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ピアノ未経験から2ヶ月で「ザナルカンドにて」を弾けるようになるまで

1年以上も前から下書きのまま放置していた記事も、AIの力を借りれば書き上げられることに気づき、完成させることにしました。

今回は、ピアノ未経験の状態から2ヶ月で「ザナルカンドにて」を両手で弾けるようになるまでに取り組んだことや考え方 についてまとめます。

「大人になってから新しいことを覚えるのは難しい」とよく言われますが、むしろ大人だからこそ、これまでの知識や経験を活かして習得できることがある と感じています。
実際にどのようなアプローチで習得していったのか、振り返ってみます。



ピアノを始めたきっかけ

「ザナルカンドにて」は、昔から好きな曲でした。
学生の頃に初めて聴いたとき、「ピアノが弾けたら、この曲を弾きたい」と思ったのを覚えています。

そのまま年月が経ち、一昨年のこと。家族で行ったオルガンのコンサートで、偶然にも同じ曲が演奏されました。
このとき、改めて「やっぱりピアノが弾けたら、この曲を弾きたい」と思い、ふと「このまま何もしなかったら、死ぬまでずっと同じことを考え続けるのではないか?」と感じました。

ならば、いっそやってみればいい。
そう思い立ったのが、ピアノを始めたきっかけです。


大人になってからの習得は「難しい」ではなく「知識と経験が活かせる」

「大人になってから新しいことを学ぶのは難しい」と言われることがあります。
確かに、10代や20代の頃に比べて、まっさらな状態で学ぶ機会は減っているかもしれません。

ただ、知識と経験があるからこそ、どのように学べば効率がいいのかを考えられる という強みがあります。
たとえば、これまでの人生経験を振り返ると、ピアノを弾くというのは「ものすごく特別な能力」ではないと気づきます。世の中には、器用に見えない人でもピアノを弾けるようになった例がたくさんあるし、そんな知人も思い浮かびます。
そう考えると、「これだけ多くの人ができていることなら、自分にだけできない理由はないはず」と思えました。

さらに、人に色々なことを教えてきた経験から、「素直に毎日短い時間でも続ける人は習得が速い」 ということも知っています。
これは、ピアノでも同じことが言えるはず。
そのため、「まずは素直な生徒のように毎日弾くことを習慣化する」ことを最優先にしました。


最も大きなハードルは「自分の経験に照らし合わせて理解しようとすること」

ピアノの難しさの一つ、両手の動きが独立していること です。
さらに、曲によってはペダルの操作も加わり、頭で考えていてもなかなか動きが追いつきません。

ここで気をつけたのは、「過去の経験から無理に理解しようとしない」 ということでした。
たとえば、何か新しいスキルを学ぶときに、「これは○○に似ているから、こうすればいいのでは?」と考えることがあります。
しかし、ピアノに似ている経験を持たない自分にはそれが通用しません。

むしろ、自転車に乗るのと同じように、「できるようになってから理解できるもの」 と捉えたほうがスムーズでした。
頭で理屈を理解するのではなく、とにかく繰り返し体に覚えさせること。
実際に弾いてみることで、徐々に「この動きなら弾ける」と感覚的に理解できるようになりました。


困ったときは専門家の力を借りる

独学で進める中で、どうしても詰まる部分が出てきます。
特に、指の運び方やペダルの使い方 は、知識がないとスムーズに進まないことが多くありました。

幸いなことに、娘がピアノを習っていたので、その先生に相談できる環境がありました。
自分が独学で進めるだけでは気づけなかったポイントも、先生からのアドバイスで理解が進みました。

たとえば、

  • 指の位置を変えるタイミング

  • ペダルの踏み替え方

  • 速いパッセージの練習方法

こうした技術的なポイントは、やはり専門家の視点で教えてもらうと大きなヒントになります。

ある程度は自力で進めつつも、「行き詰まったら迷わず専門家に相談する」 というスタンスで進めたのが、短期間で習得できた理由のひとつでした。


2ヶ月で「ザナルカンドにて」を弾けるようになり、4ヶ月後には発表会へ

このような学習をした結果、2ヶ月で「ザナルカンドにて」を両手で弾けるようになりました。
まだまだスムーズとは言えませんが、「なんとか曲として成り立つレベル」にはなっており、いまもストリートピアノを見つけると弾けるぐらい身体は覚えています。

はじめて3ヶ月時点のピアノ


ピアノの先生からの「発表会に出ない?」というお誘いにも無謀ながら飛び込み、「ファイナルファンタジー・メインテーマ」も追加で練習し、ピアノ開始して4ヶ月後には発表会で弾く経験もしました。

いびつな学習方法だったため、楽譜を読みながら弾くことはまだできませんが(苦笑)、「まずは好きな曲を弾けるようになる」ことを目標にしたので、達成感は大きかったです。


まとめ:「大人だからこそ、効率的に学べる」

ピアノを始める前は、「大人になってから楽器を習得するのは難しいのでは?」という考えが頭によぎりました。
しかし、実際に取り組んでみると、知識や経験があるからこそ、効率よく学ぶ方法を選べる ということを実感でき、自分の考え方を変える貴重な経験となりました。

一方で、こんなnoteのタイトルをつけながら書くことではないですが、「●●ヶ月でここまで弾けるようになった」という知識が、その後の向上心を削ぐことにも気づきました。その後は、新しい曲には挑戦できておらず、練習も継続できていません。

「こんなに短期間で習得できた自分」を誇りに思ったり、その部分を褒められたりすることで気軽に心地よくなれるので、「全く歯が立たないことに向かい、試行錯誤しながら新たなスキルを習得しよう」という学習意欲が湧きにくくなるのだと思います。

それからは仕事やプライベートでも「短期間で●●ができてすごいね」という言葉はあまり言い過ぎないように心がけています。

さて、今回は「ザナルカンドにて」を弾けるようになるまでの過程を振り返りましたが、ピアノに限らず、新しいことを始める際のヒントになれば嬉しいです。

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