人柄よりも演奏スキル??
◉技術はあって当たり前
◎どの職種もおなじ
私は人事労務職として会社員をしていました。
事務職のなかでも法律に深く関わるため、常に情報のアップデートは欠かせませんでした。
そして、社員からの労務相談に応じられるよう、とっさに答えられる瞬発力、理解力、部署内での折衝能力など、様々なスキルが必要でした。
それは音楽家も同様です。
音大を卒業していようが、していまいが、音楽家である以上は、知識、技術はあって当たり前です。
◎技術を身につけるには音大は最適の場所
音楽大学最大のメリットは、わき目も振らずに音楽に集中できること。
そして、各学生に実技の指導教員がいるので、みっちりレッスンを受けることができますので、スキルを磨くにはもってこいです。
一般大学に行ってレッスンだけ通う、というスタンスもできますが、自分の楽器だけでなく、他の楽器の知識を深めることも大切ですし、音楽学を基礎から確実に学びたいのであれば、音楽大学がお勧めです。
◎技術は身についても・・・?
職業音楽家として生きていけるかどうかの保障はありません。
むしろ、音大卒=音楽家になる場所、でなくても良いと、私は考えています。音楽を通して社会を学ぶのが音楽大学。
それは、音楽だろうが、法学だろうが、文学だろうが関係ないですよね。
◉「人柄第一だよね」は少し違う
◎趣味と職業の違い
私の考えですが、
自己満足で完結できる=趣味
対価や評価が必要になる者=職業
ざっくりですが、こんな感じです。
私の生徒さんは幼稚園児~社会人の方まで幅広いですが、全員趣味としてレッスンを受けています。音大志望の子もいません。
基礎も大切ですが、何より音楽を「楽しい」と感じてもらうことを第一としています。
◎知識量がものを言う時がある
こちらの記事でも綴りましたが、私はプライベートでクラシック音楽はほとんど聴きません。
頭が仕事モードになるので、全然癒されません(笑)
逆にクラシック音楽以外はよく聴きます。
民族音楽系だとケルト、ブルガリアンボイスが好きですし、劇伴も好き。
そして、アニメも大好きなので、アニソンも好きww
私の場合、クラシック音楽の現場の方が少なく、Popsのレコーディングであったり、即興を求められたり・・・
そんな時、クラシック音楽は基礎として大切ですが、【色々なジャンルの音楽を知っている】ことは大きな武器になっています。
特に映画の劇伴などを例に挙げる方も多いので、話題になった映画は極力観るようにしています。
◎同じレベルの音楽家が存在したら、人格がものを言う
音楽界は狭いです。
その人の人となりはすぐに広まります。
当たり前ですが
時間を守れない
仕事仲間をリスペクトしない
自分の意見を持っていない
情熱が暴走する
こういう方に仕事はきません。
二度目がない、と言う意味です。
芸術家は破天荒
芸術家は常識がない
そんなイメージを持たれることもあります。
確かに芸術家は人と違う感性を持っていることも多いですし、不思議なこともあるかもしれません。
しかし、そのことと非常識であることはイコールではありません。
演奏だけでなく、準備や人付き合い含めて全力で臨める人が、音楽家として生き残っていけます。
これは、私が実際に見てきた事実です。
◉スキルはあって当たり前、しかし音楽家として生きていきたいなら心も磨く
演奏はその人を映し出します。
不思議なもので、同じ楽器でも、違う演奏家が弾くと、音が違います。
そして、同じ演奏家でも若いころと、成熟したときでは音色も変わります。
人生そのものが音に表れるのでしょうか。
そうなのだとして、私は今後もスキルだけでなく、人間性を磨いていかないといけないな、と感じます。
先生として、演奏家として、そして一人の人として恥じない自分でいたいと思うのと同時に、思うだけでなく行動していきます!!