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読書記録31


全国的に梅雨明けしましたね。
今年は各地とも平年より早い梅雨明けとか。
確かに梅雨の期間がかなり短かったです。

これから(既に)猛暑が続くことが予想されます。
夏バテ、熱中症等に気をつけて夏を楽しみましょう。


medium霊媒探偵城塚翡翠/相沢沙呼さん

推理作家として難事件を解決してきた香月史郎は、心に傷を負った女性、城塚翡翠と出逢う。彼女は霊媒であり、死者の言葉を伝えることができる。しかし、そこに証拠能力はなく、香月は霊視と論理の力を組み合わせながら、事件に立ち向かわなくてはならない。一方、巷では姿なき連続殺人鬼が人々を脅かしていた。一切の証拠を残さない殺人鬼を追い詰めることができるとすれば、それは翡翠の力のみ。だが、殺人鬼の魔手は密かに彼女へと迫っていた―。

ミステリ大賞をはじめとし五冠獲得した作品、納得です。

正直2/3くらいまでは拍子抜けと言った感じで、この作品が五冠取ったんだ〜という気持ちで読んでいました。
読み終わった後、もう土下座。
さすがという他ありませんでした。

そのくらい最後一気に盛り上がりを見せ、数々の伏線の回収のなんと面白いこと!
今まで読んだミステリ作品の中で最も衝撃を受けた物語でした。

ランチのアッコちゃん/柚木麻子さん

屈託を抱えるOLの三智子。彼女のランチタイムは一週間、有能な上司「アッコ女史」の指令のもとに置かれた。
大手町までジョギングで行き、移動販売車の弁当を買ったり、美味しいカレー屋を急遽手伝うことになったり。
そのうち、なんだか元気が湧いている自分に気付いて……。
表題作ほか、前向きで軽妙洒脱、料理の描写でヨダレが出そうになる、読んでおいしい短編集。

タイトルも表紙もアッコちゃんも全てが可愛かったです。
心の休息を取りたい時に読んでほしい本。

行き詰まった時に少し周りを見たり寄り道するだけで、視野がとても広がったり救われたりするよって事を教えてくれます。

52ヘルツのくじらたち/町田そのこさん

52ヘルツのクジラとは―他の鯨が聞き取れない高い周波数でなく、世界で一頭だけのクジラ。たくさんの仲間がいるはずなのに何も届かない、何も届けられない。そのため、世界で一番孤独だと言われている。自分の人生を家族に搾取されてきた女性・貴瑚と、母に虐待され「ムシ」と呼ばれていた少年。孤独ゆえ愛を欲し、裏切られてきた彼らが出会い、新たな魂の物語が生まれる―。

現代の社会問題を描いたハートフル小説。

貧困、虐待、孤独…届かない鳴き声が世の中には溢れています。
どうか一人でも多くの鳴き声が世の中に拾われることを願うばかりです。

『ひとというのは最初こそ貰う側やけんど、いずれは与える側にならないかん。
いつまでも貰ってばかりじゃいかんのよ。』

貰い、与える。
当たり前のようで難しい。それが上手く循環されれば私達の生きる社会はもっとより良いものになる。

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