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ビールで旅するチェコ その5「Plzeňský Prazdroj(ピルスナー・ウルケル)」
2015年のチェコ滞在二日目、投稿としては夕食の紹介が先になりましたが( https://note.com/kimihikok/n/n2bf7770444b0 )、「ビール好きがプルゼニにきたらゼッタイに外せないこと」がもちろんあります。「Plzeňský Prazdroj(Pilsner Urquell)」のファクトリー見学ですね
そもそもビール好きではない人がどのくらいプルゼニを訪れるのかはわかりませんが、この見学なしにはこの街に来た意味がないほどの存在感。企業城下町とまではいいませんが、そもそも街の名前(ドイツ風にPilsen/ピルゼン)が、世界中で愛されているビールの種類「ピルスナー」になっているのです
チェコ語名の「Plzeňský prazdroj」は、「プルゼニの元祖/源泉」くらいの意味になります。このドイツ語が「Pilsner Urquell」。日本でもおなじみの、「ピルスナー」と呼ばれる黄金色のラガービールはすべて、1842年に誕生したこのビールの子孫。ビールファンはプルゼニに足を向けて寝てはなりません
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いざ見学開始
ビール好きとして、ビールを楽しむためにはるばる日本から飛んできたのですから、この旅行の最大の目的がファクトリー見学といっても過言ではありません。「過言ではない」と書いてある文章の90%は過言ですが(私の感想です)、プルゼニといえばピルスナー・ウルケルでいいんです
ランチの前に予約を取り、ランチビールで喉の調子も整えて(喋らないのだから無用です)ビジターセンター内の集合場所へ、全体で15人ほどのパーティでした。ウルケルカラーのバスに乗っていざ出発です
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説明は英語ですが、そもそもビール醸造については基本的な用語はわかりますからついて行く程度ならば問題ありません(後日、別の場所で「ドイツ語ツアー」に入ったときは、さすがに苦戦しました)
瓶詰めラインを見てから醸造法の紹介コーナーへ、醸造紹介では、まず麦芽、次に水、酵母を顕微鏡で覗いてからホップ、ホップや麦芽は実際に手に取って香りなどを楽しめます
水は地下100mからの汲み上げとのことで、こんなにビールを造り続けていると枯れてしまわないのかと不安にもなりますが、大丈夫なのでしょう
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お次は銅製の巨大なタンク。かつて使われていたタンクの周囲を歩き回ったり、中をのぞき込んでリモできます。さすがにいま使われている設備はガラス越し、この間、工場内はほぼ無人です。製法は不変でも、設備自体は21世紀なので当たり前ですね。
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いよいよ地下セラーへ
一通り現代の工場を見たあと、歴代醸造責任者の写真が並ぶロビー(ここには最初につくられたときの醸造桶なんかも展示されてます)から、いよいよ地下セラーへと進みます
地下はひんやりとしていて、長時間いると凍えてしまいそうです。途中全体の案内図がありますが、あまりに広大で、おそらく迷ったら案内なしには簡単には出てこられないでしょう
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オリジナルを守ること
見学コースの奥まで進むと、巨大な木樽で昔と同じ製法でビールが醸造されているエリアに到達します。「オリジナル」が守られているのもこの工場の特徴ですね
常にスタンダードが存在することで、量産しても味を保つことができるわけです。ここを科学的に解明しコントロール可能なパラメータに分解しても…ちょっと味気ないですね。おいしいビールには、こうした「物語」も必要です
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ツアーの最後には、みなさんお待ちかねの樽出し無濾過の試飲が待っています。この見学の最後に飲む無濾過のピルスナー・ウルケルこそ、私の人生で出会った最高の一杯です。「過言ではない」の90%は過言ですが、これもまた過言ではありません
この頃はプラカップでしたが、現在はグラスになっています。プラカップが大小あって選べるようになっていてグループのいくにんかは小を選んでいましたが、「小を選ぶくらいならこっちに残りをください」とお願いしたいほど
無濾過のウルケルが飲めるお店はありますし増えていますが(もちろんチェコでの話です)、ひんやりとした地下ケラーでいただくこの一杯はやはり格別です。ビールは飲むときの雰囲気や気分でだいぶ味が変わりますから
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ツアーの内容によっては、このあとビール注ぎ教室などもあるのですが、このときはあまり調査もしておらずここまで(あいかわらず事前準備の足りない旅を続けてます)
それでもまずは、到着二日目にしてチェコ旅行の最大の目的を達成です
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データ
旅の日程:2015年4月28日〜5月6日(7泊9日)
旅の行き先:チェコ共和国(プラハ、プルゼニ、ホドヴァー)
撮影した機材:Olympus E-M5 markII, 12-40mm/F2.8, SONY RX100 M3, TX-300V
今回のお店:Plzeňský prazdroj ( https://www.pilsnerurquell.com/ )