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「つけめん、ざるそば、釜あげうどん」は、ムズイっす! その1

 ボク、昔っから麺類がだーーーいすきなんです。

 なんだったら、「一日3メン」
でも生きていけるんですよね。

 ラーメン、そば、うどん、ほうとう、パスタ、そうめん、冷麺、フォー、、、。

 「麺類、エニーバディー ウェルカーーーム!」なんです。

 あーん。
 お腹減ったー、、、。メン食べたいなー。

 見えない生活も5年目を迎えると、今ではある程度どんなメン達とも仲良くできる(その場を荒らさずに食べられる)ようになりましたが、この世界に入りたての頃は、「メン食べたいけど、、、やめておこーかな。」と、メン達との関係に弱腰になっていた時期がありました。その中でも、最も距離をとって「ビビっていた相手」が、


 つけめん
 ざるそば
 釜あげうどん

なんです。

さーて、、、
毎回恒例の、、、、、


クイズの時間ですよーー。


 <問題>

 ボクは、なぜ「つけめん、ざるそば、釜あげうどん」にビビっていたのでしょうか?
 3択問題でーーす。

1
 つけめんもざるそばも冷たいから、食べた後にお腹が冷えて、「やばいよやばいよー!」
状態になっちゃうから。また、釜あげうどんは、めっちゃ熱いから、唇や口の中を「おあちゃぁーー!」と、火傷しまくっちゃうから。
 「やばいよやばいよ!」状態も、口を火傷して「いたたたたー!」状態も、どっちもイヤっすよねー。


2
 つけめんもざるそばも釜あげうどんも、薬味やトッピングなどをあちこちからせっせと探し出さなければならず、とっても面倒だから、、、。
 特に、刻み海苔なんて、、、ちょっとした鼻息でどっかに飛んでっちゃうし、、、。
 まじで、ウザくないっすか?

3
 つけめんもざるそばも釜あげうどんも、麺とつゆが別なので、麺を箸ですくってつゆにつけて食べる作業が大変おっくうだったから、、、。
 あのクレーンゲームみたいな動作を何回も繰り返すのって、メッチャウットーシクないっすか?


 さてさて、今回は、みんなの判断を鈍らせるべく、人が「つけめん、ざるそば、釜あげうどん」に対して思いつきそうなネガティブつぶやきを問題に添えてみました。
 ぐふふふふっ、、、



 では、考える時間は終了でーーす!

 あなたは、、、
 何番を選びましたか?


 では、答えです。


 見えない世界の住人になりたてのボクが「つけめん、ざるそば、釜あげうどん」にビビっていた理由は、

1 お腹がグルグルゴロゴローってなったり、口を火傷したりするのをビビっていた


からではなく


2 薬味やトッピングを探し出す工程がウザかった

という面は、



実は、少しあり、


3 麺を箸ですくってクレーンゲームのようにつゆまで運んでいく作業を繰り返すのが鬱陶しかった

というのが主な理由です。


 なので、正解はーーーー


2と3


になりまーーっす。

 えー?
 まーさーかーのー、
 2つーー!?

と、ボヤいてるそこのあなた、、、


ドンマイでーーーす。😉


 見えない世界の住人レベル1だったボクにとって、「つけめん、ざるそば、釜あげうどん」は、食べたいけれど、向かい合うにはハードルが高いものになっていたのですね。
 まず一つ目のハードルは、いろんなところにある薬味やトッピングの場所を手やお箸で探索して位置関係を理解することでした。

 見えていれば、もりそばのざるの皿の右にネギが別皿になっているとか、つけめんの麺の上に味玉が2つのっているとか、一目瞭然で分かりますが、ボクにはそうはうまくいきません。
 見えない世界に慣れてきている今では、当時よりは手をゆっくりと卓上に這わせてお皿などの位置を確かめたり、箸を使って皿の中にどんなものがありそうか探ってみたりできるようになってきましたが、当時は、まさに、「日々、闇鍋状態」の生活でしたからねーー。毎日、たいまつなしにダンジョンに冒険に行くような気持ちでした。
 あーー、緊張したなーー!


 見えない人にとって、食事をする時って、
卓上やお皿の中の「環境把握」をすることが、その食事への安心感につながるのかなーとボクは思います。
 見える世界のみなさんは、食事の時にはきっと瞬時にどこなんの皿があって、どこにコップがあって、麺の上に煮卵と海苔が1枚のってて、、、などと目で把握していませんか?
これは、こぼさずきれいに食べたり、残さず上手に食べたりするために無意識のうちにしていることで、自然にできることです。ボクも、見える世界に住んでいたときはそうしていましたし、、、。

 しかーーーし!

 「め以外」を使ってこれをスムーズに執り行うのって、けっこう修行がいるんですよ。

 修行の過程でよくあるドンマイイベントは、、、

 卓上の探索では、

1 箸、スプーン、フォークなどの食具を落とす 
 2コップを倒して飲み物をこぼす
3 スープ(汁物)に指を突っ込んで、「おぁわちゃーーっ!」って叫ぶ

 お皿の中の探索では、

1 お皿の外へ食べ物を押し出してしまう
2 お皿の一部だけを探索してしまい、全部食べたつもりでも食べ残しがある
3 お皿の中のわさびや生姜など、薬味をそのまま丸ごと食べてしまい、「オーーーゥ! しーみーーるーーー!」
って、雄叫びを上げる。

 と、こんなことがよく起こりますよー。

 あははははー。ドリフのコントみたいですよねー。

 でも、、、。
 これが見えない世界での住人レベルを上げるための修行でよく起きる現実なんです。


 さて、ボクと「つけめん、ざるそば、釜あげうどん」とのお題に話を戻すと、、、。

 とくにざるそばと釜あげうどんは、卓上に薬味などの別皿があり、何があるか事前に確認する工程がありますね。まずは、手の甲側で卓上をゆっくり優しく探索してどこにどんなお皿があるか把握します。この「手の甲で探す」には、ちゃんと理由があるんですが、話の焦点がズレそうなので、また別の機会にお話ししますね。

 次に、箸でお皿の中身をツンツンしたりしながら何が入っているのか想定します。刻み葱なんかは、箸で触っても見つけやすいですが、わさびと生姜などは、ボクの箸使いでは区別できないので、お行儀は悪いのですが、そのお皿を持って鼻に近づけ、「クンクンクン。オー。わーさーびーだーー!」っ5てすることもあります。

 これでようやく卓上のお皿の配置と中身をおおよそ把握できるのですが、ここで時々、メチャクチャ想定外のハプニングが起きるんです。

 それは、、、

 「沈黙のシャッフル」

です。


 なんか20世紀のハリウッド映画みたいですね。
 あはははは。

 これは、簡単に言えば、一緒に食事をしている「見える人」や店員さんが、黙って食器やコップの位置を変えてしまうことです。
 せっかく「卓上のお皿の位置関係」と、今置いてあるお皿の向きでの「お皿の中身の位置」を覚えたのに、、、。

 はぁーーい、やりなおしーーー!

になります。

 見える側からすれば、卓上をきれいにしたいのは理解できることですが、この「沈黙のシャッフル」は、ジワジワとボクのメンタルをすり減らすんですよねぇ、、、。

 例えるなら、あなたは神経衰弱をしています。
あなたは、頑張って残りのカードの位置を覚えました。
 もうすぐゲームは終わり。あなたの勝ちまであとわずかです。
 突然、相手に「はい、最初からやり直しー!」と言われ、カードをグチャグチャグチャーって混ぜられてしまいました。

 どうですか?
 これ、されたら、けっこう辛くないですか?

 でも、、、。

 これ、けっこう頻繁に起きるんですよ、、、。

 ボクにとっては、あまり皿の位置を変えないのが1番ありがたいのですが、お皿の配置を変える時は、黙って動かすのは少しだけガマンしていただいて、配置を変える時は、どう変えるのか、具体的に教えていただけると、ボクの神経は衰弱しなくてすむんですわ。
 見える方々、どうかお願いしまーーす!🥺


 こうして卓上の皿たちの配置確認を終えたボクは、ようやく「つけめん、ざるそば、釜あげうどん」に戦いを挑む準備が整ったのでした。

 🎵 カ〰️〰️〰️〰️ン 🎶

 いやいやいやいや、、、、。
 ようやく試合開始のゴングが鳴りました。 「

 しっかし、、、「つけめん、ざるそば、釜あげうどん」を上手に食べるのは、ムズイなぁ、、、。

 次回に続く、、、。
・・・ボク、クレーンゲームのオニを目指しますっ!・・・

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