中国短期留学⑭気になったのはニーハオトイレよりトイレットペーパー
中国へ短期留学したのは十数年前ですが、いわゆる「ニーハオトイレ」がありました。
留学前、大学で散々「ニーハオトイレがあるから覚悟しとけ」と言われていたので、現地ではよほど汚くない限り、どんなニーハオトイレにも入りました。
とはいえ、私は比較的綺麗なトイレにしか入っていなかったと思います。一緒に行った大学の仲間は、「穴が掘ってあるだけのトイレを見た」と言っていましたが、私はそこまでワイルドなトイレは見かけませんでした。
私が入ったトイレは全部ドアがついているトイレでした。
一番印象的だったニーハオトイレは、隣との仕切りがとても低いタイプのものでした。和式スタイルだったので、しゃがめば大事なところは見えませんが、立てば丸見えです。まあ、同性同士だからいいでしょ、ということなのでしょうか…?
しかし、個人的に気になったところはそこではありません。日本と違うポイントが他にもありました。
まずは、トイレットペーパーがドアを開けてすぐの、ドア脇に備え付けられていたことです。
普通、トイレットペーパーは便座に座ったらそこから手の届く範囲に設置されていますが、中国のトイレは便座に座ったりしゃがんだりしてしまうと、トイレットペーパーは届きませんでした。
今でもなぜドア脇にトイレットペーパーがあったのかはわかりません。(夫もわからないと言っていました。)後に、風の噂で「個室に入ったら、そこでトイレットペーパーを取って用を足すらしいよ」という話を聞きましたが、本当のところはどうなのかわかりませんでした。
それから、和式の便座の向きが真逆ということです。洋式は同じでしたが、和式のトイレにしゃがむと入り口のドアと向かい合う形になります。
本当かどうかわかりませんが、ドアから敵が入ってきたときにいつでも戦えるようにこのスタイルが定着したのだ、とかいう話を誰かから聞きました。
油断も隙もない中国、恐ろしや…。
もちろん、トイレットペーパーが水に流せないので、ゴミ箱に捨てる話は有名です。それが嫌な人は、流せるタイプのポケットティッシュを持ち歩いて使っていたようです。
そういえば、北京の街中でTOTOの大きな看板を見ました。友達と「あんなに大きな看板出してるならもう少し綺麗なトイレを増やしてくれ」と話した記憶があります。
今、中国にニーハオトイレはないそうです。全て綺麗で仕切りのあるトイレに改修したのだとか。
十数年でトイレ事情がこんなに変わってしまうとは思いませんでした。
今となっては、懐かしい思い出です。