映画#41『スパイダーマン』
「大いなる力には、大いなる責任が伴う。」
2000年代初頭、『X-Men』と共にMARVEL映画の人気の先駆けとなった『スパイダーマン』。
監督であるサム・ライミは、当時『死霊のはらわた』シリーズで監督を務めたことで人気を博していた。その為か、今作では度々ホラーチックな演出(ジャンプスケアなど)が取り入れられている。
さて、この度スパイダーマンの映画作品を観返すことにしたのだが、トビー・マグワイア演じるスパイダーマンは他のシリーズよりもピーター・パーカーの複雑な心情を見事に演じ切っている、と確信に至った。
もちろんスパイダーマンのスピード感溢れる戦いも素晴らしい。現代の映画にも劣らないCGは非常に魅力的だ。当時2002年公開の映画でこのクオリティは正直脱帽せざるを得ない。
しかし、劇中で亡くなった叔父の「大いなる力には大いなる責任が伴う」という言葉や、ヒロインのMJとの恋愛などが、ピーターの心を縛り付ける。それはもはや呪いに等しい代物であり、まだ10代のピーターにはあまりにも大きすぎる重荷だ。
ぐっちゃぐちゃな心情を無理矢理処理し、街の人々を救うべく奔走する姿は、勇ましさとは別にどこか哀愁を漂わせている。原作と違い、相手を煽るような言葉を吐かないのも、その要因の一つかもしれない。
このピーターが抱えるジレンマや戸惑いは、三部作に共通してずっと続いていく。悩み、戸惑い、それでも街の平和を守るべく、スパイダーマンは今日もNYを駆け巡る。
まとめ
この作品を観ていつも思うのが、ウィレム・デフォーの演技が本当に完璧すぎる。果たして彼以外にグリーンゴブリン役が務まるのか、と真面目に疑いたくなってしまうレベル。
あとサム・ライミ版スパイダーマンでよく言われるのがMJの尻軽さ。どんだけ男を取っ替えれば気が済むんだこの女。確かに美人だけど普通にこれは付き合いたくない。ちなみに次回作はヤバさに磨きが掛かっている。乞うご期待。
ここからMARVELの人気が加速したと考えると、後々の作品のヒットも鑑みるとめちゃめちゃ偉大だなーと。さすがは親愛なる隣人。
それではまた、次の映画にて。できれば年内にスパイダーマンの映画全部おさらいしたいですねぇ。