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『ソーシャルパフューム』

家から一歩も外に出ない、そんな休みの日には、僅かな抵抗として窓を開ける。
人の声と社会が動く音がして、
あぁ自分もその歯車の一部だと、
改めて確認し直す。
白旗をしぶしぶと上げる。

組み込まれ、同調圧力にかけられ、同じにみられのは好かないのに、
やっぱりこういう時には
孤独の怖さが勝つらしい。

社会は機械のようにシステマチックで無機的なのに、
その中に温かみと有機を含むから、
難しい。
蹴り飛ばして、突っぱねられない。

スポイトで中身だけ抽出して、香水でも作って、
孤独なぞ感じない完全無双を身にまといたい。

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