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安藤源龍
2019年8月20日 12:24
機械と魔法の国、聖マキナ王国。王国は長らく、人ならざるものたち・魔族と戦い続けている。その中で、生命体を機械化する魔法も発達してきた。脊髄に埋め込んだ装甲を纏うことで、人々は魔族たちと互角に戦うことができる。装甲は魔法によって次第に使用者の魂や身体と癒着し、さらに骨を与えることでより強力な力を得ることができるという。主人公である聖騎士ヘンドリクセンは、体の半分を戦争で失い、機械化した男だ。その
2019年8月20日 12:23
西暦2×××年―神はある日、配下である天使たちに、人間たちを“天使化”させ、その身体と魂だけを天に送るように命じた。“天使化。”生きた人間を殺さず、そのまま天界に召されるよう、天使と同一の構造に作り替える。まずは脳をより効率的に。体をより神秘的に。心をより美しく。そうした神の行いにより―人間界・横浜には、異形のものが蔓延るようになった。虚ろな目で子供のようにマザーグースを唄いながら徘徊する
2019年8月13日 15:24
荻野目裕生(オギノメユウセイ)は吸血鬼だ。 青白い肌と鋭い八重歯の特徴から、古くから人々の間に伝わる不老不死の化け物になぞらえて、誰かがふざけて荻野目をそう呼んでいた。事実、荻野目は、その呼称に納得していた。ーそうか、僕は人間じゃなかったんだ。化け物、気狂い、犯罪者、人でなし。十人に尋ねたら十人が荻野目を指さし、蔑み拒むのだ。荻野目は本当に人間ではないのか?荻野目以外の“人間”はそう