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【中国ドラマ】いつでもどこにでも女の戦いは存在する

 最近、『宮廷の諍い女』を見ています。

 これが、すごく面白いし共感できるポイントがありすぎて、つい見いってしまいます。

 あらすじを一文で表すなら、「後宮の女たちによる、愛や権力を勝ち取るための戦い」です。

 

 私は自分の性格上、こういう「女たちのどろどろした戦い」ものは好まないタイプだと思っていたのですが、ドはまりしました。

 私はどちらかというと、少年ジャンプや「三国志」、それから以前紹介した「射鵰英雄伝」など、男たちの友情とか戦いの話を好むタイプです。

 そんな私が、後宮ドラマにハマるとは!


後宮ドラマにハマった理由

 ハマる理由は、ズバリ「登場する女性たち全員に共感できるポイント多すぎるから」です。

 私は女子高、女子大の出身です。
 偏差値は低くはなかったので、「いじめなんてないよ」と言われていましたが、それでも後宮ドラマで描かれるような遠回しな嫌味、グループを作って上手く立ち回るにはどうすればよいか考えることというのは、あったと思います。

 「偏差値の高い女子の学校にいじめはない」と言われますが、その理由は上手く立ち回れるくらい頭が良いか、上手く関わらないようにできる能力をもっているか、どちらかな気がします。

 ドラマに出てくる女性たちも、大体どちらかに二分されていました。

 さらに、ドラマの中で、服や装飾品を誉め合うシーンがよく出てきましたが、こういうのも女子らしい一面がよく出ています。

 逆に、少しダサかったり時代遅れだったりすると、周りから笑われる一因になるのもわかります。

 そして、女の友情の問題。
 ドラマだと、信用していたのに裏切られる話の連続です。
 しかし、「作り話だから」とか「権力争いがからんでいるから」と割りきって見ることはできませんでした。
 人生長く生きていると、そういうことは日常的にもありえなくはないからです。

 さらに、三人グループでいると二人が仲良くして、残りの一人が「私は仲間はずれにされている…」と嫉妬する、というストーリーもありました。
 女三人グループで、よくあることではないでしょうか。

 どのグループに所属するか問題も、女子ならではの悩みだと感じました。
 しかし、保身のために誰かのグループに所属して言うことを聞いているだけだと、都合の良い女扱いされて、最後は捨て駒になる…。
 グループに入ることが良いように見えますが、結局自分を守るには、自分の頭で考えて行動して自分で味方を増やすしかない…。

 と、見ていて悟りました。

結局みんな幸せになりたいだけなのに…

 後宮の女たちは、悪気があってもなくても結局は「自分が幸せになりたいから」故に、嫌がらせだろうとなんだろうと、ありとあらゆる手段を使って後宮を生き抜こうとします。

 それがとてもリアルで、だから憎めない。

 男たちの戦いは、基本的に権力や名誉欲しさ、プライドをかけて戦うことが多いですが、女たちが求めているのは「好きな男に好かれたい」とか「子供を守りたい」とか「安心して余生を送りたい」とか、女なら誰でも願うささやかなことなのです。

 しかし、権力闘争が絡むとそんなささやかな願いも容易には叶えられない。

 片思いや上手くいかない恋に似ている気がします。
 そう考えると、やっぱり辛い。

 しかし、逆に考えると今恋愛で上手く行っていない人は、こういうのを見ると自分を客観視できて良いかもしれません。

もはや産休クッキーどころではない

 子どもが欲しいのにできない、という話もよく出てきます。それから、出産前後の嫌がらせ。(妊活中や出産前後にはあまり見ない方がいいかもしれません。あまりにもいじめが過酷すぎるので。)

 体外受精をして子どもを授かった私としては、子どもが欲しいのにできない気持ちのわかりみが深すぎました。

 子どもが欲しいのにできなくて、子どもがいる人に嫉妬してしまう気持ちも、痛いほどわかります。

 今も昔も女の気持ちは変わらないのだと、これ程思ったことはないです。

 この嫉妬は、産休クッキーを見てモヤる気持ちに近いと思います。

 しかし、後宮ドラマだとみんな笑顔の裏側で「如何にして流産させるか」と考えているので、もうSNSで炎上どころではないです。

 さすがに恐怖を感じました。流産させようとしている女性たち、明らかに殺意がありました。

 権力争いが絡んでいるから仕方ない、とも言いきれない、女の執念を感じます。

 しかし、やはりその根っこには「愛されたい」「幸せになりたい」という気持ちがあるので、なんというか

「皇帝、お願いだからちゃんと皇后を立てて、みんなを平等に愛してくれ!」

と言いたくなります。

 とりあえず、側室制度はなくなってよかったと思います。

女はみんなモヤってる

 女の園で、それなりの時間を過ごしてきたからこそ、わかります。みんなどこかで自分と他人を比較して優越感に浸ったり、嫉妬したりすることってあるなあ、と感じます。

 表には出さないけど、だからこそみんなのモヤモヤを代弁してくれる後宮ドラマに共感できるし、ハマる人が多いのだろうと思います。

 とはいえ、このドラマは諍いを穏便に済ますための言い回しや、自分の希望を相手に聞いてもらうにはどう振る舞えば良いのか、というのが学べるので、見ていて勉強になります。

 主人公のように、どんな困難が来ようとも、自分の力でのしあがっていく姿には憧れます。

 しかし、権力を手にすればするほど、自分が信頼していく人は自分の周りから去っていってしまうという展開には、寂しさを覚えます。

 真理をついているのではないか、と思いますが。

 主人公を演じている孫儷さん、とても綺麗で好きになりました。

 ビジネスで成功したい人、女心を理解したい人には、もってこいのドラマです。

 

 


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