今日のおすすめ/すすすすみれんこーん『抱きしめた季節』
今日のおすすめは、すすすすみれんこーん『抱きしめた季節』です。
こちらはKIMAMA BOOKSの文庫本シリーズ•気儘文庫第3段!すすすすみれんこーんさんの短歌集です。
すすすすみれんこーんさんは、美味しい水餃子が食べられるboozaさんで働きながら、短歌と写真のzineを毎年制作されています。
彼女の作る短歌は、あまりにまっすぐで、胸が熱くなるものばかり。言葉の使い方も絶妙で、
「まぶたをとじるあけるあなたがいる 今日はじゃなくて 今日もありがとっ」
というこちらの短歌の、ありがとっ、の、”っ”を使うところに表れる彼女の明るさとまっすぐさを感じて、心に響きます。
この妙、是非とも取り入れ、わたしも明快になりたい…。
そして、面白いなあと思うのは、彼女の描く景色は、なぜか共感するものが多いこと…同じ体験をしたはずはないのに、その感覚、味わった事がある!と思わずにはいられません。
「もうぜんぶおしまいにするあさのひかり 体育座りでかき込む炒飯
もうぜんぶおしまいにしたあさのひかり 体育座りでかき込んだ炒飯」
こちらの二句、朝炒飯したことないですが、ああ、そんな思いしたわー!ともやもや情景が浮かびます。
なんて不思議。
彼女の持つ共感能力の高さゆえの美しい表現力です。
是非ともこの、わかるー!を味わっていただきたい。
そして、そんな思い出たちを抱きしめましょう。
(いわい)
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