ビールで旅するチェコ その4 「U Malické brány」
せいぜい年に一度の海外旅行、行き先もさまざまですから、二度同じ店に入る経験はなかなかありません
今回ご紹介するのは、2015年と2020年に入って、かつ今はもうなくなってしまったお店です
店探しも旅のうち
初めてのチェコ旅行だったこの年(2015年)は、一週間の旅程で3カ所を欲張ったこともあって、ピルスナーウルケルの故郷プルゼニではたったの一泊しかできませんでした。つまり夕食のチャンスは一度きり
とはいえ、毎度細かなリサーチなどせずに行き当たりばったりのことが多い私たちのことですから、この日も土地勘もなくうろうろしながらお店探しです。はじめはビール博物館近くの「U Parkánu」をトライしましたがあえなく満席
頼りは看板とメニュー
日本と違って、レストラン店内が大きなガラス窓からうかがえるようなお店は多くありませんので、ほとんどはドアを開けてみなければ様子がわからない…入って「失敗した」と思っても逃げ出すわけにもいきませんから、ある意味博打のようなもの。とはいえそれも旅の楽しみのうちです
Googleマップなどで検索をすれば、料理や店内の写真が見られる場合も少なくないのですが、知らない街をうろつきながら、同時にスマホとにらめっこというのも不用心です
手がかりはビールの看板と、多くの場合は入口前に掲げられているメニュー。もっとも、メニューもチェコ語のみの場合はさっぱりですが、少なくとも値段がわかるのは助かります
犬も歩けば…
それほど広くない旧市街地ですので10分か20分ほど歩き回り、それなりの規模と思えるお店を見かけました。「U Malické brány」と看板があり、ピルスナーウルケルの品質保証の掲示もあります、なんとかなるでしょう
意を決してドアを開くと、店内は大賑わいです。予約の有無を問われ、またしても入れないかと思われましたが、なんとか隅っこのテーブルに通されました。ハイチェアの狭いテーブルで、チョイ飲みにしか使っていない場所と思われましたが、ビールカウンターが正面に見える場所でもあり悪くありません
ドイツ系の人が多いのか、はたまたドイツからの観光客が多いのか、店内ではチェコ語とドイツ語が飛び交っていたのが印象的、チェコ語はからきしですが(6年経ったいまでも挨拶と注文くらいしかできません)、ドイツ語ではいくらかコミュニケーションが成立、最後はビアサーバの前で記念撮影もできました
翌日の5月1日がメーデーでもあり、かつ戦勝記念日が近かったからでしょうか、退役軍人のイベントがあったらしく、メニューも「Americké menu」となってました。まあ、ハンバーガーとかステーキでしたけど
注文したのはローストダックとグラーシュ。この二つは、どこで頼んでもまず外れということはありません
ビールは最初にピルスナーウルケル、ガンブリヌスの無濾過、そしてウルケル社による黒ビールのMaster Tmavý 18。プルゼニの夜を堪能できました
この投稿をまとめながら調べたところ、残念ながらこのお店は2020年10月をもって閉店していました
2020年2月にも再訪問した店だけに、とても残念です。ウイルス感染拡大が長引くと、こうした例も増えていくのでしょうね
データ
旅の日程:2015年4月28日〜5月6日(7泊9日)
旅の行き先:チェコ共和国(プラハ、プルゼニ、ホドヴァー)
撮影した機材:Olympus E-M5 markII, 12-40mm/F2.8, SONY RX100 M3, TX-300V
今回のお店:U Malické brány(2020年10月に閉店)