2020年7月20日

息を吸えば都会の空気が刺さる。
エアコンの人工的な風が、額に当たって弾ける。
弾けた風は、壁にぶつかって壊れてしまう。
この風は、外を知らず、夢さえ見ずに壊れてしまった。
外に飛ぶシャボン玉もそうなのだろうか。
シャボン玉は、家の中を知らずに、夢見る風に乗って、屋根に乗って壊れてしまう。
弾けて消えたシャボン玉を見て、外の風は何を思うのだろうか。
シャボン玉は、エアコンの風は、外を吹く風に恋焦がれるのだろうか。
互いに憧れるのだろうか。
どうしているのだろうか。
皆、どうしているのだろうか。
どう思っているのだろうか。
私には分からない。

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