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学校現場の人手不足の実態 深掘り学校教育(第2回)
・学校現場からは人手が足りないとの悲鳴
「6月議会で『教員の多忙化解消』について質問します」と私のSNSなどでお知らせしたところ、本当に多くの反響がありました。
現役の先生方はもちろんですが、ご家族が学校の先生だという方からも
「あまりの激務で心配」
「朝6時30前には家を出て、帰って来るのはだいだい夜10時、側で見ていて本当に可哀想になるくらい疲れています」
など、たくさんのメッセージをいただきました。
青森県が実施したアンケートでも、学校現場の多忙化に対する意見が多数寄せられており「学校現場の人手不足」を訴える声が相次ぎました。
・1つの学校に先生は何人いるのか?
例えば青森市内のとある、10学級+特別支援学級3学級の小学校の場合、教員は20名配置されています。
この20名の内訳は、校長先生1名、教頭先生1名、教務主任の先生が1名、養護教諭(保健室の先生)1名、常勤の先生が13名、非常勤の先生が3名となっています。つまり、常勤の先生=学級数なので、余裕はありません。
他の学校でも大体同じような状況です。
こうした中、教頭先生や教務主任の先生も授業をして、担任の先生の空きコマ(授業をしない時間)を作り、テストの採点や授業準備、保護者への対応やその他事務作業ができるようにしています。
・学校の先生が忙しい原因は何か
青森県が県内の教職員に対して実施したアンケートでは、「教員活動を阻害していることや無駄な作業」として、部活動、学校行事、保護者への対応、調査やアンケートへの対応をはじめとする「書類」作成作業の負担や「会計」業務などが挙げられていました。
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こどもたちの幸せを考えるラウンドテーブル【第4回】青森県教育改革有識者会議実施内容まとめ
いずれにしても、あまりにも多くの役割を学校や学校の先生が担っている事が、教員の多忙化の要因といえます。
・多忙化解消には仕事を減らすか、人を増やすか
多忙化解消の解消には、仕事を減らすか、人を増やすかです。
長期的に見ると、もちろん本当に子供たちのための学校を作るために、学校の仕事の洗い直しは必要不可欠です。
一方、ほんとうにこの業務は子供たちのためになっているのか、という洗い直しをするためにも、「教職員の余白」が必要です。
現在、学校現場からは、この業務の洗い直しをする余白がないという声があがっています。
まずは学校の現場に人手を増やして業務の洗い直しを進めていくと、この順番で教育の充実を目指すことが必要と考えます。
・教員採用は増やしたくても増やせない
しかし、青森県教員教員採用試験の倍率は低下を続けており、特に小学校教員の倍率は青森県では2024年度採用試験(2023年度に試験を実施)が倍率が応募倍率が1.2倍。受験倍率は1.1倍となりました。2025年採用試験(今年度実施)では、倍率が1.4倍に回復したものの、低倍率であることに変わりはなく、今後採用者を増やそうとしても、採用者が増やせない状況です。
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次回の記事では、こうした状況を踏まえて、県や市のレベルでできることは何かを探っていきます。