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【未病対策】作業療法士からの健康のためのアドバイスと役割

未病とは?


未病とは、健康と病気の間の状態を指します。
病気ではないけれど、健康とも言えない状況のことです。この状態では、体調の変化や不調が現れ始めており、放置すると病気に進行するリスクがあります。
未病の段階で対策を取ることは、これから生きる上で健康寿命を伸ばし、健康を維持するために非常に重要です。
この記事では、医療系任意団体「君がため」の作業療法士(OT)が専門的な視点から、未病への取り組みと健康寿命を伸ばすことについてわかりやすく解説します。


作業療法士からのアドバイス

1. 日常生活の活動量を増やし、脳の活性化を図ることも大切!

作業療法士の視点から、健康寿命を延ばすためには 身体を動かすことだけでなく、脳を活性化させることも非常に重要です。 なぜなら、私たちの脳は 「使わなければ衰える」 という特徴を持っているからです。適度な運動や日常生活での活動量の増加は、筋力維持だけでなく、認知機能の低下を防ぎ、脳の健康を保つ 効果があることがわかっています。

身体を動かすことが脳の健康につながる理由

血流の促進で脳が活性化
 運動や日常の活動を増やすことで、全身の血流が良くなり、脳にも十分な酸素と栄養が供給されます。特に、記憶を司る「海馬」や、思考や判断を行う「前頭前野」が刺激され、認知症予防につながります。

「ながら運動」で脳の複数の領域を活性化
 歩きながら会話をする、料理をしながら食材の栄養素を考えるなど、「身体を動かしながら考える」 ことは、脳の神経回路を強化し、思考力や記憶力の維持に役立ちます。

手先を使う動作が脳に良い刺激を与える
 手を動かすことは脳の活性化に直結します。家事やDIY、楽器演奏、書道、編み物など、指先を使う活動は、認知機能を維持し、脳の衰えを防ぐ効果が期待できます。

日常生活の工夫で脳を刺激する方法

エレベーターではなく階段を使う
 階段を上ることで下半身の筋力を維持しながら、バランス感覚や集中力も鍛えられます。

買い物を脳トレにする
 事前に買い物リストを記憶してからお店に行く、値段を暗算する、食材の栄養素を考えながら選ぶなど、日常の動作を「脳のトレーニング」として活用できます。

散歩しながら周囲の変化を意識する
 「今日は花が咲いている」「新しいお店ができた」など、景色の変化に気づくことも、脳を活性化させるポイントになります。

ルーティンに変化をつける
 いつもと違う道を歩く、利き手と反対の手で食事をするなど、小さな変化を加えるだけで脳に適度な刺激を与え、活性化を促します。

こういった小さな工夫が大きな効果をもたらし、日常の中で 「身体を動かすこと」と「脳を使うこと」をセットにして考える ことが、健康寿命を延ばすカギです。運動が苦手な方でも、日常生活の中で無理なくできる工夫を取り入れ、「脳と身体の健康」 を同時に守っていきましょう!


2. ストレス管理を重視する

ストレスは未病を進行させる要因の一つです。深呼吸や瞑想、趣味の時間を大切にすることで、心身のバランスを保つことができます。また、他者との交流を増やすことも、精神的な健康を維持する助けとなります。

3. 食生活の見直し

健康寿命を延ばすためには、運動と同じくらい食事の質も重要です。一汁三菜を基本とし、バランスの良い食事を心がけましょう。また、筋力を維持するために良質なたんぱく質をしっかり摂り、疲労回復や抗酸化作用が期待できるイミダゾールジペプチドを含む食品も積極的に取り入れることが大切です。毎日の食生活を少しずつ改善することで、より健康的で充実した生活を送ることができます。
たんぱく質を含む代表的な食材

  • 肉類(鶏むね肉、ヒレ肉など脂質の少ない部位がおすすめ)

  • 魚類(青魚や赤身魚)

  • 大豆製品(豆腐、納豆、味噌など)

  • 乳製品(ヨーグルト、チーズ)

  • (ビタミンやミネラルも豊富)

未病対策の具体例

身体活動の工夫

未病対策として、日々の生活に取り入れやすい運動を3つ挙げます。どれでも敷居が低いと感じるものを1日だけでもまずは取り組んでみましょう。

  • 20分間のウォーキング

  • テレビを見ながらの軽いストレッチ

  • 家事や庭仕事などの動きを増やす

日常のなかに「意識する」ことが大事になってきます。

健康的な生活習慣の構築

また、現状の「習慣」を見直すことでも未病対策が進みます。例えば、次のような視点で考えてみましょう。

  • 規則正しい生活リズムを作る

  • 就寝前の携帯電話・スマートフォン利用を控える

  • こまめな水分補給を心がける

健康寿命を延ばすための行動と作業療法士の役割

健康寿命を延ばすためには、未病の段階で積極的に行動することが重要です。作業療法士のアドバイスを活用し、適切な運動や食事、ストレス管理を日常生活に取り入れましょう。早めの対策が未来の健康を守る第一歩です。
作業療法士は、未病対策において以下のような役割を果たします:

  • 日常生活活動(ADL)の訓練:移動、食事、排泄、入浴など、日常生活に必要な基本的動作の訓練を通じて、生活機能の維持・向上を図ります。


  • 手段的日常生活活動(IADL)の訓練:家事や外出など、より複雑な日常生活動作の訓練を行い、自立した生活をサポートします。

  • 職業関連活動の訓練:作業耐久性の向上や作業手順の習得、就労環境への適応などを支援し、社会参加を促進します。

  • 福祉用具の使用訓練:適切な福祉用具の選定や使用方法の指導を行い、生活の質を向上させます。

  • 住環境への適応訓練:退院後の住環境に適応するための訓練を提供し、円滑な生活復帰を支援します。

  • 参考: 厚生労働省


まとめ

医療系任意団体「君がため」では、作業療法士(OT)をはじめ、言語聴覚士、理学療法士といったリハビリ専門資格を持っているメンバーが、専門的な視点から、高齢者・シニアに役立つ情報を発信しています。ぜひほかの記事もご覧ください。

団体名称:医療系任意団体「君がため」

公式HP:https://kimiga-tame.com/
SNS:https://www.instagram.com/kimiga_tame2023/

団体概要:医療系任意団体君がためは、主に介護予防や健康促進を目的とした活動を行っています。特に、認知症予防に焦点を当てた「納得☆健康塾」という健康教室を毎月開催しており、参加者に対して身体の使い方や介護予防法を実践的に学ぶ機会を提供しています。

ご連絡先:(君がため代表 日高) 080-4504-0408 / LINE
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