「ライザのアトリエ3」の音楽について
はじめに
この記事では、「ライザのアトリエ3 〜終わりの錬金術士と秘密の鍵〜(以下、ライザ3)」の音楽に対して感じた印象を語ります。
特にお気に入りの楽曲に関しては、一曲取り上げて紹介させていただきます!
自分が持つ「アトリエ」シリーズのイメージ
まず、筆者はライザ以外のアトリエシリーズを遊んだことがありません。
自分が持っているアトリエシリーズのイメージは、
普段ゲームをやらない人でもとっつきやすいような、柔らかい雰囲気がある
シナリオはどちらかと言えば明るく、シリアスな展開はあれどハードなものではない(登場人物がころされてしまう、といった展開は無い)
キャラクターや世界観はどちらかと言えばファンタジー寄りなデザイン
といったものです。
シリーズごとに違いはあれど、ライザのアトリエもこのようなシリーズの文脈、歴史があって作られたものであると解釈しています。
そして、作中の音楽に関しても、そんなイメージに合わせて作られていると思います。
「ライザのアトリエ」の音楽を聴くには
「ライザのアトリエ」シリーズは「秘密シリーズ」とも呼ばれ、3作品存在しています。
作中の音楽を楽しむには、もちろんゲームをプレイする中で鑑賞するのが一番ですが、各作品のサウンドトラックはサブスクで聴けるほか、Youtubeでも公式の音源が配信されています。是非調べてみてください。
今回取り上げる「ライザ3」のサウンドトラックはこちらです。
(リンクはApple Musicのものです)
「ライザ3」の音楽について感じたこと
ようやく本題です。
ライザ3の音楽は、他のゲームに比べ木管楽器が活躍している印象があります。
木管楽器とは、フルートやクラリネット、オーボエなどの管楽器のことです。
これらの楽器がフィーチャーされたり、楽曲にうまく溶け込むことで、ライザ3の世界観をより豊かなものにしていると思います。
フルートの旋律からは吹き抜ける風を連想したり、クラリネットの音色からは木の温もりを連想したり…
木管楽器の音色からは自然のイメージや、どこか暖かいイメージを感じ取ることが出来ます。
自然の中で素材の採取を行う、というゲームシステムに合致しているのはもちろん、作品の魅力である軽やかなノリとか、優しい雰囲気にマッチしていて、とても良いと思います。
また、比較的小編成、かつアコースティックな楽器がメインの楽曲が多い印象を受けます。
RPGの音楽といえば、オーケストラ編成で重厚なサウンドを作り出し、壮大な冒険やドラマを演出するものが多いと思います。
ペルソナシリーズのように現代が舞台となっていて、それに合わせてバンドサウンドがメインとなっているゲーム音楽もあります。
対して、ライザ3の音楽はあまり規模感の大きくない楽曲が印象に残りました。
これは、ライザの旅の目的として、「世界を救う」「復讐を果たす」といったものは掲げられておらず、あくまで「錬金術士の成長物語」というテーマに合わせた楽曲がラインナップされているからでしょう。
また、アコースティックギターの出番が多いところも魅力的です。エレキギターの音色に比べてリラックスした雰囲気を感じられると思います。
(そのほか、ピアノやストリングスがサウンドの中核をなす曲も多いですが、まあ、ゲーム音楽としては一般的な特徴ですので割愛)
シリーズファンにとって嬉しい要素
ライザ3のサントラの曲目を見てみると、
「よし、出発! ~from ひと夏の大冒険~」
といったように、「曲名① 〜from 曲名②〜」といった名前の楽曲があります。
これは、もともとライザ1、ライザ2で使用された楽曲をリアレンジして新たな楽曲を作り、ライザ3に使用している、というものだと思います。
例えば、上述の「よし、出発! ~from ひと夏の大冒険~」は、ライザ1の楽曲「ひと夏の大冒険」という楽曲をモチーフに使用し、新たな楽曲「よし、出発!」が生まれた、といった具合です。
(トランペットが主旋律を奏でるところで、シリーズを遊んだことがない方でもこの2曲の共通点に気づくと思います)
過去作のモチーフを、最新作でも聴くことが出来るというのは嬉しいですし、単なる使い回しをするのではなく、こうしたリアレンジ版の楽曲が用意されているのもシリーズファンにとっては喜ばしいポイントであると思います。
おわりに
今回の記事で語りたかった内容をまとめると、
ライザ3では他のRPG作品に比べ、穏やかで優しい雰囲気の楽曲が楽しめる。
木管楽器やアコースティックギターが聴きどころ。
過去作のリアレンジ版も収録されている。
といったところでしょうか…。
少しでも魅力が伝わっていたら幸いです。
最後に、一曲特に印象に残った楽曲を紹介します。
戦闘中のBGM、「やっつけちゃうぞ」です。
タイトルが可愛らしい。
戦闘BGMだけあって全編から漂う穏やかな雰囲気とは打って変わって、軽快でアップテンポな楽曲です。
一見バンドサウンド主体のように聴こえるかもしれませんが、記事の中で紹介した木管楽器やアコースティックギターの音色もしっかり感じ取れる楽曲だと思います。
ライザ3の世界観と、バトルの爽快感を見事に融合させた楽曲だと思います。
今年プレイしたゲームの中で、最も印象に残った戦闘BGMを挙げるとしたら、この楽曲を選びます!
今回の記事は以上です。
ありがとうございました!