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サイドジョブ「I FOUGHT THE LAW/権力との闘い」の元ネタとなった楽曲について

※この記事には「サイバーパンク2077」のネタバレが含まれています。

はじめに

この記事では、「サイバーパンク2077」のサイドジョブ「I FOUGHT THE LAW/権力との闘い」の元ネタと思しき楽曲や、ゲームとの繋がりについて考えてみたことを紹介します。

以前にもサイドジョブのタイトルから元ネタ楽曲を推察した記事を書いていますので、よければ是非ご覧ください。


サイドジョブ「I FOUGHT THE LAW/権力との闘い」について

このサイドジョブの内容は、NPCリバー・ウォードと共に、ナイトシティ市長の不審死について調査を行う、というものです。

リバー・ウォードは刑事であり、後に主人公Vのよき友人となるキャラクターです。正義感が強く、ナイトシティの腐敗した警察組織の中では珍しい存在といったところでしょうか。それゆえに周囲との衝突も少なくないようです。

ちなみに、「I FOUGHT THE LAW/権力との闘い」のクリアをきっかけにリバー関係のサイドジョブが解禁されていきます。刑事ドラマ仕立てのとても面白いエピソードなので、未プレイの方は是非進行してみてください。

さて、「I FOUGHT THE LAW/権力との闘い」の終盤では、市長の不審死の隠蔽にリバーの同僚であり相棒のハン刑事が関わっていることが判明します。

リバーはVと共にハン刑事を問い詰めますが、「こんなことをしても無駄だ。上層部は今回の件を揉み消すつもりでいる。お前が目をつけられるだけだ」と返されてしまいます。

結局、ハン刑事は捕まることなくその場を去り(Vの選択、行動次第では別の結末もあるのかも?)、このサイドジョブは幕を閉じます。

それでもリバーは諦めず、今回の件を必ず告発してやると息巻いてVと別れます。
が、サイドジョブを完了して少し経ったあと、「ハン刑事の言う通りだった」となんともやるせないメッセージがリバーから送られてきます…。

楽曲「I Fought the Law」について

そんなサイドジョブ「I FOUGHT THE LAW/権力との闘い」ですが、タイトルの元ネタと思われる楽曲が、「I Fought the Law」です。

オリジナルはThe Cricketsが演奏したもので、作詞作曲はSonny Curtisによるものです。

この記事では世界的に有名かつ、筆者の好みであるThe Clashがカバーしたバージョンを紹介します。

カッコイイですね。

オリジナルに比べパンキッシュ、かつエネルギッシュな演奏、アレンジとなっています。

曲中ではタイトルでもある、「おれは法律と闘った」というフレーズが繰り返されます。
そして、「法律が勝利したんだ」とも。

楽曲とサイドジョブとの繋がりについて

みなまで言うな、という感じですが…。
「I Fought the Law」というタイトル、そしてフレーズがサイドジョブの結末を物語っています。

リバーは権力と闘った。警察組織に楯突いたが、不正が明るみに出ることはなかった。
権力を持つ者が強い、という"ナイトシティの法律"には敵わなかった、といったところでしょうか。

個人的には、「法律と闘った」という部分もそうですが、「法律が勝利した」という部分がより楽曲とサイドジョブ、ひいてはナイトシティという舞台とのつながりを深いものにしているように感じます。

ロック/パンクとの親和性

前回紹介した"Heroes"もそうでしたが、サイバーパンク2077というゲームと、ロック/パンクミュージックとの相性は非常に良いものであると言えるでしょう。

ロック/パンクの作品性として、「反体制」や「反骨精神」がテーマに掲げられている、という特徴があります。

絶対に敵わない相手や、変わることのないルールに対してどう向き合うか。
結果がどうなろうと、大きな流れに身を任せず、自分自身がやりたいことをやるべきだ。
といったメッセージは、Vをはじめとした登場人物の生き様と強くリンクするものがあります。

…そもそも、サイバー"パンク"って言ってますからね。
「サイバーパンク」は元々、小説のジャンルとして用いられた言葉ですが、「反体制」といったパンク的な精神が宿った作品をそのように呼び始めたのでしょう。

小説、読んだことありませんけど!
でも、無関係ではないはず。

あとがき

前回取り上げた「HEROES/英雄たち」よりも、元ネタに気づいた方は多いと思います。
というか「HEROES」がタイトルとして普遍的過ぎて、David Bowieの楽曲を連想するのが難しいのかも。

「I FOUGHT THE LAW/権力との闘い」に関しても、1周目はなぜかスルーしてしまったので、今回2周目でプレイ出来てよかったです。
タケムラやパナムと並んでもおかしくないくらい濃密に描かれたリバーというキャラクター…。
ナイトシティで生きるには良い人過ぎる気もしますが…そこが彼の良いところでしょう。

まだまだ2周目のプレイは終わりが見えませんが、また気になったエピソードがあったら記事を書きたいと思います。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

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