになりました。
(葛根湯よりもこの記憶で体を温められたらいいのに!)
私は今日もエレガント。