映画#38『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』
「冒険」はやがて「戦争」へ…。
前作『ロード・オブ・ザ・リング』の続編、というよりかは第二話。IMAXで鑑賞。
前作のラストより主人公たち一行は分散し、今作はそんな彼らの視点で物語が描かれる。
果てしない草原、深い森林、エルフの住まう街、そして地底に聳える古代遺跡…前作は、広大な『LOTR』の世界を「冒険譚」として描いていた。
一方、今作は「争い」に焦点を当てている。今作の黒幕である冥王サウロンの手下であるサルマン、そして兵士であるオークたちが各地に勢力を伸ばし、多くの血が中つ国で流れていた。
アラゴルン、レゴラス、ギムリは道中ローハンという国を訪れ、そこで首都エドラスに辿り着く。サルマンに心を支配された王を助け、民を守るためにオークたちを迎撃することとなる。
この時のローハンの王・セオデンの行動や言動は凄まじくリアリティがあった。戦える兵士が少ないからといって、老人や少年にまで武器を握らせているのは、どこか現実と連なる部分があった。
そして今作においてもう一つ外すことのできない要素がゴラムの存在だ。
かつて「力の指輪」に魅了され、フロドの義父・ビルボに指輪を奪われた後、フロドの後を追って指輪を奪い返さんと企んでいた。
しかし元は「スメアゴル」というホビットの一派の種族であり、性格も非常に心優しい。作中ではフロドを信じたいスメアゴル(善)の人格と、フロドを殺し指輪を奪還したいゴラム(悪)の人格がせめぎ合っているシーンが存在する。
そんな彼の果てしない苦悩は作中でも重要なテーマとなっており、エンディングテーマにおいても彼の心情が謳われている。曲名もそのまんま『ゴラムの歌』である。
他にも、前作で死亡したかと思われていたガンダルフの復活、角笛城での迎撃戦の勝利、そしてサルマンの塔の崩壊。物語もいよいよ終結へ。
果たしてフロドは指輪を破壊し、世界を救うことができるのか…。
まとめ
今作を観に行く前日、友人と温泉に行っていた。「明日LOTRのIMAXのやつ観に行くんだー」と話したところ、彼はLOTRのことを存じ得ていなかったらしく「どんな映画?」と聞いてきた。
「THEファンタジー冒険映画」というあまりにも簡素なイメージが湧いてきた私は「実写版ドラクエみたいなもんだよ」と答えた。友人はあまりピンときていなかったが。
だが今作の鑑賞後、私はまず最初に「これスカイリムやん」と思ったのだ。こちらもまた、コテコテのファンタジー系のゲームである。ダークな世界観も何だかマッチしているような。
…ってことを言いたかった。ただそれだけ。ともかく次回が最終回…はて、物語はどう結末を迎えるのやら。非常に楽しみです。
それではまた、次の映画にて。