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J.S.Aワインエキスパートに独学で合格した話(二次試験対策編)

前回に引き続き、ワインエキスパート合格体験記を書いていく。
今回は、二次試験編

主要マイルストーンはこちら。

2021年9月:ワイン検定ブロンズ合格
2021年11月:ワイン検定シルバー合格
2023年8月:ワインエキスパート一次試験一発合格
2023年10月:ワインエキスパート二次試験落ちる
2024年10月:ワインエキスパート二次試験合格

先に書いたワイン検定編はこちら

一次試験編はこちら


2023年9月〜10月の二次試験対策

二次試験対策も何をしたらいいのかが分からないところからスタート。

インターネットで出題形式や過去問を検索して、初めて回答項目を知る。(外観、香り、その他項目など)

とりあえず、エキスパート対策になりそうなワインを3~4本購入した。もちろん全然足りないのだが、お金がないのでしょうがない。

しかしながら、それを自分でグラスに注いで飲んだところで、これが何色で、どんな香りで、どの程度の酸・タンニンなのかが判断出来なかったので全く意味がなかった。

そこで、2つの場所へ行った。

①WBS模擬試験

前回も記載した前場さんのワインブックス(WBS)である。
2023年当時は、2時間半程度の模擬試験型講座が単発で行われていたので、こちらに1度に参加した。
(最近のWBSではテイスティングコースを豊富にご準備されているため、状況が異なるかもしれない。)

本番同様に、白2、赤2、その他飲料1の構成で出題してもらえた。

模擬試験後の写真

良かった点
・前場さんに会える!(ただのファン)
・8名ほどの少人数型クラス
・本番に近い環境で実施。その後、その場で解説が聞ける。疑問があってもすぐ質問できる。

気を付ける点
・駅から少々歩く。雨の中迷って遅刻しそうになってしまったので、時間に余裕をもって行こう。

また、「その他飲料」が飲めるWBSの単発イベントにも別日に参加した。
たしか5500円程度で、60種類ほどその他飲料がその場で試飲ができた。
自分でグラスに少量ずつ注ぎ、メモを書き残すことを60種類。
ときどき前場さんが声をかけてくださり、難しいポイントを解説してくださった。
(スーズ、ぺルノー、ガリアーノの違いや、
オードヴィ・キルシュ、オードヴィ・フランポワーズ、オードヴィ・ポワールの違いなど。)

ズラリとリキュールやハードリカーが並ぶ
日本酒、焼酎、泡盛なども
ひたすら飲んでメモ

その他飲料の対策はこれだけで、自分のメモを頼りに整理し、暗記した。

当時リサーチ不足で知らなかったのだが、今思うと「その他飲料」については、ワインスクールが販売している二次試験対策「リキュール・ハードリカーセット」を購入するのも良いだろう。(2024年度はヴィノテラス版で22,000円)
ただし早めに売り切れてしまうことがあるので注意。

②東中野キッチン nom 期間限定試験対策

「ソムリエ試験2次対策」として、
17種類 8000円/30ccのブラインドテイスティングを2次試験直前期に期間限定で実施してくださる、とっても美味しいレストラン。東中野キッチン nom

食事がとても美味しい。そして店主が本当に優しい~!

出題されたワイン。
毎年同じセットの可能性があるので加工した。

良かった点
・17種類も1日で勉強できる!
・過去試験と同様の回答用紙を17枚用意してくださり、本番のような練習ができる
・よきタイミングで解答をもらい、マル付けも自分で行うので、ある程度自分ペースで進められる

気を付ける点
・17種類はとても疲れる。
・どんなに急いでも4時間ほどかかった。
・解答配布のみで、詳しい解説は無い。(優しい店主様の手が空いていれば、質問は可能)
・レストランのため、毎年開催してくださるかは分からない。そして予約必須。


初めての二次試験当日(2023年)

初年度実施したことは、本当に上記したことだけ。たったそれだけで本番に臨んだ。

結果、不合格。品種全外し。

圧倒的に足りなかったのは下記2点だった
①テイスティングのための知識
②知識を実体験に繋げる練習

まず、知識が圧倒的に足りないから、品種それぞれの特徴を知らなかった。
例えば、カベルネ・ソーヴィニヨンのピーマン香。リースリングのペトロールや、酸味が強いことなど。

そして、例えその知識を聞いたことはあっても「これがピーマン香か!」と実際に飲んで気づく経験も足りなかった。


二次試験に落ちてからしたこと(2024年)

①テイスティングのための知識を勉強

テイスティングのための知識を補強した。
例えば、

  • リースリングを表現する特徴として”ぺトロール”や”菩提樹”があること(※例外もある)

  • ”丁子”は、基本的には甲州を表現する用語であること

  • カベルネソーヴィニヨンの特徴香として、ピーマンやミントがあること

  • タンニンが強めに出やすいブドウ品種は?

  • 酸味が強めに出やすいブドウ品種は?

などの知識を持っていなかった。

これらを勉強するために、鈴木明人さんの本を利用した:

また、ブラインドワインテイスティングというYouTubeチャンネルも大変面白い上に勉強になった。
特に、2023年8月に1ヶ月間毎日投稿されていた、二次試験対策動画がおすすめ。


②知識を実体験に繋げる練習(ブラインドテイスティング訓練の開始)

2024年2月末。
パートナーに誘われ、恵比寿ワインマーケットパーティが毎週実施している「パーティブラインド」ことブラインドテイスティングに参加してみた。

1100円で3種類のブラインドテイスティングができるという、毎週月・火に行われている企画である。

何気なく参加し始めたのだが、これがなかなか楽しい。

テイスティングの知識として勉強したことと照らし合わせながら、
どんな香りがするのか、どんな見た目なのか、酸味はどうか、タンニンはどうか、毎週じっくり向き合って分析した。

2月末から二次試験当日まで、ほとんど毎週、ブラインドテイスティングのためワインマーケットパーティに通った。
約7か月間で、少なくとも25回分くらいは参加したので、3種類/回×25回=75種類のブラインドテイスティングをした。合計27,500円ほど。

どう考えても採算が取れないはずの高価格帯(フランチャコルタなど)が出題される回もあり、お得感は強い。

パーティーブラインドには毎週80名~100名の方が参加するので、Xやブログ、noteで感想を書いている人は多かった。
正解発表まで待ちきれないときや、回答に納得できないときに探して読むようになった。酸味の程度や香りなど、大変勉強になった。
また、「リースリングでもあまりペトロール香しないものも多いな」といった、知識にとらわれすぎず分析する経験にもなった。

そして、いつしか自分もパーティーブラインドの挑戦記をnoteに書き始めることとなった。

2024年9月~10月の二次試験対策

試験直前期。回答用紙に合わせて回答する練習が必要。

昨年と同様に「東中野キッチンnom」のテイスティング対策に参加した。
また、恵比寿の「Wine@」で開催されているテイスティング対策にも1回だけだったが参加した。

Wine@の写真。グラスが大きい。

その他は、毎週、恵比寿ワインマーケットパーティーのブラインドテイスティングに参加した。

「その他飲料」は一年前に自分で作成したメモを覚えなおしたのみ。


2024年二次試験当日

当日レポはこちら

簡単ではなかったが、一年前とは全然違った。
特徴香が掴めるし、例え品種が分からなくても、コメントの方向性で迷うことは少なかった。

10月17日、無事合格。

良かった。嬉しい。
二次試験対策、大変だった。
しかし二次試験対策を通じて、ワインというものがさらに知ることができて、飲むことは一層楽しくなった。受けてよかった。

結局独学でもそれなりの金額を投入することになったので、まとまったお金が用意できる方は、大手ワインスクールの二次試験対策セットを購入することは楽で安全な道だろう。

長々と書いたが、ワインエキスパート合格体験記は以上とする。
バッチが届くのが楽しみ。


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