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ものは言いようってことです( 入院→手術→退院まで)【#乳癌の記録4】

娘達へ伝える

2月、ばたばたと過ごすうちに
入院前検査が終わって手術日が確定しました
長女の受験(試験だけ)が終わったら
病気のことを伝えなければなりません

部分切除なので3泊とはいえ家を空けるわけで
その間の家事だけでなく
おそらくこれから長くなるであろう治療中は
何かと頼ることもありそうだからです

中学3年生と小学6年生
もし、あなたならどんな風に伝えますか?

癌という病気があること、
癌は命に係わる病気であること
人の命について

もうちゃんと知っている

でもまだ精神的には不安定な時もある
そんな年頃です

伝える時にどうするか?
これも夫と何度も話し、確認ました
(そうしないと私が揺らいでしまいそうだった)

とにかく、
不確定なことで不安にさせない
ことを第一優先に
決めたのは2つ

①  ”子供だから伝え方を変える”ことをしない
 このあたりは会社と同じで
 ”今わかっっている事実”だけを伝えるわけです

② わかっていない、不確定なことは伝えない
 ”転移” とか ”抗がん剤” とか
 不安になるかもしれない言葉は使わない

”子供だから伝え方を変える”ことをしない
 というのは、今回のことだけではなく
 子育て全般で意識してることかもしれません

 前提にあるのは、
「子供だから難しい話は分からない」ではなく、
「子供は理解できている」
 です 

 乳幼児期も、いわゆる ”赤ちゃん言葉”
 をほとんど使いませんでした

 娘たちが 「ブーブー」 と言うときも、
 「そう、車だねー 青い車だったね、
  よくわかったね。」
 と返します
 すると、ドヤ顔でにっこり
 ちゃんとわかってるんですよ

 保育園の帰りも
 「帰りますよ。靴を履いてください」
 「今日は急いでいるから鉄棒で遊べないです」
 という感じ
 私からしたら、お願いするんだから
 相手が乳幼児でも
 丁寧にお願いするのは普通だよね
 という感覚だったのですが、
 当時(いや、今もか)かなり怖いお母さんだと思われてました

”お願いするときは丁寧語で”というのは
 いつの間にか我が家のルールになっていて
 目上の人に対しての言葉遣いはできている方なんじゃないかなと思います

 あ、普段はふつうに話してますよ
 ここぞという時です、ホントに

 話がだいぶ逸れました
 そんなこんなで、夜のおやつタイムに

 「ママ、人間ドックで乳癌が見つかったの。
 早期発見だったので、
 まず来週手術でサクッと取ってきます。
 今すぐ命に係わるということはないけれど、
 治療は続けていくことになるし
 手術後は体力的にも大変なので
 家事とか助けてもらうことになるけど
 よろしくお願いします。」

 と伝えました
 2人とも、その時は特にショックということもなく
 入退院の日程確認や
(退院日の午後に次女の保護者会があった)
 夕食を誰がいつ作るか とか
 洗濯はパパだよね? などなど
 私が不在中の仕事をてきぱきと分担してました
 女子は強い

 でも、2人ともさりげなく
 私のそばを離れない時間が増えたし
 それなりに何か感じているようです

自分の受け止め方

長女の受験が終わるまでは他に考えることがいっぱいあったけれど
手術のことまで伝え終わってしまうと
他に考えることがなくなってしまいます

いよいよ自分が病気を受け止めないといけません

私が決めていることは

私=癌 ではない

と受け止めることです

これ、ちょっと難しいかもしれないですが
文章にすると

「私の体の中に、癌と呼ばれる部分があるけれど
切り離し可能な一部分であるだけなので大丈夫」

という感じです

専門用語でいうと、

病気と自分を同一視しない

ということです

同一視というのは心理学の用語ですが
病気だけではなく
いろいろな場面で応用できるので
また別に詳しくお伝えしますね 

入院→手術→退院まで

娘達に伝えた翌週が入院&手術でした

部分切除の場合
ほとんどが3泊4日で済んでしまうようです

① 初日
朝、娘達を見送って午後から入院です
入院手続前、コロナの検査に1時間かかりました
陰性だったので入院前検査をしてから病棟へ行きます

2023年3月時点では、
家族も受付までしか同行できませんでした
病室に入った時はもう夕方
荷物を整理して夕食を食べ、シャワーをしたら
もう何もすることがありません

待ってるだけで食事が運ばれてきて
食べ終わったら片づけてもらって
持ち込んだ漫画の一気読み
なんて贅沢な時間だったんだ!

② 2日目:手術当日
9:00には手術室へ入ります
その前に、ナースステーションで
長女の受験結果発表をスマホから確認
便利な時代になりましたね

手術時間は1時間10分程度
手術台の上で
「宮島さん、ちょっとチクッとしますよ」
と声をかけられ、次に
「宮島さん」
と呼ばれた時にはもう終わってました

術後は、HCUと呼ばれるハイケア治療室へ
私の手術は3月1日
月をまたいで入院&手術する患者さんが少なくて
ラッキーにも個室に入ることができました
「お食事は明日のお昼からです」
と言われたのが残念なくらい
普通に食欲ありました

麻酔もしっかり効いていたので
特に痛むこともなく
個室でゆっくりTVを観ながら過ごせました
人によっては痛むこともあるようです

③ 3日目:一般病室へ
手術翌日、特に問題なく一般病室へ
月が替わったからか、入院時に同室だった皆さんは全員退院なさっていて
まさかの4人部屋に1人
ちょっと怖いくらい静かな夜を過ごしました

④ 4日目:退院
入院費の精算をしてもらってから退院手続き
流れるようにスムーズでびっくりしました
最後の入院は13年前
次女の出産だったからなぁ
色々なことがバーコード一つで連携されていてびっくりしました

夫に迎えに来てもらい帰宅

「お昼ご飯、どうしよっか?」

嗚呼、そうだ
もう待ってるだけじゃ
ごはん食べられないんだ・・・
お昼ご飯食べてから次女の保護者会
(卒業式の説明云々)に行きました

この時は、『取っちゃえば終了』 と思ってた
実際は、開けてびっくり
嬉しくない玉手箱でした・・・

次回は、手術後の検査結果(最終診断)と
放射線治療についてお伝えしようと思います

手術後の結婚記念日はLiveデートでした
めちゃめちゃカッコよかった

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