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11月4日

読書家でない本屋の店主

 店先の歩道にある植栽の縁石に座って店を眺めることがあります。この時期は17時ごろから暗くなりはじめ、店の明かりが暗い歩道をきれいに映します。
 11年間ずっと変わらない景色は、もちろん新鮮な感じはなくなったけど、なぜか懐かしいとか見慣れたなとも思わない。説明しづらいとても不思議な感覚で眺めている時があります。
 でも、その不思議な時間は気持ちをリセットするのにちょうどよくて、暇な時に縁石に座ってはぼーっとして気持ちを落ち着かせ、いろんなことを考えたりしています。

 本は大好きですが活字が苦手で、何時間も続けて読むことが難しくなかなかできません。昔は特にできなかったのだけど、今はゆっくり咀嚼して読むようにしています。活字嫌いで読書家ではないけど本は好き。なんともややこしいですね。「本を買うことが読書だ!」とか「積読は徳を積んでいるのだ!」と誰かが言ってたように(誰かは忘れたけど)人それぞれの思いがあります。活字が嫌いでも、ゆっくりでも噛みしめて読めばいい。と自分には言い聞かせてます。なにかしらのヒントを得ながら、また次の本を探しています。離れたりくっついたりしながら、ちょうどいい塩梅でこれからも本と繋がっていけたらいいな。縁石に座って店を眺めながらそんなことを考えています。

つづく、、、

クドウ

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